› きくいち日記 › 旬の魚 › 赤の発色が強く味のいいクマエビ

2011年10月21日

赤の発色が強く味のいいクマエビ

クマエビ(隈海老)が入りました。地方名・市場名は アシアカ(足赤)、アカアシ、アカエビ(赤海老)と言われ浜名湖でもおなじみの海老です。

赤の発色が強く味のいいクマエビ

体長は13センチ位になり色は黒褐色から茶褐色で脚が赤いのが特徴です。
大型のクルマエビの仲間で、関東以西の内湾などに生息していて熱を通すと赤の発色が強く味がいいので高級なエビのひとつにあげらています。
流通するものは総て天然もので国内では主に西日本でとれ、中部以東の東日本では少ないようです。近海でとれるものはわずかで、市場に出回っているほとんどが輸入もので熱帯太平洋域やインド洋、アフリカ東岸などから冷凍輸入され、様々にパッケージされ市場に出回っています。(東南アジアで養殖されているブラックタイガーはこの種類です) 
 
産卵期は初夏か初秋で旬は冬から春です。 
赤の発色が強く、肉はしまってほどよく繊維質で甘み、エビの風味、旨みともに豊かで調理法としては 揚げる(フライ、天婦羅)、焼く、茹でるなど幅広く使われます。勿論鮮度のいいものは刺身で食べますし生でも茹でても鮨ネタとしても最高です。

殻つきのまま茹でると赤の発色がよく、身はよく締まるり甘み、旨みともに十二分にあり、エビの風味がたってとても美味しいです。塩焼きは小振りのものを振り塩して炭火などで焼くと(短時間に強火で焼くのがいい)エビの香りが高く、身にはほろっと甘みがあって美味しく、小振りのものは天婦羅にすると熱を通すことで、ほどよく赤く染まり、見た目にも美しく揚がります。
海老フライは日本の洋食の代表的なメニューで天婦羅よりも厚みのある衣であるために熱を通すとしまる身はより豊潤でエビの香りも高くその上パン粉の香ばしさがさっぱりした味わいを生みます。 

好んで食べる地域…  

クマエビ(足赤えび)は、鹿児島県の北西部、熊本県との県境にある出水市が有名です。
出水市沖合の八代海では、風の力で底引き網を引っ張って、クマエビを獲る「ケタ打瀬漁」という伝統漁法が冬の風物詩となっているそうです。
体長20~25cm位のクマエビを10匹程を松の薪であぶり焼きにし、のれんの様に天日干ししてあるのは圧巻で10尾で15000円前後、大型のものは20000円を超えるとか…?

この天日干しして、丸ごと焼いた「焼車えび」を一昼夜浸してとったダシで作る雑煮は鹿児島県特有のものです。「焼車えび」を水に漬けて一昼夜もどし、そのまま30分から40分煮て一度エビを取りだして、干しシイタケの戻し汁、昆布だし(鰹節だしでも)を加え、酒、塩、醤油で上品に吸い物にし焼くか、吸い地で煮た餅を椀に入れ、干し椎茸、エビを盛り合わせ、青菜を加えたものだそうです。機会があったら是非一度食してみたいものです。

 


同じカテゴリー(旬の魚)の記事
鰆の菜種焼き
鰆の菜種焼き(2023-05-22 15:57)


Posted by きくいち at 10:24│Comments(0)旬の魚

コメント

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
赤の発色が強く味のいいクマエビ
    コメント(0)