世界有数の高級食材キャビアについて

きくいち

2020年03月31日 08:49

世界3大珍味の1つといわれる「キャビア」
高級食材の黒い宝石のような粒々を、ふんだんに食してみたいものですね
今日はキャビアにどんな種類があるのか、いかに食べるのがベストなのかを紹介します



1. キャビアの種類
キャビアは味覚の王様といわれ、トリュフ、フォアグラと並んで、世界の3大珍味と称される最高級の食材です。一般にはカスピ海などに棲む、チョウザメという魚の卵の塩漬けのことで、卵巣から薄膜を取り除き、卵を粒に分離し塩蔵して作られる。高級なものは、缶詰や瓶詰の状態でロシアやイランから輸入されていますキャビアのランクはチョウザメの種類で決まります。キャビアは、卵の粒が大きいものからベルーガ、オセトラ、セヴルーガと呼ばれていて、大粒で色が薄い緑色や灰色のものが高額となり、まれに黄金色のものが採れることがあり、たいへん珍重されています



ベルーガ(Beluga:オオチョウザメ)
チョウザメの中でも最も体が大きく、体長4m、体重1tを超えることも。ベルーガ・キャビアは表皮がきめ細かく大粒なのが特徴な高級品。色は灰色で明るいものほど好まれる。色素をもたないアルビノのベルーガから採れる黄金色のキャビアは、アルマス・キャビアと呼ばれる超高級品です
オセトラ(Oscietra:ロシアチョウザメとシップチョウザメ)
体長2m、体重200Kgにまで成長する中位の大きさのチョウザメ。オセトラ・キャビアは一般的に褐色を帯びた灰色で、ナッツの風味をもつ。高齢のチョウザメから採れる大粒で琥珀色のキャビアは、その名もインペリアル・キャビア。イランの皇帝たちが愛した格別の逸品です
セヴルーガ(Sevruga:ホシチョウザメ)
上向きにそった尖った口先をもつ小型の種で、体長は最大1.5m程になる。セブルーガ・キャビアは暗い灰色でやや小粒だが、独特の風味で極めて人気があります
代用キャビア
ランプフィッシュ(横綱だんごうお)の卵で非常に安価な代用品。デンマーク産が多く着色してある。他にも様々な魚卵が用いられる。



カスピ海産のキャビアは瓶のラベル色で、どのチョウザメのキャビアかが判るようになっていた。ラベルには、青・黄・赤があり、青はベルーガ、黄はオシェトラ、赤はセヴルーガから採れたキャビアを示していたが、カスピ海産以外のキャビアが増えた現代ではこのラベル識別にとらわれないものもある。



元々、瓶詰めキャビアを三色のラベルで識別する方法は、カスピ海に生息するチョウザメの種類によってキャビアを峻別するためのものであり、カスピ海のチョウザメの減少により、他の地域に生息するチョウザメからもキャビアが採取されるようになった現在では、この三色のラベリングにとらわれないものが流通している。



また、キャビアはその卵径の大きさで等級が分けられる。卵径の大きさはチョウザメの種類によって異なり、その大きさは、ベルーガ、オシェトラ、セヴルーガの順となるので、等級も青ラベル、黄ラベル、赤ラベルの順となっている。しかしながら、この等級とキャビアの味は一致するものではなく、キャビアの味は製造条件、貯蔵状態、製造してからの日数によって左右され、パスチャライズ・キャビアより、フレッシュ・キャビアの方が、格段に美味しく、特にmallassol(ロシア語で「薄味」という意味)といわれる塩分5パーセント以下のキャビアは高級品とされている。



2. キャビアの特産地
高級キャビアの産地は、ロシアのカスピ海産のものが最も名高い。だが、近年かなり減少し、アムール川産のものや、同じカスピ海に面したイラン産キャビアも出回っている。

近年養殖技術も進み、ドイツ、フランス、イタリア、アメリカ、イスラエル、中国などでシロチョウザメやシベリアチョウザメのキャビアが産出されている。ちなみにキャビアは加工過程によっても味が異なり、低温殺菌されたキャビアを塩分濃度の濃い「パストライズキャビア」、低温殺菌されないキャビアを「フレッシュキャビア」と呼び、低い塩分で熟成させるため、より味わい深く美味とされる。

キャビアは日本においても各地で養殖がすすめられているが、中でも宮崎産は注目株だ。クリーンルームで製造されるフレッシュキャビアは粒揃いで、2~3カ月も熟成させるという手間暇をかけたもの。いつの日か安定供給されるようになれば、高級なキャビアが身近になるかもしれない。



3. キャビアの選び方&美味しい食べ方
キャビアの選び方は予算次第となりそうだが、購入した際に気をつけてもらいたいのが、温度管理と新鮮さと、用いるスプーンだです

冷蔵庫へ入れる時は最も冷えるところで保存を…。食す時は、すぐに食べられるよう、すべての準備をすませてから、おもむろに蓋を開けよう。この際、あまり冷え過ぎているとせっかくの風味や香りを堪能できないので気をつけたい。また、銀などの金属製のスプーンは匂いが移ってしまうのでNG。貝殻や水牛、木製などのスプーンを用意しておきたいものです

合わせる酒は、辛口のシャンパーニュか、ウォッカか、日本酒の大吟醸がおすすめ。食べ方はもちろん、まずは、そのままキャビアだけを口に含み、プチプチ感と濃厚な美味しさを味わいましょうさらに、蕎麦粉で作る甘くない小ぶりなパンケーキ「ブリニ」を用意すれば本格的ブリニにサワークリームとたっぷりのキャビアをのせて優雅にいたきましょうだこう。もっと手軽に楽しむなら、バゲットやハード系のパンを薄く切って無塩バターを載せ、その上にキャビアを恭しく載せても美味しい

世界的なキャビアのサンドイッチ店が日本に上陸したこともあり、密かに注目していた人も多いのではないだろうか。黒いダイヤといわれるキャビア。次のバースデーには、自分へのご褒美にしてもいいかもしれないですね

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