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2012年02月29日

鮨飯を使った自家製塩麹

最近塩麹がよくテレビなどで取り上げられています。昨年、ブログにも載せましたが当店でも以前から料理取り入れていますので一部をもう一度紹介します。


当店では塩麹だけでなく、余ってしまった酢飯に酒粕を混ぜて自家製のものを造っています。
(麹菌が酢を分解して味に丸みをもたらしてくれるのです)


金目、鯖、鯵、烏賊と色々漬けています。もちろん野菜もつけます。


自家製塩麹漬けの品々
深い味わいがありその味は明らかに違いますから是非お口にしてみてみてください。

そして今お勧めのおつまみをもう一品、新じゃが饅頭べっ甲餡かけバター風味です。


 
和食では色々な食材で饅頭を作ります。たとえば、南瓜万寿や蓮根饅頭、百合根饅頭など…特に芋は色んな種類の芋を使って…。今回は新じゃが芋を裏漉して少しバター風味の饅頭に仕上げました。出汁の効いたべっ甲餡をかけて召し上がっていたただきます。春の香りがする品ですから是非ご賞味下さい。

材料…芋200グラム、上新粉15グラム、白玉粉10グラム、塩、バター、海老、椎茸、筍、ブロッコリー、桜人参、花びら百合根、わらび)
  

Posted by きくいち at 08:52Comments(0)大将

2012年02月28日

後輩の開店、友人達と楽しいひと時。

週末楽しい酒を呑みました。
修行時代の弟弟子が店を開店したのです。後輩とはいえ彼は長い間、ホテルの料理長を勤め、調理師会の重鎮で私などに比べはるかに腕の立つ男です。



今回は母親が長年営んできた秋田料理きりたんぽ鍋のお店を改装して、新におふくろさんと店をやっていくようです。組織の長から個人の店に…色々悩んだ事だとは思いますが、これからは自分のペースで伸び伸び仕事をしていくのではないでしょうか…?



レセプションの招待受け、開店のお祝いに行くと彼の多くの友人、知人が来られていて、彼の人柄の良さを感じ心温まる料理とお酒を楽しんできました。

開店は本日16時30分…「あき乃」皆さんも行ってやってください。店はやっている人間の人柄が出るもので入りやすく気持ちのいい店です。もちろん料理もお勧めで私が太鼓判を押しますから…。


そして前日はいつもの仲間とうちの店の2階で定例呑み会…

友人、昔の仕事仲間とのひとときの時間が心を休めてくれました。
  

Posted by きくいち at 10:14Comments(0)大将

2012年02月27日

希少な食材、脱皮した伊勢海老

かつて日本では珍しかった脱皮直後の蟹・ソフトシェルクラブも、いまではすっかりおなじみの食材です。レストランや居酒屋などのメニューでも目にする機会は多く、ネット通販でも簡単に手に入れるようにもなりますた。殻をむく必要のない食べやすさ、柔らかな食感、身と味噌の渾然一体となった味、揚げ物にも炒め物にも簡単にできる料理のしやすさなど、普通の蟹とはまた違った魅力のある食材なのです。


当店でお出ししているソフトシェルクラブの唐揚

そんなソフトシェルクラブと同じ甲殻類で、やはり脱皮をする海老にもソフトシェルシュリンプがあるのです。ソフトシェルシュリンプはその名の通り、脱皮直後の殻が柔らかい海老のことで、殻やしっぽの部分はもちろん、頭の部分もそのまま食べられるため、ソフトシェルクラブ同様に身と味噌の味を一緒に楽しめるのが特徴です。下処理は軽く洗って背わたを取るだけでOK。出来上がった料理は殻をむく必要がないので、食べるときに手を汚すこともありません。

この食材は中華やイタリアン、和食の料理店などで提供されていることはありますが、市場にはあまり流通しておらず、ソフトシェルクラブに比べるとまだまだ一般的な認知度は低めです。食材としても希少で500キロの中から1~2キロしかとれないのです。 

そして今回当店で仕入れることが出来たのがそのソフトシュリンプの中でもさらに希少な脱皮伊勢海老伊勢海老(ソフトシェル)です。(伊勢の地元では脱皮したての伊勢海老のことを「やいこ」と呼ばれる幻の食材です)特に夏場は伊勢海老の禁漁期ということもあり、脱皮伊勢海老を食すのは非常に困難なのです。

伊勢海老の脱皮は頭胸部と腹部の境目から生身が抜き出て行われます。細いヒゲの先端・手や足の爪先・目玉にいたるまで、どれ一つ欠損することなく脱皮している姿は驚きを通り越して神秘的、且つ芸術的ですらあります。伊勢海老は成長するまでに数回脱皮を繰り返します(普通は一年に1~2回(夏と冬)のペースで脱皮する)脱皮直後の伊勢海老は実に美しい色合いをしています。



冷凍状態で届いたソフトシェル海老は、まず、水か流水で解凍。解凍した状態の海老に触れると、殻がふにゃふにゃとしており、少しでも雑に扱うとすぐにむけてしまうほど柔らかさです。背わたを楊枝でピュッと取り除いて下処理は終わり、まずは唐揚に…海老は殻をむく必要がないので、そのままパクパクと食べれます。海老は殻付きの状態で調理すると、旨味が閉じ込められて濃厚な味わいとなりソフトシェル海老もやはり味は濃いめです。

殻をむかなくて良い分日本酒とナンプラー、オイスターソース、ニンニク、生姜などで簡単に味付けをして炒めてみると、絡んだソースとともにそのまま口に入れられのも嬉しいところです。

ただソフトシェル海老は「脱皮1日以内」に急速冷凍されたものでないと、殻の食感が通常の海老の殻のように固く、食べる上で支障はないのですが、ほとんど殻の存在を意識しないソフトシェルクラブの食感をイメージしていると、少し異なるかもしれません。
とはいえ、海老の味噌も一緒に味わえるソフトシェル海老は美味で調理もしやすく、料理をする人なら一度は使ってみたい食材です。スーパーなどに並ぶことはほとんどなく希少価値ですし…。   
  
脱皮してから数時間経っていると、触ると殻は柔らかいのですが食べるには硬くて料理には出せません。脱皮後すぐの最も殻が柔らかい時に海水から取り上げて活き締め真空パックし、急速冷凍する「凍眠」という技術で鮮度を保存したものであれば、脱皮後すぐの伊勢海老は身が詰まって最高においしく、殻が柔らかいので料理もしやすく、いつでも調理できるので最高の食材ではないでしょうか…。 

伊勢海老の殻は、戦国武将が装備する甲冑鎧のような強く張り詰めたイメージがありましたが、実際に触れてみると、本当にフニャフニャとした手触りで、脱皮したてだということがよく分かります。日本ではまだほとんどの人が食されたことのない食材だとは思いますが、もし食べる機会がある時は、是非とも調理前の「生」の状態で触らせてもらうことを推奨します。伊勢海老の殻が柔らかいというのは軽い衝撃ですし、この手触りは本当に面白いですから。

