日本人も大好きなイタリアの食材「パスタ」にはさまざまな種類がつくられていて、なんと形状だけでも約500種類以上もあるそうです。使用するパスタの種類やソースの種類、または具の種類によって様々な名前で呼ばれるパスタ料理。今日はパスタソースの種類について少し紹介します。
パスタソースの種類
【オイルソース】…一般的にオリーブ・オイルにニンニクや唐辛子の風味を移しただけのごくシンプルなソースをいう。オリーブ・オイルをベースとしたソース一般をいう場合もある。
ペペロンチーノ…ニンニク、オリーブオイル、唐辛子を使った最も基本的な料理法。
【ミートソース】…牛肉と玉葱、人参、セロリ等の野菜を炒め、トマトペースト、ブイヨン、赤ワインで煮込んだソース。
ボロネーゼ…「ボローニャ風のスパゲティ」を指す。
ミートソースとボロネーゼの違いは、ミートソースはソースを作るのにトマトと挽き肉を入れて煮込むのに対し、ボロネーゼではトマトは最後に風味付け程度に使用する。またミートソースは丸型のパスタに、かけるのに対し、ボロネーゼは平打ちのパスタに和える事が多い。
【トマトソース】…イタリア料理及び洋食の基本となるソースの一つで、パスタやピザなどの食材にかけたり、ブイヨンなどで薄めてスープにするなど、幅広く使用される。
ペスカトーレ…トマトソースに魚介類を加えたもの。
アラビアータ…トマトソースに赤唐辛子を加えたもの。
アマトリチャーナ…トマトソースにベーコン・玉ねぎを加えたもの。赤唐辛子は入れたり入れなかったりする。
ボンゴレ・ロッソ…トマトソースにアサリを加えたもの。
プッタネスカ…トマトソースにオリーブ・アンチョビ・ケッパーを加えたもの。
ボスカイオーラ…イタリア語で「木こり風」という意味があり、森で採れるキノコを使ったもの。厳密にはトマトソースでなくても良い。
カチャトーラ…イタリア語で「猟師」の意味。鶏肉を使用する。ローマ地方のものは、トマトは用いず、ワインビネガー・ローズマリー・にんにく・とうがらし・アンチョビなどを用いた煮込み料理で、羊肉が用いられることが多い。
【クリームソース】
カルボナーラ…「炭焼のパスタ」(炭焼職人風)といわれるパスタソースの1種で、チーズ、黒コショウ、グアンチャーレ若しくはパンチェッタ(塩漬けの豚肉)、鶏卵を用いる。
アルフレッド…北イタリア発祥の、生クリームにパルメザンチーズを溶かし込んだソース。発祥はイタリア・ローマのアルフレッド氏が妊娠中の奥さんでも食べられるように作ったパスタと言われている。その後、イタリアからアメリカに大きく広まり、スーパーなどで瓶詰めにして売られている。
アボカドクリームチーズ…アボカドとクリームチーズを刻んで、ソース上にし、パスタと混ぜ合わせたもの。具にもアボカドを使用することもある。
【バジルソース】
ジェノベーゼ…「ジェノバ風の」の意味。バジルペーストに、松の実、チーズ、オリーブオイルなどを加えたもの。
トラパネーゼ…イタリアのシチリア島西部、トラーパニを発祥とするパスタ。トマト、アーモンド、バジリコをミキサーにかけ、ペースト状に仕立てたパスタ。
【その他】
ナポリタン…スパゲッティにトマトケチャップをからめ、炒めて作る。代表的な具材はタマネギ、ピーマンであり、これにハム、ウインナーソーセージ、ベーコン等の加工肉が加わる。横浜山下町にあるホテルニューグランド第2代総料理長・入江茂忠が最初に考案したとされている。
イカスミスパゲッティ…イカの墨をソースに使う、ヴェネツィアの代表的なパスタ料理である。スパゲッティ・ネーロとも言う。
たらこスパゲッティ…1967年頃、東京都渋谷区にあるスパゲッティ専門店の老舗「壁の穴」で、常連客であった当時のNHK交響楽団ホルン奏者の「キャビアでスパゲッティを作ってくれ」というリクエストをきっかけに、海苔茶漬けにヒントを得て、店主の成松孝安が考案したもの。
ほぐした生のたらこをバター、塩、こしょう、レモンの絞り汁などとともに茹で上げたスパゲッティにからめ、最後に刻み海苔を上からかける。
明太子スパゲッティ…明太子をそのまま、あるいは生クリーム等で溶かしパスタに絡めたもの。
うにのパスタソース…生クリームにうにを溶かしてパスタに絡めたもの。
バター醤油…茹でたパスタに、バター醤油をかけ、ツナやきのこ、葉物などを和えたもの。
パンプキンソース…かぼちゃに生クリームやコンソメを合わせてクリーム状にしたソース。北海道美深町のものが有名