名古屋名物のきしめんの語源は碁石から?

きくいち

2019年01月27日 23:04

名古屋の名物として知られている「きしめん」あの幅がひろくて薄い麺が好きな人にはたまりません。
以前紹介しましたが、きしめんは一般的には平打ちうどんとも呼ばれています。同じ平打ちうどんでは、群馬県の「ひもかわ」や岡山県の「しのうどん」と呼ばれます。今日は、なぜ「きしめん」と呼ばれるのか、その語源を探ってみまた



最初にご紹介するのは、諸説あるうちの中でも有力なものは碁石を起源とする説です中世に禅僧が中国から伝えた「碁子麺」または「棊子麺」です。これで「きしめん」と読みます。この碁子麺とは、小麦粉を練って平たくのばし、竹筒で碁石の形に打ち抜き、ゆでて、きな粉をかけて食べる食品です。この「碁子麺」ですが、元々は碁石の形でしたが、徐々に平たくなったと考えられています





次が鳥の「きじ」を語源とする説です
その昔、尾張徳川家だけが許される特別な食べ物のひとつに、きじ肉を入れた「きじめん」という麺がありました。当時はきじ肉は高級な食材でしたので、ある藩主が「きじの肉の代わりに油揚げを入れれば、庶民が食べてもよい」としたことから、油揚げを入れた「きじめん」の音が変化して「きしめん」の名で広がったという説です。油揚げは現在のきしめんの具の定番になっていますので、この説を有力とする説があります

最後は、紀州を語源とする説です紀州は現在の和歌山県、三重県の南部のあたりを指します。その昔、紀州の殿様が尾張の殿様に、持ってきたお土産の麺を、尾張の殿様は紀州麺と呼んで喜びました。これも「紀州麺」の音が変化し、「きしめん」となったという説です



「きじ説」も「紀州説」も名古屋にゆかりがある尾張徳川家が、関連しているという共通点があるというのが面白いですね

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