貢献度抜群、第四の調理法…真空調理

きくいち

2011年12月29日 11:33

今日で市場が終わります。正月用の仕入れが山のようです…
こんな時に力を発揮してくれ、正月の仕込みに欠かせないのが真空包装機なのです。


  
真空調理法は「焼く」「蒸す」「煮る」に次ぐ、第四の調理法とも呼ばれフランスでフォアグラのテリーヌの調理のため開発された調理法のひとつです。

下処理を施した食材と調味液をフィルム袋に入れて真空密封し冷却後、冷蔵、冷凍保存します。そして必要に応じて材料あった時間と温度設定をして湯煎や電子レンジ、スチームコンベクションなどで再加熱して調理します。

真空調理は真空パック中で調理、調味が行われるため材料の風味や旨味を逃さず均一に調理することが可能です。空気は水より熱の伝導率が悪いため、真空にすることにより熱の伝導率が向上し、浸透圧により少ない量の調味液が均等に浸透するため、低温で長時間加熱することにより肉類なども柔らかく仕上げることができるのです。これは、タンパク質の分水作用温度が68℃であることによるもので、タンパク質は63℃から凝固を始め、68℃から水分を分離し始めます。真空調理法の特徴は、この分水作用が始まる温度以下で調理することが可能なで真空調理法は、別名“低温調理”とも呼ばれています。

 

日本国内ではセントラルキッチン方式を採るファミリーレストラン、居酒屋チェーン店が採用して広まりました。調理の効率性や簡便さはもちろんのこと、肉じゃがなどの時間が掛かる煮物料理を中心に老舗料理店以上の味が出せるとして味覚の点からも評価を得ています。 
 
インターネットの普及により毎年着実に市場を拡大させている、食品通販市場でも商品を安全に管理し流通する為に真空パックは最適です。
事前に調理した料理を安全な状態で管理・流通できるため、店頭での販売はもちろん、インターネットなどでの通信販売も可能です。真空パックが販売形態の幅を広げ、売上アップに貢献しているようです。
 
真空調理の利点… 
食品が腐敗する原因の一つに酸素があります。真空パックすることで、保存期間は通常の 2~3倍になり食材の色変わりによる、使えない部分のそぎ落としや臭いの発生によるムダやロスを大幅に削減します。また、真空パック後、冷凍保存すればさらに長期保存ができ、食材が安い時期に大量に仕入れるなどの対応でさらにコスト削減も図れます。

また重ねて保管することでスペースを有効活用、液漏れや匂い移りを気にせず保管できますし、急な大量注文にも素早く対応できる生産体制の見直しで経費が節減できます。(食材が高くなる宴会シーズン前に安く仕入れ。宴会料理も、少ない調理人で対応可能)

さらに料理を持ち帰り用として商品化することも可能に…。

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