料理勉強会の献立

きくいち

2013年06月03日 16:31

先日の試食勉強会の献立です。

早夏の詩
【前菜】稚鮎田楽、新とうもろこし天麩羅、紫陽花寄せ、抗牛蒡、胡瓜かえる


【小付け】よもぎ豆腐、卯ジュレ、旨だし、タピオカ


【椀】遠州灘鱧の海香椀、あさり、若布、サフラン


【造里】白身重ね、鮪山芋博多、地蛸、蓮芋、粉醤油


【焼物】伊佐木天竜産椎茸巻焼、酢取茗荷

  (当日はカマスでした)

【変り鉢】鰹鮨サラダ竹筒盛り、バルサミコドレッシング


【煮物】赤丸くんとまと、海老と蓮根のつくね、銀あん


【中皿】白いすき煮、篠原産玉葱、えのき、焼豆腐、静岡牛


【留】新生姜御飯、赤だし、香の物


【水物】葛切り、西瓜のtempura、二色ゼリー


  

液体窒素は、普通の状態で-196度と、たいへん冷たいので、あらゆるものを瞬時に凍らせてしまう特性があり、血液の保存や食品類の保存に利用されてきました。そしてこの特性を生かした調理によって、新感覚のサイエンス料理を提供しているレストランやシェフがいます。たとえば、ある食材をいったん液体窒素によって凍り固めてから粉末にし、他の食材や液体(スープなど)に混ぜるなど。液体窒素は、新しい「料理の旅」への扉を開いた素材と言えるようです。

高温の天麩羅油を扱うつもりで取り扱いは注意が必要です。



液体窒素」は、瞬間的にものを冷やすのに大変適しています。-196 ℃という超低温であるため、取り扱いには十分注意しなければなりませんが、無味無臭であるため、食品に直接添加しても特に問題はありません。この液体窒素を用いて一瞬で凍らせて作ったデザートは、究極の美味しさをもつデザートと言えるでしょう。
 
ボール内で生クリーム、卵白、果実のペイスト、牛乳などで衣を造り、その中に西瓜入れを、そして、液体窒素を投入すると、沸き立つ白い冷気で衣だけが一瞬に凍り天麩羅に見立てたデザートに…。(高脂肪乳がいいそうです)

その他には 、液体窒素に鮎の塩焼きを放り込んで、一瞬にして塩焼きを凍らせ、これをミキサーで粉末状にしたら、表面積が数百倍になって香りがさらに引き立つそうで、寿司飯しにまぶした「鮎寿司」はかなり良いそうです…?

こうした料理に科学パフォーマンスを加える試みはスペインから始まり、フランス料理、中国料理を経て日本に来たようです。また最近では伝統料理を科学で解き明かす動きもあります。より美味しく、楽しくという意欲では、日本は間違いなく世界中の料理が楽しめる国ということではトップでしょう…。ただ、進化もして欲しいのですが、料理の奥は深く、経験に基づいた伝統の技が本になっている事を忘れてはいけないと思います…。 

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