尚、脱皮したての伊勢海老は、さらに強い殻を生み出すために強いエネルギーを「身肉」や「殻」に蓄えているとのことですので、普通の伊勢海老よりも旨味度は格上だそうです
伊勢海老は火入れすると、生の状態とはうって変わって、殻は艶やかで鮮やかな赤色に染まります。まるで美しく咲き誇る赤い花のように食べ手を魅了する色合いは、見ているだけで食欲と美的感覚が刺激されクラクラとしてくるほど。

まずは「殻」部分ですが、殻は一度油でカラッと揚げ岩塩で食します。塩のミネラル分が殻のカルシウム溢れる味わいを引き立てつつ、噛む度に伊勢海老の薫香と旨味成分が口いっぱいに拡がっていきます。しかも、パリパリッとした煎餅のような食感もヤミツキになるぐらい楽しく手でかじりついて、殻を豪快に食べるとかなりの快感です。(伊勢海老の新しい味と出会いますよ)

もちろん、身肉も豊満な旨味と香りに、プリプリと膨らみのある食感は、上品にして繊細な味わいがし身は細かくかなり弾力があり、まるで煮詰めたかのようなうまみがあって、まさに凝縮されてるって感じです。

希少な食材ですが、身近に多くの皆さんに提供できるように努めたいと思っていますので、そのときは是非一度この幻の海老をお口にして下さい。

延岡湾栽培漁業協会(宮崎県延岡市)…   続きを読む

Posted by きくいち at 11:18Comments(0)お酒のつまみ

2012年02月27日

★近況報告★

週に一度の休み、日曜日には、なぜか、力が妙に入るの…(^^ゞ

ほとんど日曜朝は、二人の息子達の部活の試合送迎から始まる…
なかなか平日に、会話もままならないから、私のごはん作りと息子達のごはんを食するたべっぷりで、毎日の慌ただしい中でも、私にとっては、ごはんのやり取りで、キャッチボールをしてます(>_<)
息子達は、たいして何にも思うことは、ないと思いますが…



昨夜は、とり唐揚げ・春雨サラダ・温ソーメン!
品数たくさん作れなくてゴメン!!

たた゛、次男が、部活から、帰ってきてから、お腹は、超すいてると思うのに、ごはんを食べずに寝てしまう事が、だいぶ多くなってきて、内心、心配なの…

心配的中、2月始めに学校のスキー教室で、鎖骨骨折をして、帰ってきたんです…(ToT)

まだまだ、完治するまでまだ、2ヶ月かかるんじゃないかなぁ〜とお医者さんに言われてます…

痛い思いした時にだけでも、自分を見つめ直してほしいなぁ♪なんて、思っている、今日この頃です*
私にもこれは、いえることです♪

今回は、100パーセント母ブログになってしまいました…

〈新米女将〉
  

Posted by きくいち at 09:16Comments(0)新米女将

2012年02月26日

渡辺崋山と田原城

やっぱり寄ってきてしまいました…。
伊良湖の市場の帰り渥美半島の北側を回り田原の街に…もちろん目的は田原城です。
三河国田原藩の藩庁で巴江城の異名を持つお城で、田原藩は最盛期でも1万2千石の小大名です。歴史的にはさほど重要な地ではありませんが、蛮社の獄で投獄された渡辺崋山の出身地として地元として有名です。
幕末の渡辺崋山は田原藩三宅氏の家老で、お城には立派な桜門がありました。


田原城(別称=巴江城) (平山城)

田原城は、文明12年(1480)頃、戸田宗光によって築城。周りを海に囲まれた蔵王山麓の台地を利用して築かれた堅固な城で、湾の形が巴形になっていたところから「巴江城」とも呼ばれていました。



城は平城で本丸、二の丸、三の丸、出曲輪、藤田曲輪はありましたが、天守閣はありません。
廃藩置県後、田原城の建築物は取り壊されました。

 
(のっぺりとした感じのする復元された二の丸二重櫓)

現在は、丘陵地にあり、田原中学校が隣接していて正面に復興桜門、左右には城壁と水堀が続き立派な佇まいです。桜門をくぐると、右手に三の丸跡(護国神社)、左手に二の丸跡(田原市博物館)、正面が本丸跡(巴江神社)の配置となっています。(もともと天守閣はなかった)
腰曲輪には、往時、田原藩11代三宅氏の江戸家老でもあった渡辺崋山を記念した「崋山会館」が建っていてかなり観光施設化され、城の規模の割には建築物が立派すぎるような気がしました。



戸田氏の築城当時の田原城は、本丸・二の丸部分の小規模な城であしたが、現在でも巴江神社境内となっている本丸周辺では中世城郭の様相を今に伝えています。近世城郭部分が二の丸・三の丸辺りだと云えます。また櫓門の桜の門と三の丸城壁が水堀に映り、小さいながらも風情のある城だと思います。

田原城は初め、地元の国人衆であった戸田氏によって築城されました。戸田氏はその後、今川義元の怒りを買って滅ぼされましたが、酒井忠次、池田輝政の統治を経てのち、戸田氏支流の戸田尊次が1万石を与えられて田原藩が成立しました。

ちなみに、戸田氏の本流は徳川家から松平姓を賜り、信濃国松本藩7万石の大名になっています。他にも近江国膳所藩3万石や美濃国大垣藩10万石の藩主になった傍流もいます。
3代藩主戸田忠昌が肥後国豊岡藩に移封されると、代わって三河国挙母藩(現・豊田市)から三宅氏が1万2千石で田原藩に入りました。この三宅氏の江戸屋敷があった場所が、現在の最高裁判所のある「三宅坂」です。
 

(巴江神社拝殿)
現在の田原城本丸跡には藩主三宅氏の祖先とされる児島高徳と、三宅氏初代の三宅康貞を祀った巴江神社が建っています。お城には先祖を祀る神社が多く、たしか豊橋市の吉田城にも源三位頼政(吉田藩主大河内氏の祖)を祀った豊城神社がありました。 


二の丸門と田原市博物館
城内には田原市博物館もあって、主に渡辺崋山についての展示がなされています。学者、画家、政治家とマルチな才能に秀でた渡辺崋山の数奇な人生を偲ぶことができます。
その隣りに二重櫓が復元され、考古資料が中心に展示してありました。



田原城は、文明12年(1480)頃、戸田宗光が渥美半島統一の拠点として築城し、以来70年にわたって栄えましが、今川義元によって攻略され落城しました。
その後城主は交代し、慶長6年から戸田尊次が1万石で、寛文4年には1万2千石で三宅康勝が入城し、三宅氏の居城として栄え、明治維新を迎えました。
田原城は、かつて海が城の周囲に入り込み、入江を形成していたため、その状況が巴(ともえ)紋に似ている事から、巴江(はこう)城とも呼ばれています。
中世に築かれた城を利用したため、地形・規模などの制約を受けていますが、藤田曲輪・本丸・二の丸・三の丸・出曲輪及び付属する腰曲輪の周囲を、堀によって区画するなど、随所に工夫が見られ、小さいながらも近世の城郭にふさわしい構成を取り入れています。
また空堀・土塁など随所に中世城館遺構を残す貴重な城です。
【現地、田原市教育委員会説明板参照】

