幻の酒米を使った七本鎗純米渡船
友人が滋賀旅行に行ったらしくお酒を送ってくれました
七本鎗 純米渡船
日本酒度:+7、酸 度:2.0、原料米:滋賀渡船、精米歩合:77%、酵 母協会:9号、アルコール度:15、滋賀県産「滋賀渡船6号」100%使用、火入れ酒
●フランスの日本酒コンクール「Kura Master 2018」にて「七本鎗 純米渡船 77%精米」が審査員賞を受賞。
今、滋賀県の蔵元が注目し力を入れている酒米が「渡船」です。かつて「幻の酒米」といわれたお米でしたが、県内の農家の方々、そして酒蔵の協力で栽培面積もぐっと増え、各蔵元から個性的な「渡船」の日本酒が出荷されています。「七本槍 純米 渡船」は低精白、77%精米の純米酒。酸味のきいた辛口の食中酒です。とても複雑な味わいで力強く、コッテリとした食べ物と合わせたくなります。飲み方は、常温や冷やしても美味しく飲んでいただけますが、燗酒もおすすめです。温めると旨みが優しく広がり、より一層味わい深くなります
七本鎗 純米 滋賀渡船6号”は、上品な甘味と酸味がきいたお酒でした精米歩合は77%。旨味シッカリ、派手ではないけど複雑で個性的な味わいですね。冷酒で飲むなら、クリーミーな味わいの洋食がおすすめ燗酒で飲むなら、豆乳鍋や焼き魚がよく合いますちなみに、燗酒なら熱すぎない温度がうまいですホッコリ飽きない味わいで、毎日の晩酌に適したお酒だと思いました
~冨田酒造さんより~
このお酒で使用しております「渡船」という米は、明治時代に生まれた品種ですが、その栽培の難しさから昭和30年代に一度は途絶えてしまったものの、県農事試験場で見つかったほんの一握りの種籾から復活した幻の酒米です。 そんな貴重な酒米を使い、77%精米とあえて精米をお抑えることにより、お米の旨みをよりしっかりと感じられる純米酒に仕上げました。軟質米のため、低精白ながら重た過ぎず、優しい旨みと心地よい酸が特徴です。濃い味わいのお料理とのペアリングをお薦めしており、和食に限らず、フレンチを始めとする幅広いジャンルのお料理と共にお楽しみいただける食中酒です
銘柄「七本鎗」は、「賤ヶ岳の七本槍」に由来しています
冨田酒造が蔵を構える木之本にほど近い場所に豊臣秀吉と柴田勝家が戦った場所で有名な「賤ヶ岳」があります。この賤ヶ岳で勝利した秀吉方で特に勇猛果敢な働きによって秀吉を天下人へと導くきっかけとなった七人の若武者たちを「賤ヶ岳の七本槍」といいます。七本槍筆頭といわれる福島正則、加藤清正、加藤嘉明、脇坂安治、平野長泰、糟屋武則、片桐且元の豊臣秀吉の七人の子飼いの武将たちを指します。このことから七本鎗は「勝利の酒」、「縁起の良い酒」というおめでたい意味も兼ね備えています。
冨田酒造を伝える上で欠かすことのできない存在が、芸術家であり当代有名な美食家でもある「北大路魯山人」です。1913年、北大路魯山人がまだ福田大観と名乗っていたころ、長浜の紙文具商人の河路豊吉に才能を見込まれて長浜をはじめとした湖北地域に逗留していました。冨田酒造第十二代当主の冨田八郎と交流があったため、蔵元店内に掲げられている「七本鎗」と「酒猶兵」の作品を残しています。「酒猶兵 兵不可而不備」=酒はなお兵の如し。兵は一日たりとも備えざるべからず。「酒はあたかも兵と同じである。一日として手元に備えておかないわけにはいかない」の意。このことから魯山人は七本鎗をこよなく愛し、一日として手元においていなかった日はなかったのでは…と感じます。
また、篆書に親しんだ魯山人が彫ったのは、木偏の「槍」ではなく、金偏の「鎗」です。以来、冨田酒造では一部のラベルに魯山人の手による「七本鎗」の文字を用いています。
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