ジャムに最適…ルバーブ

きくいち

2023年08月29日 08:06

まだまだ暑い日が続きますが初夏から秋にかけて育つルバーブをご存じですか


 
赤いセロリのようなルバーブそもそもルバーブって野菜、それとも果物
どんな食べ方がおすすめなの 



ルバーブは英語で「Rhubarb」と書きます。和名は「食用大黄(だいおう)」ですが、現在はそのままルバーブと呼ばれています。街の高級食材店や自然食品店などにルバーブのジャムが置かれているのも、もう珍しくありません
肉食中心の食事をする欧米では、古くから食卓に欠かせぬ食材として広く栽培されていましたが、生活スタイルの変化につれて日本でもようやく数年前からジャムなどとして広まりはじめました

バターや牛乳など乳製品との相性の良さが発見されるなど、21世紀になって需要は急増しています。繊維質が豊富で、ビタミンCやカリウムやカルシウムも多いため、お通じを良くし、肌の調子を整える効果もあるのです



ルバーブは、特有の香りと酸味を持つタデ科の野菜です。見た目はフキのようですが、加熱すると短時間で溶けてしまうため、一般的な料理にはあまり使われず、おもにジャムやお菓子作りなどに使われます
食用にするのは30~40cmほどの葉柄(軸)の部分のみ。実際はフキのように大きな葉がついていますが、ルバーブの葉には毒性があるため食べられません。そのため店頭では軸の部分だけで売られています。ちなみにフキはキク科で、ルバーブはタデ科なので両者は仲間ではありません。

北海道や長野県など涼しい地域で栽培されているほか、オランダなどからも輸入されています。国内産のものは5月から9月頃が収穫時期で、初夏のものは酸味が強く、秋になると酸味がやわらいできます



ルバーブの歴史…ルバーブはシベリア南部が原産地とされ、ヨーロッパでは古くから栽培されていたようです。日本へは明治時代に導入されましたが定着はしませんでした。近年は国内でも栽培が行われ、徐々に認知度が高まってきています。ちなみにルバーブの近縁種に当たる薬草「大黄」は、古くから日本にありました。藤原宮で発見された木簡には「高井郡大黄十五斤」とあり、「本草和名」には「和名 於保之(おほし)」と記されています大黄は消化促進の作用がある漢方薬として利用されていて、ルバーブは近縁種ということから「食用大黄」という別名もあります



ルバーブの食べ方としては、ジャム、ケーキ、パイ、タルト、ソース、サラダなどです
ルバーブは砂糖を加えて煮込み、ジャムやパイなどに利用するのが一般的です。アクがあるのでカットしたら水に浸けてアク抜きをしましょう
ジャムを作るときは、2cmほどの長さにカットし、砂糖をまぶして30分ほどおきます。その際、皮はむかなくても大丈夫です。しばらくすると水分が出てくるので、あとはとろみが出るまで弱火で煮込みます。好みに応じてレモン汁を加えてもよいでしょう
さっぱり食べたい場合は、生のままスライスしてサラダに。この場合は皮をむいてからアク抜きをしましょう。また酸味と色を活かして肉料理のソースにしてもです。
なお、もしも葉付きの状態で入手した場合、葉には毒性があるため食べないでください

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