田丸城の歴史…    続きを読む

Posted by きくいち at 09:30Comments(0)趣味

2012年02月25日

酒の会(早春の宴)

今年最初の酒の会も無事終わりました。
ご参加頂いたお客様有難うございました。


会の二日前に搾ったばかりの大吟醸、フルーティーで美味しかった…


三年物古酒は深みのある味で…

今回は特に余興もなくゆっくりとお料理とお酒を楽しんで頂きました。

一部だけそのときのお料理を紹介します。 

お酒のおつまみには最高な、自家製カラスミと大吟醸の酒粕をクリームチーズと
メイプルシロップで…カラスミと一緒に食べていただいたのが甘味のある浜松蕪です。


車海老、鮭、菜の花を酒粕ソースで…これも絶品 


さらにめったに口のすることのない河豚の白子酒(天然のふぐの白子を燗酒に入れて…)と
ひれ酒、もちろん鉄刺も…


通常砂糖と醤油ベースの割下を使う関東風のすき焼きを砂糖の代わりに綿菓子で…
(静岡育ちの特選Aランクの和牛)綿菓子の上品な味わいが牛肉の旨みを引き立てます 


有馬温泉や島根などで有名になった「雲海鍋
雲海に見立てた綿菓子が目にも楽しく、肉の旨味と綿菓子の上品な甘みが相まって絶妙な美味しさに…目の前で調理した時の甘い匂いもごちそうです。ザラメの味がとても円やかな味わいになります(綿菓子はザラメで出来ている)
  

この日のメインは脱皮した伊勢海老の唐揚(後日詳しい事は書きますが、希少な食材でやっと
手に入れる事が出来ました…まだ浜松では見かけないと思います)

お料理お酒を充分に堪能して頂き皆さんにも喜んでいただきました。
そしてもう一つのプレゼントが皆様の似顔絵…知人の紹介の似顔絵師にお願いしました。





皆さんの笑顔にいつも勇気付けられます。
今回も多くの方々に出席して頂き有難うございました。
次回は6月頃の開催を予定しています…ナイス
  

Posted by きくいち at 09:20Comments(0)大将

2012年02月24日

しつこい甘さがなくサッパリとした梅酒

どちらかと言うと食前酒のイメージが強かった梅酒ですが最近ではメインのお酒になってきたようです。元々梅酒は、一般的に6月頃に収穫される青梅を、主に蒸留酒(ホワイトリカー、焼酎など)に漬け込むことで作られ家庭でも簡単に作れることから、古来より民間で健康に良い酒として親しまれてきました。手軽に出来き、漬け方にそれぞれ工夫を凝らし自分だけの味を楽しめる事の出来る梅酒は創作庶民酒と言ってもいいでしょう。酒造メーカーも色々な梅酒に取り組みその進化は著しい物ともなって来ています。

そんな中、お勧めしたい梅酒が「梅乃宿 こだわり 手造り梅酒」です。
梅のいい香りが飲む前から漂い、口に含むと溢れんばかりの酸味が口中をおおいます。
そして ものすごく軽いので何杯でも飲めてしまう梅酒です。
しつこい甘さが無く、さっぱりとしていますので、一言でいえば、大人の梅酒です。
 


原材料、梅(西吉野産)・日本酒、醸造アルコール・糖類
アルコール12% アルコール度 12度 エキス分21%
原材料名:梅、純米酒、糖類(日本酒の純米酒で漬けた梅酒です)
日本酒ベースの梅酒に梅の果肉をブレンドし、果実感あふれる「あらごし梅酒」は、とろりとしたやわらかな口当たりと濃厚な味わいは、まさにデザート梅酒です。 

蓬莱泉の自家製焼酎を使った果実酒



自家製焼酎で造ったブルーベリー酒
ブルーベリーは豊根村産
愛知県の最高峰、茶臼山の麓の高原で無農薬で栽培しています。
たっぷりと果汁を含んだ大粒の果実の美味しさを、余すところなく引き出したお酒です。

自家製焼酎で造った青梅酒
蔵元に隣接する旧鳳来町は梅の里。
地元の梅農家から届いた採りたての梅をひとつひとつ丁寧に洗い、自家製焼酎に漬けました。奥三河の自然と人が生み出した、爽やかな味をお楽しみ下さい

梅酒の造り方…  続きを読む

Posted by きくいち at 08:32Comments(0)

2012年02月23日

糖度が高い、湖西白須賀産キャンディキャベツ

幻のキャベツ「キャンディキャベツ」を知っていますか…?
見た目は普通のキャベツですが、8度以上の糖度がある「キャンディキャベツ」は、みずみずしさとシャキシャキした歯ごたえ、スッキリした甘さが特徴です。静岡県の種苗会社が味の差別化を図るため選抜を繰り返し、平成12年に「冬927」という品種を開発しました。その後、静岡県経済農業協同組合連合会が生産販売の専属契約を結び、とぴあ浜松農業協同組合(「JAとぴあ浜松」)が「とぴあのキャンディキャベツ」という名で商標登録してブランド化されました。

キャンディキャベツは全国でも静岡県の最西端、湖西市白須賀でだけで栽培され出荷量も出荷期間も限られているため、特定の地域にしか出荷されていません。(12月~3月まで期間限定で出荷)この地域特有の遠州灘から吹き上げる風や赤土が、病気を防ぎ、しっかりと引き締まった良質なキャベツを育てることができます。自慢はこの甘さ。通常のキャベツと比べて糖度が高く、9度前後にもなります。このキャベツの美味しさを余すところなく味わうには、大きめにカットするのがお勧めです。 


  
一般のキャベツに比べて糖度が高く、名前もこの甘さに由来しています。 
キャベツの平均糖度は約7度。ところがこのキャンディキャベツは約9度前後と大変高いのです。日本のキャベツを大きく分けると、春キャベツ、夏秋キャベツ、冬キャベツの3種類で12月から3月にかけて収穫するキャンディキャベツは冬キャベツに分類されます。冬キャベツの特徴は、球がしっかり詰まっていることでそのため、加熱しても崩れず、甘みがあります。

見た目もキレイですが、カットしてみてください。切断面が普通のキャベツよりも黄色く、葉がしっかり詰まっています。キャンディキャベツは、パリッパリッとし食感が特徴で普通のキャベツよりも甘くスッキリした味です。えぐみのない甘さとその歯ごたえ、まずは「生」で味わってみてください。シャキシャキした歯ごたえは、加熱調理にも耐え、料理の幅が広がります。(ポトフ、お好み焼き、モツ鍋や餃子に入れても、さらに甘みを感じられます)
 
キャンディキャベツのは種は、8月にトレイを使用した方法を中心に行われ、9月上旬に定植されます。12月中旬~3月中旬にかけて収穫されますが、特に1月下旬~2月末の「キャンディキャベツ」は、霜に当たって甘さが増しておいしくなります。
キャンディキャベツは、普通のキャベツよりも病気に弱く生育も不揃いなため、収穫が終わった4月に緑肥栽培を実施し、5月に行う土壌診断の結果をもとに6月に同分科会で土壌診断検討会を開催するなど、きめ細かい土作りを行い栽培技術の向上を図っているとのこと…
 
りんごのような甘味(特に芯の部分が甘味が強いのです)糖度は9。厳寒期には糖度が10になることもあるようで、このキャンディキャベツを、一度ちぎって生のまま食べてみてはどうですか…?
  

