プレミア12・課題と収穫を手にして新たなスタート
スポーツ観戦最後は力が抜けてしまいました
日本は、世界ランキング上位の12の国と地域が出場した「プレミア12」で1次リーグのグループBを5戦全勝し、東京ドームで行われた2次リーグでも3連勝で1位通過して、決勝で今大会3回目となる台湾と対戦しまたが、0対4で敗れ、2大会連続の優勝はなりませんでした(2度負けているチームが優勝とは)
大会連覇を逃した日本は2019年から続いていた国際大会での連勝が「27」で止まりました日本の国際大会での連勝が始まったのは、2019年に行われた「プレミア12」の前回大会の2次リーグ、第3戦のメキシコ戦からです。
稲葉篤紀監督率いる日本は2次リーグ第2戦のアメリカ戦に敗れましたが、第3戦のメキシコ、第4戦の韓国に勝って、1位で突破すると決勝で再び韓国に勝って3連勝で大会初優勝を果たしました
続く2021年の東京オリンピックでも日本は予選リーグを2連勝で通過すると準々決勝のアメリカ戦でサヨナラ勝ちし、準決勝は韓国に、決勝では敗者復活戦から勝ち上がったアメリカに競り勝ち、5連勝で金メダルを獲得し稲葉監督はプレミア12から「8」連勝で退任しました
その後、栗山英樹監督があとを継ぎ、2023年のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックでは1次ラウンドを4連勝で突破し、準々決勝のイタリア戦、準決勝のメキシコ戦、そして決勝でアメリカに勝利し7連勝で世界一に輝きました。これで「15」連勝となりました
さらに栗山監督の後任の井端監督は去年2023年、初陣となった若手選手中心のメンバーで戦う「アジアプロ野球チャンピオンシップ」で予選リーグから決勝まで負けなしの4連勝で大会2連覇を果たし、連勝を「19」に伸ばしました
そして、今回の「プレミア12」でも1次リーグから8戦全勝で決勝に進み、国際大会での連勝を「27」まで伸ばしましたが、決勝で台湾に敗れて実に国際大会で5年ぶりの黒星を喫し、連勝が止まりました
侍ジャパンはW大砲の村上&岡本和らが故障等によりメンバーを辞退。台湾チームからも一部の主力選手らが辞退するなど互いに完ぺきなメンバー編成を組むことはできなかった。そんな同じ状況下でも異国の地で奮闘を続け、日本を下して悲願の初優勝を果たした台湾。敗れた日本との決定的な違いは、今大会における「圧倒的な温度差」にもありそうです。
優勝を果たした台湾では、国の規定に基づき選手1人当たり700万台湾ドル(日本円にして約3310万円)もの大金が支払われる予定。これは台湾の野球選手の平均年俸をはるかに上回る金額で、日本が世界一を達成した昨春のWBCで選手1人当たりに支払われた約600万円の報奨金と比べても桁違いと言えます。
「政策」として大々的に定められた金額が物語る通り、今大会での優勝は台湾球界の悲願でもあったし、さらには日本との対戦ということもあり、台湾国内の注目度も過去最大級だったようです。
一方で対照的な状況下にあったのが日本。WBCより位置づけが下となるプレミア12においては次回開催のWBCを見据えた若手選手の育成と見定めが主な目的となっていることからも、勝利への執着心も相対的に低下したのでは当然、選手たちも優勝を最大目標にプレーした一方で、日本と台湾における今大会に向けた熱量には明確な差があったことは確か。勝敗を決めた「4点差」はそこから生まれたのかもしれません
ただ若手が経験を積んだことは確かで、侍ジャパンは連覇がかかる2年後のWBCに向け、課題と収穫を手にして新たなスタートを切ります
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