昭和のファミレス?…町蕎麦

きくいち

2025年01月30日 08:31

豊富なメニュー数、本格的な調理、親しみやすい価格、サービスの「出前」
そんな「町の蕎麦屋さん」も最近は少なくなりました



高級蕎麦店もいいですが、私は町の蕎麦屋も大好きです
美味しい蕎麦は勿論、ごはんものを食べさせてくれる所が多く、しかも廉価
さらにセットメニューでお腹もいっぱいになります
ただ、町の蕎麦屋さんの状況は順風満帆ではないようで、最盛期と比べると店舗数は約4分の1になったとも言われています



よくクローズアップされるのも、立ち食い蕎麦屋さんで、ラーメン店が軒並み高級化するのに対し、町の蕎麦屋さんは「実はとびっきりおいしい料理」を隠し持ちながらも、親しみやすい価格で踏ん張っています。「町中華」はいま一大ムーブメントになっていますが「町蕎麦」はまだそうなっていないのが現実です
今日は町の蕎麦屋さんに光を当てその良さを、伝えます



蕎麦屋さんは昭和のファミレスだった
メニューも、お蕎麦にご飯もの、ラーメンとかカレーライスと、見ていて楽しくなる、バラエティにあふれたメニューがたくさんありますね。蕎麦屋さんは大衆レストランじゃないけれども、いろんなものが食べられたんですよ。



人気メニューはまずたぬき。きつね。リーズナブルだし、かけそばより具材が多くてさみしくないですし。あとカレー南蛮や鴨南蛮が人気です。
秋口から冬場はよく出る鍋焼うどんも



海老天は、町の蕎麦屋さんのごちそうって感じがしますね
後は立ち食いそばには見かけない卵とじそば(立ち食いそばは、上に具材を乗っけておつゆにかけるだけの店が多く、卵とじはおつゆを沸かしといて上に卵をとじて煮ないとダメだから、ひと手間かかるメニューなので、立ち食いそばは、月見そばは出しています)



鰹だしで作る名作、蕎麦屋さんのラーメン…これがまた人気
蕎麦屋さんのラーメンって独特なんですよ。さっぱりしていて昔の中華そばのようなイメージ(昔から蕎麦屋さんは、鰹だしのスープでラーメンを作るお店が多かった)今だとラーメンを出す蕎麦屋さんは限られますね。
蕎麦屋さんは細麺と濃いつゆが多い…ラーメン屋さんは製麺所から買うのが多いけど、基本的に蕎麦屋は自家製麺です(みんな手打ち)



あと、開花丼・たぬき丼あたりは東京の蕎麦屋さん独特のメニューともいわれます」「町の蕎麦屋は地元密着型だから、いつも来てくれるお客さんは飽きさせないように手を加えたんじゃないかな」「開花丼なんかもそのアレンジメニューの一つと考えれば、合点がいきますね」



「出前」は人手不足で減少
私の周りで蕎麦屋さんは「出前で食べるもの」の意識が強かったです。ただ、今は人手不足で減っています。出前は時間の効率も悪いし、品物ものびる」「少しのびた蕎麦もまた味がありますけれどもね」「出前ってすごいですよね。2人前以上頼めば送料無料で届けてくれるところも多いですし。送料がかかるUber Eatsがかすみますね」



後はお蕎麦屋さんで飲む一杯
蕎麦メニューの具材で作るからうまい「蕎麦前」…〆の蕎麦の前に、いろいろなおつまみとともに酒を楽しむ
おつまみもいくつもあるし、お蕎麦屋さんで飲んでほしいですね。
たとえばカツ丼の上の部分だけ「カツ煮」なんかで飲むのもいいですよ。おかめそばからかまぼこ(板わさ)、焼きのりはざるそばのを使うし、かも焼きも鴨南蛮があるからつまみに出せますから

最近、町中華に注目が集まっていますが、このように町の蕎麦屋さん、町蕎麦にしかない魅力はたくさんあります
皆さんも、ぜひ気軽にのれんをくぐり「町蕎麦」のワンダーランドを体感してみて下さい

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