Posted by きくいち at 10:36Comments(0)季節の野菜と果実

2012年02月22日

【グルメ〇さら】3月放映

先日ケーブルテレビの取材、撮影がありました。
ケーブル・ウィンディの【グルメ〇さら】という番組で本店のランチを紹介してもらいました。


(レポーターの儘下笑美(まましたえみ)さんと本店料理長)

(レディース花籠膳)

(特選にぎり膳)

詳しくは放送をご覧下さい。
放送期間はは3月14日(月)~21日(日)までの7日間
放送時間は15分(CMなし)
     (月~金曜日)7:30、12:30、18:30、23:30
     (土・日曜日)7:30、12:30、19:30、23:30
放送チャンネル コミュニティチャンネル「チャンネルウィンディ」
        豊橋ケーブルネットワーク「ティーズチャンネル」
        ドリームウェーブ静岡「ドリームチャンネル」
        東海ケーブルチャンネル「デジタル200チャンネル」

放送をご覧になりご来店されたお客様に素敵なプレゼントも…

自家製塩麹で漬けた金目鯛を抽選でお持ち帰りいただきます。



番組スッタフ皆さんお疲れ様でした。放送期待しています…ニコニコ

皆さんも是非ご覧になってくださいちょき  

Posted by きくいち at 09:40Comments(0)菊一本店

2012年02月21日

渥美半島、常春の地と魚市場

最近時化の影響で舞坂や浜松の市場に荷が少なく日曜日、伊良湖の市場に行って来ました。
愛知県田原市・渥美半島の先端近くに位置する渥美魚市場。
渥美半島は、太平洋と三河湾に面していて、風光明媚な観光スポットです。また、温暖な気候で、毎年1月から菜の花が楽しめる「常春の地」として、キャベツ、メロン、電照菊などの豊富な農産物が栽培されている地域でもあり先日のブログでも書きましたが今まさに「菜の花まつり」の真っ最中でかなりの人で賑わっていました。

 








(写真は菜の花まつりの観光ガイドから…) 



太平洋、三河湾、伊勢湾といった、豊かな漁場に恵まれた伊良湖近海は、1年を通して豊富な魚介類に恵まれていて漁業としても全国屈指のエリアです。渥美魚市場に水揚げされるのは、クロダイ、アジ、タチウオ、クルマエビ、イカ、タコなど年間で100種類以上で、浜松はもとより名古屋など愛知県各地にも出荷されています。



早朝5時から漁に出た漁船が獲れた魚を市場に持ち込むのは約5~6時間後、競りは12時半から…。その日獲れた魚がその日のうちに水揚げされます。(この日は、石鯛、平目、まだか、カサゴ、甲イカ、平貝、みる貝など獲れたて新鮮な伊良湖の魚介類たくさん揚がっていました…これでも少ないほうとか…)

ただ中々直接買う事は難しく、知人に頼んで仲買人を紹介してもらわないと…
   

Posted by きくいち at 09:45Comments(0)大将

2012年02月20日

髭の一鶴以来の講談

初めて生の講談を聴きました。
講談師というと私にはあまり縁がなく、長く伸びた白いひげが特徴なあの「ひげの先生」で知られた田辺一鶴師匠か、最近では人間国宝に認定された一龍斎貞水師匠くらいしか知りませんでした。 

「東京オリンピック」を演じオリンピック参加国名を読み上げる田辺一鶴師匠の新作講談は子供の頃よくテレビで見たことがありました。若年層にもファンを広げアメリカなどでも高い評価を受けた「イチロー物語」や「高橋尚子物語」「水木しげる物語」など、少しは聞いた覚えがあります。

講談というと演者が高座におかれた釈台(しゃくだい)と呼ばれる小さな机の前に座り、張り扇でそれを叩いて(上方講談においては、張り扇と拍子木を併用するらしい)調子を取りつつ、軍記物や政談など主に歴史にちなんだ読み物を、観衆に対して読み上げるのですが、実際にまじかにして聞いてみると釈台を叩く迫力、そして話に引きずり込まれる口演術は想像以上でした。


(先週水曜日RCの例会にて…)

浜松市出身の神田翠月師匠(現在講談協会副会長)の口演とお話を伺いました。
プロフィール…昭和43年 田辺一鶴に入門 田辺小鶴で初高座、女流講談師第1号となり、昭和46年に二ツ目、昭和51年 真打昇進 二代目山陽門下に移り神田翠月と改名、現在に至る。
世話物、人情物、武芸物、怪談噺、毒婦伝が得意で当日は生真面目な車屋(人力車)親父と御大臣の人情世話物の口演でした。 

講談は江戸末期から明治時代にかけて、講談は全盛期を迎えたようで新聞や雑誌に講談が連載されるようにもなったようです。(講談社は講談本を出版し成功ですぐに大手出版社になった)
しかし、漫才など他の人気大衆芸能の誕生、大衆メディアの発達などに追いつけず、次第に衰微してしまいました。(第二次大戦後はGHQにより、仇討ちや忠孝ものが上演を禁止され一時は大きな影響を受けその後テレビの普及により衰退を続けた)
 
「落語」が会話によって成り立つ芸であるのに対し、「講談」は話を読む芸という言い方をされます。
読むといっても単なる朗読とは違っていて独特のしゃべ調子と小道具の使い方で成り立ち(張り扇で釈台を叩きパパンという音を響かせて調子良く語ります)この小道具を巧みに使った芸こそ「講談」ならではのものです。

題材に注釈を付けて語る話芸で歴史的事件が中心ですが、題材をわかりやすく解説し観衆の理解を深めるという点が素晴らしく思います。最近では国際的事件や経営理論など、歴史以外の題材を取り上げる試みもなされているようで、女流講談師の割合も増えているとのことでした。

「講談」は「落語」と比較して歴史が古く、奈良、平安の頃にその原型が見られたようです。一般に良く知られる「講談」の始まりは「太平記読み」とされ食に困った浪人が老若男女を集めて「太平記」を面白おかしく読んで聞かせたというもので、これが「講談」のルーツだそうです。

講談…そこには日本人の忘れた心があるような気がします。決して盛んな芸能とは言えませんが、新しい潮流も少しずつ生まれつつあるようです。日本古来の芸を通し多くの人が真の心を甦らせて欲しいと願うのです。
   

Posted by きくいち at 09:03Comments(0)大将ロータリークラブ

2012年02月19日

手塚治虫もこよなく愛したチョコレート

2月14日はバレンタインデーでした。この日は日本でチョコレートの消費量が一気に高まる日です。このチョコレート、「にきびや虫歯の原因になる」「食べると太る」などと言われ、普段は何かと旗色が悪いのですが、実は食べ方によっては脳を活性化させるはたらきもあるようです。

「チョコが無いと僕は描けません」と言った漫画界の巨星手塚治虫氏。徹夜仕事の合間にもチョコがほしいと切望し、その度に編集者は近所のお菓子屋をたたき起こすこともあったとか…。チョコをこよなく愛し数多くの作品を発表した手塚氏にとっては興奮剤でもあったのです。(鉄腕アトムも火の鳥も、チョコなしには誕生していなかったかも…?)


