「
B級ご当地グルメ」で地域おこしをしようという動きが日本各地で見られる中
浜松でも22日に初の「全国餃子サミット」が開かれるようです。
ご当地餃子で街おこしをねらう全国の7地域の団体代表が浜松に集まり相互協力のあり方を
話し合い、翌23,4日には浜松の餃子店10店で「G1餃子王決定戦」も開かれるとのことです。
ご当地グルメを利用し全国に知ってもらえるような宣伝活動をしようとする団体・グループが、
こうしたイベントを開催してメジャーを目指そうという主旨の下、B級ご当地グルメの祭典を
各地で開催しています。
先日の
B-1グランプリはかなりの反響を呼びました。
しかし、B-1グランプリに出場するのは特定団体の加盟団体に限定され、
その加盟団体も多くは「地域おこし」を標榜しながら、実は飲食店など「業界おこし」にすぎないと
「地域おこし」専門家の指摘もあるようです。
B級グルメとは、ご存知のとおり贅沢でなく、安価で日常的に食される庶民的な飲食物のことで
外食以外に、家庭料理に該当する場合もあります。
フリーライターの田沢竜次氏が雑誌「angle」に連載した内容をもとに、
1985年に『東京グルメ通信 B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)が刊行され、
また1986年から文春文庫ビジュアル版において『B級グルメ』シリーズが刊行された事から、
「
B級グルメ」という用語と概念は広がってきたとされています。
これは郷土料理とは違って農山漁村とのつながりが薄く歴史も浅いため、
売り出しが容易な町おこしの材料として「ご当地グルメ」が用いられ、
その点では農山漁村の郷土料理とは本来の意味合いは違うようです。
地域の団体商標としての
地域ブランドが取り上げれていることはご存知でしょうが
地域ブランドとは、地域を主に経済的な側面から捉えたときの、
生活者が認識するさまざまな地域イメージでの「商品ブランド」や「企業ブランド」などで
特産品や観光地など実体のあるものを地域ブランドと言うばかりではなく、
「食べ物がおいしいそう」とか「海がきれい」などのイメージを連想させる地名や地形
その他無形の資産を
地域ブランドとすることもあり、その概念は広いようです。
1980年代に「一億総中流意識」が国民全体に浸透し、バブル経済期に始まった本物志向が
90年代中盤の円高によって定着すましたが、1990年代末から円安で国内の高い農産物でも
付加価値をつけることによって市場での競争力があることが分かり、スローフード運動も手伝って
地産地消(地域生産地域消費の略語で、地域で生産された様々な生産物や農産物や水産物を
その地域で消費すること)が農産物流通やグルメにおけるキーワードとなりましたが、
それにおける意見もさまざまで
旬の食べ物を随時新鮮なうちに食べられ、地域経済の活性化、地域への愛着につながり
地域の伝統的食文化の維持と継承ができる利点があり
農水産物の輸送にかかるエネルギーを削減されましたが(フードマイレージ)
ただその一方では、地産地消が「地元産農産物だけを消費する」という概念であると誤解され、
保護主義や小地域ブロック経済に繋がるというおそれを抱くことが懸念されました。
このように地域の活性化には全てが、良い事ばかりでなく様々な問題もまだ山済みのようです。