連子鯛ってどんな魚?

きくいち

2019年09月17日 08:13

このところ舞阪でもよく見かける連子鯛「レンコダイ」を今日は紹介します

連子鯛の読み方はレンコダイで別名黄鯛(読み方:キダイ)と呼ばれています。鼻から上顎にかけて黄色に光っていることが黄鯛と呼ばれる理由です。真鯛によく似た形で、水分に富んだ白身魚です。味にクセが少なく様々な料理によく合います真鯛と比較すると安価で小ぶり、皮が柔らかいなどの違いがあり、料理に扱いやすい大きさでお祝い事などでも重宝する魚です



日本では、中部地方より南部の温かい海域に生息しています。日本海、太平洋問わず漁獲されますが、瀬戸内海などの内海では存在しません。50mから200mの海底に群れをなして生息しています。黄鯛と呼ばれる由来は上述の通りですが、延縄で連れ立って漁獲されることから連子鯛と呼ばれるようになりました。漁業関係者の間では、黄鯛よりも連子鯛という呼び方が主流です。

連子鯛(黄鯛)の別称…連子鯛=黄鯛は上述の通りですが、他にも地域によって呼び名が変わります。東京では「ハナオレダイ(読み方)」中国地方「バジロ(読み方)」、高知・愛媛「コダイ・メンコダイ(読み方)」、他にもアカメ、ハジロ、メッキ(読み方)など様々な呼び方で呼ばれています

連子鯛の旬は産卵期を迎える夏から秋(6月~8月)と言われています。脂がのっており食すのにもってこいの時期です。しかし秋以降は脂の量が半分になってしまいます。沿岸部に生息せず沖合で水揚げされる理由から、鮮度の問題で刺身より加熱調理されることが多いです。



【連子鯛(黄鯛)と真鯛の違い】
鯛にも様々な種類が存在しますが、正式に鯛の系統に部類されるのは24種類です。その他、和名で「タイ」と呼ばれる魚だと200種以上にも及びます。鯛の王様と言えば真鯛です。高級魚の真鯛はもちろん正式な系統の「鯛」に部類されますが、実は連子鯛(黄鯛)も正式系統24種に部類される「鯛」なのです。連子鯛(黄鯛)との違いはなにでしょうかどのような違いがあるか紹介していきます

見た目の違い…連子鯛と真鯛の容姿はよく似ていますが、よくみると微妙に違いがあります。まず、連子鯛は鼻から上顎にかけてうっすら黄色くなっている特徴があります。また、体表面もうっすら黄色が混ざっています。この黄色が黄鯛とわれる所以です。一方、真鯛は体が赤色で尾びれが黒っぽく縁取られていることが特徴です。また、淡い群青色の斑点がある場合もあります。ちなみに天然の真鯛は鮮やかな赤色ですが、養殖真鯛は少し赤黒い印象になります。

大きさの違い…連子鯛は20cm~30cmほどの大きさが一般的です。大きく成長したものでも35cm程度になります。一方の真鯛は30cm~50cmが一般的な大きさです。大きく成長したものだと100cm程にもなるのだそうです。

旬の違い…連子鯛は年間通して味が安定している魚です。産卵期は初夏と秋で最も旬な時期は、6月から8月といわれています。一方の真鯛は海域によって産卵期に差がありますが2月から6月頃が産卵のシーズンです。産卵後は脂がのっておらず味が落ちてしまいますが、秋口には味も美味しく戻ります。旬の時期は晩秋の11月から春の4月頃になります。夏は真鯛の味が落ちるといわれていますが、連子鯛は夏に旬を迎えることが特徴です。



味の違い…連子鯛、真鯛ともに白身魚です。たんぱくな味わいは共通していますが、連子鯛は真鯛に比べると身が水っぽく感じます。真鯛の方がより魚の旨みが感じられて、身に厚みがあります。しかし、連子鯛はほどよく脂がのっていて年間通しておいしい魚です。真鯛の脂が落ちる夏頃は真鯛の代用として重宝されます

連子鯛は、小ぶりでなおかつ火を通すと皮が柔らかくなり姿料理にもおすすめの魚です淡泊な白身でくせが少ないため様々な料理で親しまれています

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