寒くなりこのところ、時々市場でウチワエビを見かけます
皆さんウチワエビをご存知ですかちょっと変わった形状をし、食べる身の部分も少なめなエビなのですが、その味は伊勢海老にも負けないと言われる絶品です
今日は漁獲期間と漁業権が決められている貴重なウチワエビの魅力をご紹介します
手が汚れてしまうのは嫌だけど、やっぱりおいしいエビは食べたいですよね。その中でも今日紹介する「ウチワエビ」は伊勢海老よりおいしいという人もいるほどの知る人ぞ知る食材です大きさは15cm前後、平ぺったく「団扇」のような形状をしているのでそのまんま「ウチワエビ」と呼ばれています。
身はそれほど多くありませんが、その味は濃厚で甘と旨みがあり、プリっとした食感はくせになるほどおいしいと言われています
ウチワエビは、ウチワエビ属(団扇海老)・セミエビ科に属しています。他のエビとの違いは、やはりその形状にあります。平ぺったく、殻の口元あたり左右部分に毛が密集したように生えているのも他のエビには見られない特徴です。また、体表は堅い外骨格に覆われ緑のギザギザしたものが生えているのも特徴的です
ウチワエビは、漁獲期間と漁業権が決められているエビでもあります。希少価値が高く、また味も絶品ということで、1kg(約5〜7匹)6,000円程度で取り引きされています。高いものだと15,000円になるものもあります。1匹の単価は、700円後半〜となり資源保護の観点から見ても貴重なエビだと思われます
ウチワエビの主な産地…九州から島根県辺りまでの主に西日本あたりの水深300m程の砂泥底に生息しています。西日本ではよく見掛けられますが、漁獲期間と漁業権が決められていることもあり、漁獲数も少なく、産地で消費されることが多いウチワエビは東日本などの都市部で見掛けることがあまりないエビでもあります。
ウチワエビの旬は、身が肥えておいしい時期は冬から初夏あたりと言われておりますが、産地によっては漁獲期間が定められているので、それぞれ旬が異なる場合があります。また、産卵期は秋とされ、ウチワエビは内子(卵)もおいしいので、この時期に漁獲期間がある長崎県五島などでは内子の入ったウチワエビを食べることもできます
ウチワエビは卵もいける
新鮮で活きているウチワエビの内子は生でも食べることができます。内子とは卵のこと。炊きたてご飯の上にのせてお醤油でウチワエビの卵かけ御飯なんて本当に贅沢他にもお刺身にしたら内子をお醤油と混ぜて見てはいかがでしょうか。コクが増しなんとも言えないおいしい風味を感じることができます。ウチワエビの栄養がギュッと詰まった内子は濃厚でまろやかな口当たり。滅多に食べることのできない珍味です。
おすすめウチワエビレシピ5選
1 .タイ風 ウチワエビのカレー炒め…カレーとウチワエビの相性は抜群ですウチワエビからでる出汁でスープにも旨みたっぷりのコクがあり、奥深い味に仕上がります。ウチワエビは身が少ないのでお野菜をたっぷり入れてボリュームをだしてください
2. ウチワエビの黒胡椒炒め… ビーチリゾートのシーフードレストランの味を再現してみたというこちらの料理は、ぷりぷりのウチワエビに黒胡椒がピリッとした炒め物。パクチーを添えて雰囲気を出すのもいいですね。お酒のお供にもご飯のおかずにもぴったりな一品です
3.ウチワエビのトマトリゾット…色鮮やかなウチワエビのトマトソースリゾットです。絡みつくソースにはウチワエビの濃厚なお出汁がたっぷり絡みついて思わずおかわりしてしまいそう
4. ウチワエビのお刺身… 新鮮な活きているウチワエビが手に入ったら食べたいお刺身。プリッとした食感に濃厚な旨みと甘みを感じることができます。ウチワエビの身はスプーンを使うとすんなり殻からはがすことができます。頭側の入り口あたりに身が残りやすいので気をつけることが必要です
5.ウチワエビのお味噌汁…貴重なウチワエビは、身だけではなく殻からでる出汁も楽しみたいですよね。捌いたあとのウチワエビの頭を使ってお味噌汁はいかがでしょうか。ウチワエビからでるお出汁で作るお味噌汁は絶品たっぷりの旨みを味わってください
伊勢海老にも負けないおいしさのウチワエビ、蒸して食べるとその甘みがひときわ際立ちおいいしさを実感できるのではないでしょうか高いものだとキロ15,000円くらいのものもあり、ちょっと高級なのが玉にキズですが機会があったら是非食べてみて下さい