(今年も皆さん、有難うございましたニコニコ

そこで少しチョコレートの事を調べてみました。
チョコレートの原材料であるカカオ豆の学名は「テオブロマ・カカオ」といい、18世紀のスウェーデン人科学者・リンネによって命名されたらしく「テオブロマ」とは、「神の食べ物」というギリシャ語で、その名の通り、カカオポリフェノール始め、良質の脂肪分、食物繊維など、さまざまな薬効成分が含まれているようです。かつて、カカオは王様や貴族、勇敢な兵士にだけ許された贅沢な飲み物であり、貨幣であるとともに、医薬品として珍重されていたようです。(その効能から薬屋さんでも売られていたほどだった)

大脳皮質を刺激し、集中力、記憶力、思考力を高め、やる気を出すカフェインの仲間で、カフェインに比べて興奮作用がずっとマイルド。また、自律神経を調節する作用があって、リラックス効果も。そのせいか、欧米のホテルにはベッドサイドにチョコレートが置いてあることろもあるそうです。

チョコレートに含まれるビタミンEやナイアシンなどのビタミン類や、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、リンなどのミネラルも脳の代謝に必要な栄養素でカテキンやアントシアニンなども脳血管内で抗酸化作用を発揮し、ボケ予防に効果があるといわれているようです。

私達は普通の板チョコや、生チョコ、ムース、クリーム、ときにはフォンデュにしたり、ホットチョコレートにして飲んだりと、バレンタインデーでなくても、様々なレシピで色んな食べ方をして楽しんでいます。でも、チョコレートはただ美味しいだけじゃありません。その成分は、実は体に色んな効果をもたらしてくれるのです。 

最近ではこのGABAを含んだチョコレートというのをよく聞きます。正確には、チョコの成分であるカカオにGABAが含まれているもので、このGABAの成分をより多くした製品が今注目されています。GABAを多く含むとその分だけ苦くなってしまいますが、ともにチョコレートに含まれるポリフェノールとの働きによって脂肪の燃焼効果、つまりダイエット効果があるそうです。それにGABAにはリラックス効果もあるそうです。

高級な専門店の甘~いチョコレートも食べたいところですが、苦~いチョコレートもいいようです。味は苦くても、体を思いやったスイートなチョコレートといった感じです。
  
エネルギー補給にはブドウ糖やカルシウムを補う、カカオマスが十分入った「ミルクチョコレート」、またダイエットを考慮する場合には、ミルクと砂糖が少なめで、カカオマスの含有量が多いビターチョコレートがおすすめです。こちらはカテキンやポリフェノールを補うイメージですね。

プレゼントを贈るときも、ちょっと太目の相手にはビターなチョコレート、スリムな相手にはミルクチョコレートというふうに、選ぶのもいいと思いますラブ
フルーツ入りやブランデー入りもいいですね。お酒の入ったチョコレートはアルコール成分で血行がよくなり、リラックス効果も期待できるんです。  

動脈硬化を防ぎ、癌予防に期待ができ、ストレスに打ち勝つ。そして アレルギーやリウマチにも効果があるチョコレート…いい事ずくめ…?ただ、「どれだけどう」食べるかが大切なことでしょう…。
  

Posted by きくいち at 09:58Comments(0)大将

2012年02月18日

2012年3月のコース

明日は雨水(温かさに雪が雨にかわり、氷がとけ始める頃)です。
昔から、農耕の準備を始めるのは雨水が目安とされていたようです。また、この日に雛人形を飾り附けると良縁に恵まれるとも言われ、暦の上では春の訪れを感じですが、まだまだ寒い毎日で気象庁の予想では向う1ヶ月の気温は平年を下回り温かくなるのは3月中旬とのことです。

それでも季節は春に向かって少しずつ動き出しています。
弥生三月…いよいよ新しい時期を迎える季節です。

年度替りの時期であり卒業式や送別会が行われ、出会いと別れの時期でもありますね…。
春休みや、人事異動が行われたり、多くの学校・会社・官公庁などが引越しや移行作業、新生活の始まりなどで忙しくなり行事も多い季節…。

そんな節目のひとときを、当店で季節感いっぱいのを味わってみてはいかがですか…?
今回も春の食材を心置きなく楽しんでいただけると思います。

【5000円コース】
 

タラバ蟹ステーキ(陶板焼き)
昆布鍋、海鮮すき風(帆立、鳥貝、文甲イカ、生海老、筍、菜花、桜麩)
和牛静岡育ち塩釜焼き、地場野菜と(たたき風、オニオンヌーボー、フルーツトマト、、プチヴェール)
子持白魚と春野菜の天婦羅(ふきのとう、たらの芽、こごみ、独活、菜の花)
新じゃが饅頭べっ甲餡かけ、(海老、椎茸、筍、ブロッコリー、桜人参、花びら百合根、わらび)
旬の握り6巻に汁物、デザート

【4000円コース】
 

ズワイ蟹のステーキ(陶板焼き)
蛍烏賊と旬野菜の昆布鍋(蛍烏賊と筍の玉子とじ、菜の花、えのき、桜麩)
遠州夢ポークのコンフィ、サラダ仕立て(新玉葱、ちぎり野菜、キャンディキャベツ、フルーツトマト)
桜海老と新玉葱のかき揚げ
旬の握り6巻に汁物、デザート

【3000円コース】


ズワイ蟹のステーキ
鮪のホイル焼きエスカルゴ風
白魚と春野菜の天婦羅
旬菜グラタン
まかない丼に汁物デザート
  

Posted by きくいち at 10:39Comments(0)コース料理

2012年02月17日

熱々の茹で蝦蛄

蝦蛄(シャコ)を寿司職人は「ガレージ」なんて呼びますが、これは「車庫」からの駄ジャレで「タコ」と聞き間違えないって意味もあります。「しゃこえび」などとも言われますし、別名でガザエビ、カマキリエビなんてのもありますけど、エビとは別種です。

他の魚介も同じですけど地方で呼び方があります。長崎あたりじゃシャッパ、沖縄ではパンチャー、香川でゼンノミ、神奈川でムキ、東京でシャク・シャクナゲ・ムキ、秋田でカサイビなど色々です。
甘辛く煮たり、天婦羅の種にもしますけど、なんといっても寿司種が有名ですが、天婦羅や煮付け以外に、塩で茹でて食べるのが一般的です。
ボイルして皮を剥いてから食べます。ワサビしょう油で刺身にもしますが、寿司ダネとしては「煮もの」のひとつですから、山葵なしで「煮ツメ」を付けて握るのが普通です。最近は煮ツメなしで山葵で食べるお客さんが増えました。



蝦蛄はは死んでしまうと身がすぐに溶けるので、獲れだちのゴソゴソ動くのを、たくさんの沸騰しているお湯で少しずつ塩茹でします。(塩の量水に対し塩を重量比で3%)湯の沸騰状態でゆで時間は変わるが蝦蛄を入れてから再沸騰後7~10分間が目安です。)

