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2011年11月30日

立川流、古典の流れ

来年の手帳を買いに本屋によると「にっかん飛切落語会」の名人名演集があり思わず買ってしまいました。先日亡くなった落語会の天才風雲児7代目立川談志、その談志を恩人と語るほど仲がよく同年齢で笑点初期には一緒に漫才を披露したこともある、現笑点司会者で落語芸術協会会長の桂歌丸そして笑点メンバーで得意の即効ギャグが炸裂する落語芸術協会副会長三遊亭小遊三

立川流、古典の流れ

 
桂歌丸の「紙入れ」は艶笑噺の傑作を年増女の匂いたつ様な色気の口調で演じた歌丸の名高座。
三遊亭小遊三の「浮世床」陽気な調子で喋り尽くした必笑の一席です。そして、立川談志の「五人廻し」吉原遊郭のいわく因縁故事来歴を言い立て啖呵を切る口調の見事さと迫力は談志の魅力満点です。

先日亡くなった立川談志の座右の銘は「人生成り行き」だそうです。
古典落語に広く通じ、現代と古典との乖離を絶えず意識しつつ、長年にわたって理論と感覚の両面から落語に挑み続けて古典落語を現代的価値観・感性で表現した、天才落語家の功績は高く評価されましたが、天才と言われる反面その荒唐無稽、破天荒ぶりから好き嫌いが大きく分かれる落語家の一人でもありました。

自ら落語立川流を主宰し「家元」を名乗り三遊亭圓楽、古今亭志ん朝、春風亭柳朝と共に「江戸落語四天王」と呼ばれたのは皆さんもご存知のとうりで、談志の死去の報は、一門の弟子たちを含む落語界・芸能界・知人の誰にも伝えられず家族のみで通夜・告別式(密葬)を挙行し2日の間、死を誰からも隠し通したのも彼のダンディズムな生き様からだったのでないでしょうか…?

戒名は「立川雲黒斎家元勝手居士」(たてかわうんこくさいいえもとかってこじ)と生前に自分で決めていたようですし報道各紙の訃報の見出しの「談志が死んだ」は、生前故人が「上から読んでも下から読んでも、談志が死んだ!」と書いてくれと伝えていたとも…

落語そのものに対しても「落語とは、人の業の肯定である」との見解をもっていたようで、近年は「イリュージョン」という独自の域に達したとも認めていたようです。(イリュージョンとは、業の域をさらに高め、新しいおもしろさを見いだそうというものだそうです)
 
立川一問には人気実力を備えた噺家多く、チケットが取り難いことで有名です。 
古典落語から新しい解釈の元、演劇的要素等も取り入れて、現代にも通じる落語ワールドへと展開させ演じている落語家であり、師匠である7代目立川談志が芸を高く評価し「立川流の最高傑作」と言われた立川志の輔は独演会や落語会の「チケットの取り難い噺家」の代表格にもなっています。

古典落語の巧さは抜群で今一番古典が上手いと言われる立川談春は公演のチケットは即日完売を連発するため、「最もチケットが取れない落語家」ともいわれ特に「包丁」の出来は師匠談志に「俺よりうめぇな」と言わしめたほどです。

さらに有名な映画を、江戸時代を舞台に変えて落語にしてしまい好きな映画を落語で語る「シネマ落語」で人気のある立川志らくもその一人です。

立川流、古典の流れ 
立川 談笑も落語立川流所属の落語家です。
浜松での独演会の案内が来ました…基本は古典落語ですがアレンジ色が強い噺をします。
時間があったら皆さんも聞きに行かれてはどうですか?立川流の古典に触れると偉大な師匠の芸脈を感じる事が出来ると思いますから…。



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Posted by きくいち at 10:28│Comments(0)趣味

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