芽吹きの季節、美味しい山菜が出てきます。少しほろ苦いので、天麩羅にするのがお勧めです。硬い部分や汚れのあるところを外してそのまま揚げるだけ。この時季しか味わえない、旬の味です
竹の子、ふきのとう、たらの芽、など山菜を中心にした春の野菜で作る天麩羅
カラッと揚がるように、ベーキングパウダー、玉子などが含まれている市販の「天麩羅粉」は、使わず、薄力粉(小麦粉)で…。
天衣…薄力粉:100g、氷水:200cc、卵黄:1個
ふきのとうは、ふきの花の蕾。蕾を覆う様に、薄い葉が何枚も重なっています。使う時は、汚れている外葉と固い根元は外しましょう。中の蕾が見えるように、葉を少し広げると、見た目が綺麗に仕上がります。
①ふきのとうは、蕾の下の部分を少し切り落とし、その部分に切り込みを入れ、蕾を開いておきます。
②たらの芽は、茎の元の部分(硬い、木の皮の所)を包丁で削り落とします。太い場合は、茎の部分の下から、切り込みを入れておきます。
③菜の花は、茎を切りそろえ、半分から下の葉を取り除きます。
④アスパラは、茎の元を2cmほど切り落とし、半分から下の硬い皮を皮むきで剥いた後、2等分に切ります。
⑤竹の子は、下湯でして、焚いてあるもの使ってください。汁気は、ふき取っておきます。(焚いてあるほうが美味しいです。)
⑥材料に、「刷毛(はけ)」を使って、丁寧に小麦粉をつけておきます。(表面にうっすら付いている程度がいいです。菜の花だけは衣が付きにくいので多めに粉を付けて下さい。)
⑧衣を作ります。(ボウルに氷水200ccを入れ卵黄1個分を入れよく混ぜ、泡が出ますのでそれをすくい取っておきます。これを玉水と言います。薄力粉100gをふるいにかけながら、玉水に入れていきます。(2,3回に分けて入れ混ぜます)
ここで注意して、おきたいのが混ぜすぎると粘りが出てしまうと言う点です。粘りの出た衣では、カラッと揚がらなくなります
「粉が玉水に溶けたかな」というくらいの「混ぜ加減」で薄力粉のダマ(固まり)は、なくなるように混ぜて下さい。ピーター(泡立て器)ですと、早く混ざりますから、混ぜすぎ注意です
⑨揚げ物用油きりバットを用意して、揚げていきます。油の温度を確かめます。衣を少し油に落し、真ん中まで沈んですぐ浮かんできたら適温です。(170度~175度)底まで沈んだ場合は、強火にして、温度を上げます。火の入りにくい材料や、えぐみが強く長めに揚げた方がよい材料から先に揚げていきます。火の通りやすい材料(厚みが薄い、小さい)ほど後まわしにします。
【揚げる材料の順番】
ふきのとう(えぐみが強い)⇒たけのこ(厚みがある)⇒アスパラ⇒たらの芽⇒菜の花(”衣”が付きにくく、火の通りが早いため、短時間で揚げないと焦げてくる)です。
⑪箸を使って衣にふきのとうをくぐらせます。全体にしっかり”衣”をつけて下さい。広がった状態をたもって、油に投入します。(油の中をすべらせる様な感じで、ほんの少し勢いをつけて入ると適度に衣が取れて、綺麗に揚がります)
⑫材料を入れると温度が下がるので、強火にします。同様にして、竹の子を入れます。ふきのとう、竹の子共に1分程したら裏返します。
天かすは綺麗にすくい取りる。(天かすは、マメにすくい取ってください。天かすが、油にふたをするようになるので、温度が上がりすぎる可能性がありますから)
⑬更に1分揚げて、衣が固まったら取り出して、油をよく切って、バットにきれいに並べます。(揚げ物は、大体浮いてきたら熱が通っていると言いますが、竹の子はなかなか浮いてきませんので、沈んだ状態でも熱は通っています)この時点で、かなり油の温度が上がって、いますので火を弱めておきます。
⑭綺麗にに天かすをすくい取ったら、アスパラとたらの芽を同じように油に投入します。その後、菜の花を入れます。(菜の花は、油に入れると衣が取れやすいので、たっぷり衣を付けて下さい)
⑮再度、強火にします。同様に、揚げていきます。菜の花は、特に揚げ過ぎに注意してください。菜の花の衣が固る頃にはアスパラ、たらの芽のも出来ているので取り出し、油切りバットにきれいに並べておきます。
⑯器に天麩羅紙を敷いて、盛り付けます。大きい材料を奥に、小さくなるほど手前に盛り付けると見栄えがよくなります。
全体に高さが出るように盛ると美味しそうに見えますよ!
これで完成ですお好みで大根卸し、生姜卸しを添えて、天汁(出汁4:味醂1:濃口醤油1の割合)か素塩(精製塩5:旨味調味料1の割合)を付けて食べて下さい
衣の作り方も重要ですが、ふわふわの衣の状態でカラッと揚げるには、油の温度調節(火加減)も、かなり重要です。難しいかも知れませんが、何度も挑戦してみて下さい