よく茹でると身はとりやすいのですが味は落ちます。殻をむいて殻に身がたくさんつくのは、茹でが足りないからで、茹で加減を自分なりに習得しておいて下さい。
茹で上がりをすぐにザルにあけて冷ましますが、冷水で急激に冷ますと少し水っぽくなりますし、自然に冷ますと皮が剥きにくくなりますのでここでも、状況に合わせて具合を覚えてください。

あつあつを殻をむきながら食べるのが一番。手の皮の薄い人は調理バサミを使うと怪我をしなくてすみます。調理バサミで殻をつむときは殻をやや多目につむ方が身がよくとれます。  

 

剥き方(殻には鋭い突起があるので怪我しない様、気をつけて)
冷めたら頭の付け根をハサミで切り落とし蝦蛄をひっくり返し、最初に尻尾のエッジ部を三角に切り落とします。次にわき腹をカットする(鋏の角度は蝦蛄に対して垂直ではなく、お腹側の中心部に向かって斜めに倒しながら切るのがポイント)背中の茶色い部分を切るのは僅か、白いお腹側を多目に切る感じです。 

そして腹の方から皮を剥きます(頭側から)次に背を剥きます(これは尾側から)
腹のほうは剥きにくいので慎重に…身離れが悪いときは湯で時間不足ですがあまり茹で過ぎると、風味が抜け旨くないので程々に…。 
 
蝦蛄は5月から6月にかけて卵を抱き「子持ち」になりますが、子持ち蝦蛄はへたな海老より美味しく(この卵が「カツブシ」と呼ばれている…鰹節同様美味しい事から)この時期が旬とも言われていますが春先の蝦蛄も甘味がありとても美味しいですから是非食べてみて下さい。

海老や蟹同様たいへん痛みやすいので、産地で浜茹でして剥いたものが多く出回っています。弱った生よりも、産地で茹でたものが新鮮で旨い事が多いのですが、「浜ゆで」の表示がある品を選んで下さい。

それと、以前にも紹介しましたが蝦蛄の爪肉は大変美味しく、通好みの逸品でして、小鉢にして付き出しにしたり、握りにしたりします。小さい爪を剥くのは大変な作業なので、産地で剥かれて爪だけにした物を使う事が多いです。
  

Posted by きくいち at 10:18Comments(0)寿司ネタ

2012年02月16日

芳醇な香りする隠れた人気の浜名湖ブランド

美味しい青海苔ができる条件に最も適した浜名湖で育った「舞阪海苔」は、香りが高いことで全国的に有名で、鰻、すっぽん、とらふぐ、あさり、牡蠣等と並ぶ浜名湖の特産品です。 



海水と淡水が絶妙なバランスを保つ汽水湖・浜名湖で育った生海苔です。
浜名湖・舞阪産の生海苔は一般的な「黒海苔」と比べ、特有の磯の香りが強く、舌触りがなめらかで美しく深い緑色をしています。また透きとおる程の薄さで、滑らかで柔らかい食感を楽しめます。

主な加工方法としては、黒海苔と混ぜて、板海苔とするのが一般的ですが、地元の遠州地方では、生海苔のまま味噌汁に浮かべたり、三杯酢で食したりします。(佃煮の原料になることが多い)



「舞阪海苔」とは「青海苔」のことを指します。普段目にすることの多い黒々とした「黒海苔」と違い、美しい緑色をしており、芳醇な香りが特徴です。
良い「青海苔」が育つには、海水と淡水が入り交じる汽水域が最も適しています。浜名湖は汽水湖であるだけでなく、多くのプランクトンが育まれ栄養素のバランスが良いこと、青海苔の日当たりが良いこと、適した潮の流れがあることなど、「青海苔」の生育に重要なものがすべて揃った、まさに最適な場所。
この豊かな浜名湖に抱かれながら育った青海苔は、太陽の光をいっぱいに浴びることで香りと甘みを深めていきます。そして、最高級と称される芳醇な香りの「舞阪海苔」が生まれるのです。

9月中旬~10月にかけて、浜名湖の浅瀬に打ってある竹杭に、自然に青海苔の胞子を付着させる素の網や、水産試験場で青海苔の胞子を吹き付けた人口種苗の網を張ります。(種付け)

水温が下がってくると青海苔は成長し、伸びる。青海苔の旬は1月~3月上旬頃で、この時期に採れる青海苔は生育も良く、香りも高い。また、12月の「初海苔」は希少なため高値で売れ、柔らかな食感から好んで食べる人もいます。4月上旬頃まで漁は続きます。(採取)
   
水揚げされた青海苔は異物除去械に通され、洗浄されながら貝や虫、葉などの異物が取り除かれます。このとき、あまり多くの水で洗浄しすぎると青海苔特有の香りが落ちてしまうので、洗いすぎないよう工夫されています。(異物除去)
 
異物が取り除かれきれいになった青海苔は、香りが損なわれないうちに清潔な作業場でパック詰めされ、すぐに冷凍されます。すぐに冷凍保管することで香りを逃がさず、1年を通して全国の皆様に香り高い「舞阪海苔」を発送することができるのです。(出荷)

冷凍青海苔を購入され場合、すぐに冷凍庫へ入れてしまえば、半年ほどは保存可能で、青海苔の風味も逃げません。ただ使う時には、熱したりレンジで温めたりせず、自然解凍してください。生青海苔はデリケートですから、熱を加えると溶けてしましますし、風味が落ちてしまいます。また一度解凍した生海苔は冷蔵庫で保存し、1週間以内に召し上がって下さい。  
   

Posted by きくいち at 10:02Comments(0)お酒のつまみ

2012年02月15日

早春の食宴、今年最初の酒の会

今年最初の酒の会を開催します。
今回は県の監評会に出品する大吟醸のしぼりたてを花の舞さんが提供してくれるそうです。



能登杜氏の巨星、名杜氏「波瀬正吉」「滝上秀三」両氏の教えを被った土田杜氏の自信の逸品をお楽しみ下さい。
お酒とともにご用意する料理は、静岡育ち和牛の鋤焼きを一工夫して(アッと驚く鋤焼きだと思いますのでお楽しみにしていてください)召し上がっていただきます。その他は、河豚の薄つくり、自家製カラスミなどお酒に合う物を吟味してお出しします。

今回のパフォーマンスは皆さんの似顔絵です。

PS  日曜日、店を早終いしてスッタフの皆と新年会(だいぶ遅くなってしまいましたが…)をしました。
日頃の鬱憤を大いに発散しのでは…ニコニコ









大いに飲んで騒いで、そしてまた頑張って仕事をしましょうねちょき
  

Posted by きくいち at 09:46Comments(0)大将

2012年02月14日

地元で生まれた小さな緑

プチヴェールって食べたことがありますか?
まだ、近所のスーパーでは見たことはありませんが、市場や高級スーパーなどではプチベールを
見かけるようになりました。プチヴェールは、青汁で知られているケールと芽キャベツからできた
新野菜です。見た目にも青々として、かなり栄養がありそう。でも、プチヴェールはキャベツよりも
柔らかく、甘みがあるのでとても食べやすいですよ。

