2012年06月29日
蟹味噌しんじょ変わり揚げ
海老、蟹、魚の白身などをすりつぶしたものに、山芋や卵白、だし汁などを加えて味をつけ、蒸したり、茹でたり、揚げたりして調理したものを真薯(しんじょ)と言います。(真薯は日本料理の一つで「糝薯」「真蒸」「真丈」といった表記もされ、「しんじょう」と呼ばれる場合もあります)
お吸い物やおでんの具にしたり、直接薬味をつけて食べるので海老を使ったものを海老真薯、蟹を使ったものを蟹真薯という風に呼んでいます。
栗山善四郎氏(八百善の四代目当主)によって著された江戸料理の献立集、「料理通」によると、卵白だけを加えたものを蒲鉾、山芋と卵白を加えて練ったものを真薯というとされています。似たものにはんぺんがありますが、これは摩り下ろした白身魚に山芋を加えて練ったもので、主に関東で食されていたものです。
「つみれ」「しんじょ」「さつま揚げ」「はんぺん」と、すり身を使った料理はいろいろありますが、これらの違いは…?
つみれ…魚肉などの種につなぎとしてでん粉や卵などを入れたもので、抓み入れる動作から「抓入れ」が「つみれ」と名づけられたようです。同じようにつくねは捏ねる動作から「捏ね」が「つくね」と名づけられたもので、よく鳥や豚などの肉をつくね、魚肉をつみれと呼ぶことが多いのですが、厳密に言うと間違いのようです。
しんじょ…真薯は「薯」つまり山芋をつなぎに使った練り物に使われる名前で、一見海老しんじょのように見えても、つなぎに山芋を使ってなければ、厳密には「しんじょ」と言えません。
さつま揚げ…魚のすり身を油で揚げたもので、地方によっては天婦羅やはんぺんなど色々な呼び名があります。関東では薩摩の揚げ物と言うことで「さつま揚げ」と呼ばれています。
はんぺん…白身魚のすり身に山芋を入れてよくすり合せ、整形して茹でたもので紀文が全国販売するまでは、関東近辺でのみ食べられていた料理です。魚をすり潰し、すった山芋を加えて調味し、蒸したり揚げたり茹でたりした練り物で鶏肉・蟹などを加えることもあります。

今回は蟹のしんじょにかに味噌を加え味を調えパン粉をつけて揚げました。
魚のすり身をフードプロセッサーにかけ、蟹の解し身、卵白、山芋、昆布だし汁などを加えてよくすり潰し、それにカニ味噌を加え味を調えます。それを適量取り分けてお手玉くらいの大きさに丸め、片栗粉をまぶし.蒸し器で10分ほど蒸し、いったん冷ましてからパン粉をつけて揚げるのです。
カニ味噌は「中腸腺」と呼ばれるものでカニの「脳みそ」ではありません。その働きは、他の動物でいう「肝臓」「すい臓」の機能をあわせ持ったようなもので、脂肪やグリコーゲンを豊富に含んでいます。つまり「カニ味噌」=「レバー」であり、牛や鶏たちの「レバー」が美味しいのと同様にカニの「レバー」である「カニ味噌」も美味しく、それを加えることによって濃厚な蟹しんじょが出来上がります。
当店特製の蟹味噌しんじょを是非召し上がってみてください。
お吸い物やおでんの具にしたり、直接薬味をつけて食べるので海老を使ったものを海老真薯、蟹を使ったものを蟹真薯という風に呼んでいます。
栗山善四郎氏(八百善の四代目当主)によって著された江戸料理の献立集、「料理通」によると、卵白だけを加えたものを蒲鉾、山芋と卵白を加えて練ったものを真薯というとされています。似たものにはんぺんがありますが、これは摩り下ろした白身魚に山芋を加えて練ったもので、主に関東で食されていたものです。
「つみれ」「しんじょ」「さつま揚げ」「はんぺん」と、すり身を使った料理はいろいろありますが、これらの違いは…?
つみれ…魚肉などの種につなぎとしてでん粉や卵などを入れたもので、抓み入れる動作から「抓入れ」が「つみれ」と名づけられたようです。同じようにつくねは捏ねる動作から「捏ね」が「つくね」と名づけられたもので、よく鳥や豚などの肉をつくね、魚肉をつみれと呼ぶことが多いのですが、厳密に言うと間違いのようです。
しんじょ…真薯は「薯」つまり山芋をつなぎに使った練り物に使われる名前で、一見海老しんじょのように見えても、つなぎに山芋を使ってなければ、厳密には「しんじょ」と言えません。
さつま揚げ…魚のすり身を油で揚げたもので、地方によっては天婦羅やはんぺんなど色々な呼び名があります。関東では薩摩の揚げ物と言うことで「さつま揚げ」と呼ばれています。
はんぺん…白身魚のすり身に山芋を入れてよくすり合せ、整形して茹でたもので紀文が全国販売するまでは、関東近辺でのみ食べられていた料理です。魚をすり潰し、すった山芋を加えて調味し、蒸したり揚げたり茹でたりした練り物で鶏肉・蟹などを加えることもあります。

今回は蟹のしんじょにかに味噌を加え味を調えパン粉をつけて揚げました。
魚のすり身をフードプロセッサーにかけ、蟹の解し身、卵白、山芋、昆布だし汁などを加えてよくすり潰し、それにカニ味噌を加え味を調えます。それを適量取り分けてお手玉くらいの大きさに丸め、片栗粉をまぶし.蒸し器で10分ほど蒸し、いったん冷ましてからパン粉をつけて揚げるのです。
カニ味噌は「中腸腺」と呼ばれるものでカニの「脳みそ」ではありません。その働きは、他の動物でいう「肝臓」「すい臓」の機能をあわせ持ったようなもので、脂肪やグリコーゲンを豊富に含んでいます。つまり「カニ味噌」=「レバー」であり、牛や鶏たちの「レバー」が美味しいのと同様にカニの「レバー」である「カニ味噌」も美味しく、それを加えることによって濃厚な蟹しんじょが出来上がります。
当店特製の蟹味噌しんじょを是非召し上がってみてください。
Posted by きくいち at 10:00│Comments(0)
│菊一本店