吟醸辛口の極め…白ばくれん

きくいち

2011年12月10日 09:53

今年は色々な意味で東北のお酒がかなり注目をされた年でした。
勿論、元々名酒はたくさんありましたが、震災もあって例年以上に感心が持たれたようです。
今回は東北のお酒で特に私が気に入っているお酒を紹介したいと思います。

くどき上手で有名な、亀の井酒造が新しい酒を造り出しました。その名も「ばくれん」。
全国の特約店の中でも約10店舗のみしか取り扱うことのできない限定酒です。

これまでのくどき上手のイメージとは大きく異なる、なんと日本酒度+20の超辛口吟醸酒です。
ばくれんは、キレの良い辛口の純米吟醸の研究を重ねる過程で誕生したという経緯を持ちます。
出来た当初は、辛さが強調されるだけの酒に思えたものが、蔵内で約2年の熟成を重ねることに
より、新しいタイプの超辛口吟醸酒へと生まれ変わって製品化されました。 
 
くどき上手 ばくれん 吟醸 超辛口+20 1800ml
「美山錦」を55%まで磨き上げた吟醸酒を、蔵内にて2年間じっくり熟成され出荷される逸品です。
ばくれんとは、すれていてずるがしこいことという意味だそうで、上品でほのかに香るフルーティーで品のよい吟醸香に、軽快で円やかなキレの良い味わい、飲み疲れしないスッキリとした酒質、なんとも爽やかで心地よい酒です。くどき上手が追求した辛口の極を存分に堪能できます。

江戸時代のじゃじゃ馬娘といった感じで、片手にワイングラス、もう一方の手には蟹を持った商家の娘らしき女性が描かれたエキゾチックなラベルも印象的です。 

そして、くどき上手が提案する角度を変えた辛口の極み「ばくれん」「生・ばくれん」に続くシリーズ
三作目は、山田錦の母方「山田穂」を原料米に求め、吟醸旨辛口の王道を極めて生み出された
のが超辛口吟醸酒「白ばくれん」の限定酒です。
 

くどき上手「白・ばくれん」吟醸酒 超辛口+20

白・ばくれん」は、播州産「山田穂」を55%まで磨き上げ、こだわりの小川・M310酵母にて仕込み生詰め、約2300本のみ蔵出しされたばくれんの進化系です。

グラスを近づけると綺麗な吟醸香がほのかに漂います。口に含むと、先ずは山田穂という米の特徴からか品の良いふくよかな旨味を味わいますが、直ぐに「ばくれん」らしい超辛口のピリッとした鋭さが現れ、後切れも良好です。

高アルコールの超辛口酒でありながら、香味バランスに優れ、フレッシュな清澄感とふくやかな旨味、そして強烈な辛さを特徴とした吟醸旨辛口の王道を極める味わいです。
くどき上手が提案する辛口の極み「ばくれん」シリーズの刺客、挑戦と進化を続ける「旨超辛口」を
皆さんも是非、口にしてみて下さい。

亀の井酒造… 
創業は明治8年。地元では”亀の井”という銘柄で親しまれてきました。 昭和59年から販売された「くどき上手」は、首都圏に向けて展開し、今では全国に大人気の銘酒に育ちました。落ち着きがあり貴賓を感じる香りと、軽快な余韻を楽しめる日本酒を醸しています。今井俊治社長自ら杜氏となり、およそ年間1500石程の小さな蔵元で、くどき上手にしかない個性ある日本酒を、私達に提供してくれるすばらしい美酒です。

「くどき上手」の由来…戦国時代を生き抜いて、大きな勢力を持つ武将になった人物からヒントを得たものです。敵の武将・高貴な人・領民・何人も問わず武力でなく誠心誠意「説き伏せる」。そして心を解く。心を溶かすように魅了する。そういう意味を持った「くどき上手」です 

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