平成2年に静岡県磐田市で誕生した、日本生まれの可愛らしい野菜です。
誕生させたのは増田採種場。80年間アブラナ科の新種を開発し栄養価が高く手軽に調理でき
しかも食卓を彩るのに最高の野菜を作り上げました。緑のバラのような野菜、プチヴェールを
お楽しみ下さい。



キャベツに代表されるアブラナ科にはブロッコリーやカリフラー・メキャベツそして、ケールと
プチヴェールなどがあります。ケールとプチヴェールはとても近い関係なのです。

青汁の原料・ケールはアブラナ科ブラシカ属のハキャベツです。
ハゴロモカンランともいい、非結球の原種に近いキャベツで原種はヨーロッパで、北海、地中海
大西洋沿岸などに広く分布していました。
日本への渡来は古く「大和本草」(1708年)にはケールと思われるハゴロモカンランとして記載
されています。ケールにはカロテン・カルシウムをはじめ各種ビタミン類が豊富に含まれています。
(ケールはアブラナ科の仲間達の最初の原種なんです
ケールは葉しかできません。葉を刻んで野菜炒めのように食べたり搾汁して青汁にしたりします。

ピンポン玉程度の大きさで芽キャベツに似た形の新野菜、プチヴェール。 
フランス語で「小さな緑」を意味する「プチヴェール」と名づけられました。
わきに実が着いて大きくなる姿が本当にかわいく、まるで緑のバラのようです。

外葉と実はもちろん、葉柄や軸もむだなく食べられる多機能野菜(ファンクショナル・ベジタブル)でしかも環境にもやさしいエコ・ベジタブルでもあります。

プチヴェール青果物は水洗いをした後、2分程ゆでて、ドレッシングやマヨネーズなどでそのまま味わえば、野菜特有のさっぱりとした甘味が楽しめます。さっと湯通ししゴマ和えやおひたし、シチューやグラタンにいれても 美味しくいただけます。(茹ですぎるとやわらかくなりますのでご注意下さい) 

プチヴェールはケール以上に栄養価が高く、しかも糖度が高くて苦味が少ないのが特徴です。
ホウレンソウの8倍近いカルシウムをはじめカロテンや食物繊維ビタミンCを豊富に含んでいます。
収穫が11月~3月と、冬野菜であるプチヴェールは寒さに当てると寒さを乗り越えようと自ら糖度を蓄え、甘みを増します。最近では栽培も盛んになり新潟の新津産のプチヴェールは雪に当たるため、その姿から「雪こだち」と名前をつけて特産化に取り組んでいるようです。

青汁の原料であるケールと芽キャベツをかけ合わせて誕生した新しい野菜。栄養たっぷりというケールの良さと、甘くて食べやすい芽キャベツの良さ、どちらも引き継いだ健康野菜で食べ方は、塩を入れた熱湯で3~4分茹でるだけです。クセがなく甘みがあるので、そのまま食べてもOKですが、いろんな料理に応用できてとっても便利なプチヴェールをスーパーや青果店で見かけたら、皆さんもぜひ手にとって食べてみてください。 
   

Posted by きくいち at 09:27Comments(0)季節の野菜と果実

2012年02月13日

何度も聴きました…新しく軽妙洒脱な喬太郎の世界

やっと聴く事が出来ました。以前から落語の事を色々教えてくれるお客さん(通称…猫々亭さん)から柳家喬太郎のCDを頂いたのですが中々聴く機会がなくて…(自分的にはじっくり聴かないと気がすまないたちで、特に古典はその情景を思い浮かべながら聴かないと…)

柳家喬太郎は5代目柳家小さんの流れをくむ柳家一門の一員で、笑いだくさんの古典落語を手がける一方、埋もれて誰もやらない古典落語や、明治の名人・三遊亭円朝が残した数々の大作にも果敢に挑んでいて、寄席や落語会では、新作落語と古典落語を状況に応じて使い分けるオールラウンドプレーヤーで、立川談春とともに、当世NO1の人気を誇る噺家です。

もちろん彼の存在を雑誌等でよく知っていたのですが、噺は聞いたことがなく、猫々亭さんに以前からCDを頼んであったのです。



CDは2枚、古典と新作、しかも代表作…嬉しい限りですナイス
古典は「金明竹」と「錦木検校」
そして新作は有名な「すみれ荘201号」と「夜の慣用句」

金明竹(きんめいちく)は古典落語の演目の一つで骨董屋を舞台としたドタバタなやりとりを描く滑稽噺です。金明竹と言うのは、もともと中国の竹で、その名の通り、全体が明るい黄金色をしているそうで特に、宇治の黄檗山万福寺の庭園の金明竹が名高いそうです。

骨董屋の叔父に世話になっている松公は、天然ボケで、来る客来る客に頓珍漢な断りをするので店の手伝いをさせてもかえって事をおかしくする始末。面倒を見ている叔父さんは常にハラハラさせられているのです。訪問してくる商人とのすれ違いが笑いを生みさらに聞き間違いの単語や商人とのやりとりが面白く現代感覚あふれる古典として理屈抜きに楽しめる一席でした。
ただ骨董知識がないと最初は分かりにくいかも…

最後の落ちは…
「えーと…。確か、古池に飛び込んだとか」
「飛び込んだァ!? あいつには道具七品が預けてあるんだが、どうなった!?  誰か買ったのか?」
「いいえ、買わず(蛙)……」ニコニコ
 
次に錦木検校(にしきぎけんぎょう)
検校とは室町時代以降、目の不自由な人に与えられた最高の官名で専用の頭巾や衣服などの所持が許されたようです。
「錦木検校」は江戸落語の人情噺です。もともとは「三味線栗毛(しゃみせんくりげ)」と言う噺で「錦木検校」は、そこの、検校のところだけを演じたものだそうです。

大名・酒井雅楽頭(さかいうたのかみ)が末子、格三郎が父親に疎んじられ下屋敷に住まわされていた頃に知り合った按摩の錦木。たいそう腕もよく話もいろいろ上手い。その按摩から、自分の骨組みは大名の骨のようだ、大成する人物のものと言われた格三郎。万にひとつもそんなことはありえないが、もし大名になったら錦木を按摩の最高位である検校にしてやると約束する。時は過ぎ、大名になった格三郎のもとへ、風邪をこじらせてよろよろで臭いもするような錦木がやってきた。いぶかしがる家来を差し置いて、酒井雅楽頭は言う。「覚えておるぞ。錦木に検校の位を授ける」しかし、錦木はその場で絶命していた…。

まくらなしでいきなり噺に入る喬太郎、所々でアドリブもまぜたその迫真な語りにグイグイ引き込まれていくき、錦木が亡くなるくだりでは思わず涙が…(侍や按摩の錦木を喬太郎自身の可愛いキャラクターで演じ、それがほのぼの感を生んでいるからこそ、クライマックスでより泣けるです)

栗毛の馬を求め「三味線」と言う名を付けた。でも、どうして三味線と名が付いたか分からないので家来がが聞くと、「酒井雅楽頭で、ウタが乗るから三味線だ。コマ(駒)という縁もある。乗らん時は、引かせる(弾かせる)、止める時はドウ(胴)と言うではないか。」、「良くできたシャレです。ヒョッとして、ご家来衆が乗った時は「その時は、バチがあたる」  

