じめじめした梅雨の時季に、旬の美味しい野菜や食材を食べることは、体にとってとてもよいのですが、実は意外と知られていない食べ合わせがあります。体によい食べ合わせと、体にあまりよくない食べ合わせを知ることで、その時その時の旬の食材の滋養を効果的に取り入れることができます。
野菜は6月くらいから美味しくなっていくものがたくさんあります。食べ合わせを知り、美味しく体にもいい料理方法を取り入れてみてはいかがでしょうか
6月は、ミネラルやビタミンが豊富な夏野菜がおいしくなる時季ですが、間もなくやってくる本格的な夏に備え、6月は滋養ある食材を取り、体調を整えておきたいもの。とはいえ、農業技術の進歩によって年間を通して栽培される野菜が増えたことで、店頭に並ぶ野菜から旬がわかりにくくなってきています。しかし、旬野菜と季節はずれの野菜とでは栄養価が「約3倍」違うともいわれています。旬野菜は栄養価が高く、価格は安いのでぜひ知っておきたいものですね。
【今が旬の野菜】
・胡瓜、ズッキーニ・ヤングコーン・空豆、枝豆・さやえんどう、スナップエンドウ・茗荷、三つ葉、ラッキョ、新生姜、大葉他にもたくさんありますが、代表的なものでもこれだけあります。
【今が旬の魚貝類】
・アジ・イサキ・キス・スズキ・シラエビ(シロエビ)などなど…。
この時期の旬な食材のよくある食べ合わせで、気をつけたほうがよい代表例をご紹介しましょう
【トマト+胡瓜】
一見「えっふだんよく食べている」と、びっくりする組み合わせですよね。
実は、栄養価の面でビタミンCを豊富に含む食材として知られているトマトですが、キュウリに含まれる酵素・アスコルビナーゼが、トマトのビタミンCを酸化させてしまいます。これを抑制するのに効果的なのが「酢」なんです。つまり、サラダで食す際には、マヨネーズや酢入りのドレッシングをかけることで、酵素の働きを抑えることができるのです。
【茗荷+レバー】
茗荷は高血圧防止、骨粗しょう症予防、疲労回復、食欲増進…など様々な効用が期待できる食材です。また、レバーは栄養豊富で代謝を活発にする働きがあります。貧血気味、やせ気味の方は積極的に摂りたい食材ですね。しかし、茗荷とレバーの食べ合わせは、茗荷の苦味成分が胃腸の働きを抑え、栄養の吸収を低減してしまうことに…。ここで対策として、胃腸の働きを高める作用のある生姜を一緒に食すことで、栄養分の吸収率が向上します。
【しらす+大根卸し】
旬野菜ではありませんが、暑い日などに「さっぱりしたものが食べたい」と思った時に、ついつい手が出る組み合わせですよね。
しらすには、体の成長や修復に重要な働きを担う栄養素・リジンが含まれています。このリジンは必須アミノ酸のひとつで、体内で作ることができないため、食材から摂る必要があります。しかし、大根に含まれるリジンインヒビターという成分が、このリジンの吸収を阻害するのです。
これを解決してくれるのが「酢」なんです。大根をすった中に少量の酢を加えたり、食す時にポン酢をかけるなどすれば、問題は一気に解決!
また大根には、しらす干しに含まれるカリウムやカルシウムの吸収を活発にするビタミンCも含まれているので、酢を加えるだけで、食材の滋養を最大限に摂ることができるのです。
食べ合わせのよい、この時季の食材簡単に自宅でも作れるガリは保存食として最適
食事の際の脇役ともいえる食材(献立)が、実は体によい組み合わせになるように考えられているものがあります。
どれも「あ〜、なるほど」と思えるものが多いはずです。
【カレー+ラッキョ】
カレーに使われるスパイスには、それぞれに働き・効用があります。
「食欲増進」「肝機能をよくする」「体力増強」「疲れた体を静かに休めてくれる」「消化を助ける」「体を温める」など、これからの季節に進んで食したいものですが、疲れているときは脂っこさゆえ、食後に胃がもたれることもあります。そんなときは、少し多めにラッキョを摂りましょう。ラッキョの香りに含まれる硫化アリルが、胃の働きを助けてくれます。また、甘酢漬けのラッキョはカレーの辛味を軽減し、食欲を増進させる作用もあります。
【寿司+ガリ(甘酢生姜)】
ガリは、この時季に旬を迎える新生姜を使って作られます。自宅でも意外と簡単に作れますし、保存もきくので重宝しますよね。このガリには殺菌作用があり、その抗菌効果で生魚がもととなる食中毒防止の効果が期待できす。また、胃の働きを整え、消化を促進する働きもあります。脂がのったネタを食べた後に口直しとして食せば、口の中がサッパリしますよね。
【サンドウイッチ+ピクルス】
ピクルスとは、キュウリを酢漬けした西洋風漬け物のこと。
最近、お酢の効用が広く知られ、自宅でも様々な野菜を使って常備菜としてピクルスを作る家庭が増えてきていますが、サンドウイッチにピクルスを使用される人も多いことでしょう。サンドウイッチ用のパンに含まれる塩分は、通常の食パンよの若干多いのですが、キュウリにはむくみを解消する働きがあるので、サンドイッチを作る際の組み合わせとしてはさらにサンドイッチに使われるマーガリンやバターの油っぽさを、ピクルスがサッパリさせてくれる効果もあります。
6月の食材の注意点…6月は梅雨の季節ですね。
梅雨の時季は湿度が高く、カビが発生しやすいことから「黴雨(ばいう)」が「梅雨」になったという説と、この時期には梅の実が熟する季節であるため「梅雨」と呼ばれるようになったという説があります。
これから夏に向かって気温と湿度が上がり、カビが発生しやすくなるため、調理方法や取り扱いに気をつけないと食べ物が傷みやすくなるうえ、食中毒が発生するリスクも発生しますそういう季節だからこそ、消化器系の働きを高める食材を積極的に摂り、ナマモノに気をつけることが大切。何より、調理後から食すまで時間が空いてしまった場合は、必ず再加熱しましょう。そして、手をよく洗うことも忘れずに
食べ合わせを知って、より効果的に安全に、6月の旬の食材を楽しんで食してください
追伸…RC欠席補填MCに行ってきました