モンブランアマファソン(テレビドラマから)

きくいち

2019年12月07日 08:39

コースの最後を締めくくるデザートここでこけると、その店の食事の印象がガラッと変わってしまうほど重要なポジション。いったいグランメゾン東京のデザートは

モンブランアマファソン…アマファソンってカタカナで書くとそういうデザートに聞こえますねこれ、フランス語で「私風」って意味らしいのですつまり、通常のモンブランとは何かが違うオリジナルな作り方をしてると推察されます。

アマファソンでないモンブランの作り方はいたってシンプル。
栗のペーストと生クリームやカスタードクリームなど混ぜたものをマカロンやタルト生地に絞かけるだけのもの。元々は1900年代初頭、パリの老舗カフェ「ANGELINA」(アンジェリーナ)のスペシャリテとして誕生したといわれています。オリジナルのものは栗ペーストにホイップクリーム。そしてフレンチメレンゲのシンプルなもの。ここから中にいろいろなものを入れて新しいモンブランが数多く生まれました



「モンブラン・アマファソン」も、もちろん岸田シェフのアイデア
この作品は新しい形のモンブランをテーマにしています
鬼皮を焼いた後に水で煮出してから濾して水分をギリギリまで煮詰め、焼いた栗の香りを抽出しました。栗の香りには何種類かありますが、実の香りと鬼皮の香りは別のものになりますので、栗の香りを強く感じながらも今までに感じたものとは違うモンブランになったと思います。
しかし、鬼皮には強いタンニンがあり、煮詰めたエッセンスは渋くてとても食べられません。このタンニンを緩和するのは糖分になります。糖分を大量に入れることでタンニンは感じにくくなり、デザートに使うことが可能になります。けれど、このエッセンスを加えたマロンクリームが甘くなりすぎないように、糖分を逆算して減らすのがポイントです

パリで働いていた頃、街中でドラム缶に炭を燃やし、上の蓋に小さな穴を開けて”マロンショー”という焼き栗を売る人が秋の風物詩でした。今回のこのモンブランは、マロンショーをイメージして作りました

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