喬太郎師匠の新作落語の面白いところは、その登場人物にあると言われています。
これまでの落語に登場する人物というのは熊さんや八っあんという古典的な人物ばかり。
新作になっても、その傾向が否定できない現状において、この喬太郎師匠の落語に登場する人物はすべて現代気質のおしゃれな若者たちで、ここになんとも新しく軽妙洒脱な喬太郎の世界があるのではないでしょうか…。

すみれ荘201号室」は冒頭で、自分の落研時代の話をネタにまくらを振りますが、これが本編へと接続していくさまは、もう見事と言う他ありません…。東京で同棲しているカップルの女性が地元でお見合いすることに端を発した、喬太郎御得意の男女ネタで、些か感情的な女性の描写、その女性に戸惑いながら都合のいい意見をする男性の描写がそれぞれ巧みであり、喬太郎御得意の落語マニアネタも盛り込まれていてある意味、師の真骨頂ともいえる一本です。

ユミコは母親に押されて田舎でお見合いをすることになり、てんやわんやになるというストーリー。お見合いの世話人である市議会議員ヨシカワさんの俗物ぶりが私はたまらなく好きです。自慢話やおやじギャグを臆面もなく話す所が実にいやらしく、脂ぎった感じで演じられています。お見合いの相手のヒロユキのキャラもいいですね。ここに盛り込まれる数々のエピソードは落研出身の喬太郎師匠ならではの話ではないでしょうか。

夜の慣用句」というのは喬太郎自身が手掛けた新作落語で、若い社員の飲み会に空気を読まない部長が無理やりに参加して、場を白けさせていく様をコミカルに描いています。演目の「夜の慣用句」というのは、この部長が慣用句に詳しく、それをひけらかすかのように「座右の銘」を聞いて回るところからきていて社会ではよくある現実を見事にストーリーとして完成させています。もう、これは我々世代には痛みを伴う笑いですねキャー   

柳家喬太郎と言えば今もっとも売れている噺家の筆頭にくる人だと思います。私の大好きな落語家の一人です。猫々亭さん今度は是非、師匠の生の高座を…ちょき
    

Posted by きくいち at 09:09Comments(2)大将

2012年02月12日

智勇兼備の名将蒲生氏郷の築城

今回の三重の城廻、最後は松坂です。松阪城は僅か8年の間に、6万石から92万石に昇進した
戦国の智勇兼備の名武将・名築城家とうたわれた蒲生氏郷によって築かれた城です。



総石垣作り一二三段形式の近世平山城の典型的なお城で、比高約30mの四五百(よいほ)の
森と呼ばれていた独立丘陵に築かれ、特徴的なのは、本丸が上段部と下段部に高低があり分
かれていることです。



縄張りは、北東を大手、南を搦手とし、外郭に深田堀及び水堀を巡らし、本丸(上・下)・二の丸・
季代(きたい)丸・隠居丸・三の丸・出丸といった曲輪より構成され、本丸・二の丸・季代丸・隠居丸には高い石塁を築き、三の丸は土塁であったようです。 



本丸上段部中央よりやや西寄りに天守台を設け、その上には、付属櫓を伴った桃山様式三層の
天守が聳え立ち、これらを取り巻いてそれぞれの郭に敵見・金の間・月見・藤見などをはじめ諸門を合わせて11の建物があったと言われています。





二の丸には華麗な御殿、三の丸の中央には大手門筋が通り、両側に城代屋敷・御鷹部屋・
武家屋敷が並んでいました。

 

氏郷は城下町の建設も積極的に進め、楽市楽座制を敷いて発展させた。
また、海岸線近くを通っていた参宮街道を城下に引き寄せ、のちの商都松阪の基礎を築いている。
現在、本丸・季代丸・二の丸は松阪公園として整備され、三の丸は本居宣長を祀る本居神社や公共施設の敷地となっています。
 


公園のすぐそばには、松坂城を警護していた旧紀州藩士が住んだ、武家屋敷の「御城番屋敷」があります。「御城番屋敷」は現存する建物で、現在でも市民の方が暮らしています。(西棟の一戸だけを復元修理し、内部を公開しています)

 

城跡に現存する建物はありませんが、延々と続く高石垣や巧妙な造りとなっている各枡形には圧倒されます。氏郷はこの新城を、吉祥の木である松と、秀吉の居城大坂城から一字を拝領して「松坂城」と命名しました。


(松坂城古今絵図)


山頂部分に本丸が築かれていてその本丸には野面積で築かれた天守台が存在します。 



本の丸は、2段に分かれていて上段が、かつては三層の天守が建てられ、天守曲輪を形成しています。天守台は、付属櫓をともなった形式で、きたい曲輪から天守台に登る崩れた石段が、妙に印象的でした。





歩いて登れる天守台からは松阪の市街が望めます。 



本の丸下段への虎口、助佐衛門御門(表二の門)と中御門(裏二の門)とがあり、それぞれの虎口とも見応えがありました。 



裏二の門も、表二の門同様、高石垣に囲まれ、結構急な登り坂を伴う堅固な構えでした。
 
松坂城の歴史…  続きを読む

Posted by きくいち at 09:16Comments(0)趣味

2012年02月11日

黒麹仕込みの限定麦焼酎

津貫会(つぬきかい)限定流通商品、本坊酒造の「酔麦香」です。
 
季節限定で造られる焼酎で本坊酒造の限定品です。
手造りかめ仕込みの麦焼酎酔麦香 [1800ml]



こちらは麦焼酎の黒麹仕込み。麦の黒麹は珍しく(芋は白黒黄と味わいが違いがよく分かるが麦は…?)飲んでみると確かに麦のクセに甘い感じがします。(これも黒麹だからか…)芋の黒みたいに口に残る感じではなく、キレがよくロックより、水割りが合いそうな感じがしました。

津貫会とは本坊酒造が全国から選抜した酒類販売店のグループだそうです。
この津貫会会員となる店のみに販売が許可されているのが、「津貫会限定商品

津貫会限定の麦焼酎「酔麦香(すいばくか)」は、鹿児島工場内にある手造り蔵「貴匠蔵」で、黒麹を使い、「手造り」「かめ仕込み」という昔ながらの伝統的製法によって造られた本格麦焼酎です。

一般に麦焼酎は、年間を通して造る事ができますが、酔麦香は、年一回、焼酎造りに最も適する初冬のみに仕込みます。

原料には、厳選した鹿児島県内産大麦「ニシノチカラ」と、黒麹を使用し、かめで仕込まれ静かに貯蔵熟成。 麹蓋を用いて、自然換気保温室にて自然の換気と通気、手入れかくはん等、本当に手造りに徹して丁寧に造られています。

穏やかでふわっとした麦本来のシンプルな香りがあり、口に含むと素直で綺麗な麦の味わいが広がります。 麦焼酎本来のベーシックでシンプルな香味の中にも、 スッキリとした洗練された味わいのある綺麗な感じのする麦焼酎に仕上がっています。

   

Posted by きくいち at 09:42Comments(0)