2019年09月17日
春野産キャビア 英王室が太鼓判 ポロ世界大会で副賞
浜松市天竜区春野町でチョウザメの養殖を手掛けるケーブル製造会社「金子コード」(東京)が生産する高級食材のキャビアが、六月に英国で開かれたポロ世界大会「ザ・ロイヤルウィンザー・カップ」優勝者の副賞に選ばれました

春野産キャビアの瓶詰。海外向けデザインは日本らしく桜をあしらっている
英国で60年以上の歴史を持つ大会で、観戦したエリザベス女王が優勝チームの選手に手渡した。30グラム入りの瓶詰で、ラベルは海外向けに日本らしく桜をデザインし、春野にちなみ「春」の字を入れている。
同社によると、チャールズ皇太子主催のチャリティーイベントに金子智樹社長が賛同していることが縁になったというます。英国王室御用達シェフが春野産キャビアを知り、味を高く評価し採用を決めたらしく、シェフが手掛けた主賓席の昼食会でもコース料理の食材として振る舞われたようです
静岡県浜松市天竜区春野町にあるHARUNO CAVIAR VALLEY(HCV)…親会社は電話機のコード事業で8割を占めていた金子コードです。現在は医療器具のカテーテルチューブを開発・生産していて、2014年から新規事業として国産キャビアの養殖に着手しました。
施設は浜松駅から車で約2時間強、南アルプスの最南端に位置し、敷地面積は4000坪、恵まれた自然環境のもとで、春野第一養殖場(学校のプールだった場所で初期飼育・仕上飼育/1,000尾)、春野アクアポニック研究所(中間養殖/2,500尾)、メインとなるHCV(13,000尾)で、トータル17,000尾のチョウザメを養殖しています。
ちなみに、HCVを北上して行くとサントリーの南アルプスの天然水が産出される場所に至ります。ともに硬度30度、ピュアな地下水
キャビアの成分分析をすると約52%が水分なので、それが風味に出てきます。いかに水の純度が大事かわかります
チョウザメは自己回復能力がとても強いそうです。雌雄の見極めは生後3年ほど経過しないとわからないので、その為、腹部を切開し、肉眼で生殖器か卵巣かを判断。その後、腹部を縫合して、プールに戻しますが、治癒に要する日数は1ヶ月程。その再生能力の凄さに感嘆です
このところ、人生100年時代なる表現をよく聞きますが、チョウザメの寿命は152年(出典:平成23年理科年表)、ウナギは88年と、これまた驚くべき数字でした

チョウザメと鮫を混同しないで
チョウザメ目チョウザメ科、学名はAcipenseroidei、英語名はSturgeon、和名はチョウザメ(蝶鮫)、北半球にしか生息せず、餌はプランクトンや小魚です。「キャビアはチョウザメの卵なのですが、よく鮫の卵と間違えられます
映画「ジョーズ」に出てくるどう猛な鮫、英語名はShark、歯があり、腎臓がなく、アンモニア臭がします
一方のチョウザメは歯がなく、腎臓があり、アンモニア臭はしません。ヘルシーな食材として人気で、コラーゲンもたっぷり。HCVの場合は、短期間で消費することを前提にしたフレッシュキャビアで、おいしさを引き出す為、必要最低限の塩しか添加していないので、物理的に国内でしか流通できません。
HCVで飼育しているのシベリアチョウザメ、オシェトラ、シロチョウザメ、コチョウザメとベステルの5種です。チョウザメの種類は全部で27種あり、キャビアを生む種は19です。ロシア政府がブランド化するために力を入れていたのがオシェトラ、セブルーガ、ベルーガで、なかでもベル-ガは最高級品で採卵するのに25年もかかります。HCVで育てているベステルはベルーガの雌とコチョウザメの雄の交雑種。採卵までの期間は7~8年だそうです
2010年、乱獲で絶滅の恐れがあるチョウザメの主要産地カスピ海の沿岸5ヶ国(ロシア、アゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタン、イラン)は首脳会議で「チョウザメ類の捕獲を5年間禁止する措置」を締結しています。この取り決めは2018年も継続しているようなので、高品質な国産キャビアは今後、国内のみならず、世界から注目される可能性は高いと思います




春野産キャビアの瓶詰。海外向けデザインは日本らしく桜をあしらっている

英国で60年以上の歴史を持つ大会で、観戦したエリザベス女王が優勝チームの選手に手渡した。30グラム入りの瓶詰で、ラベルは海外向けに日本らしく桜をデザインし、春野にちなみ「春」の字を入れている。
同社によると、チャールズ皇太子主催のチャリティーイベントに金子智樹社長が賛同していることが縁になったというます。英国王室御用達シェフが春野産キャビアを知り、味を高く評価し採用を決めたらしく、シェフが手掛けた主賓席の昼食会でもコース料理の食材として振る舞われたようです

静岡県浜松市天竜区春野町にあるHARUNO CAVIAR VALLEY(HCV)…親会社は電話機のコード事業で8割を占めていた金子コードです。現在は医療器具のカテーテルチューブを開発・生産していて、2014年から新規事業として国産キャビアの養殖に着手しました。
施設は浜松駅から車で約2時間強、南アルプスの最南端に位置し、敷地面積は4000坪、恵まれた自然環境のもとで、春野第一養殖場(学校のプールだった場所で初期飼育・仕上飼育/1,000尾)、春野アクアポニック研究所(中間養殖/2,500尾)、メインとなるHCV(13,000尾)で、トータル17,000尾のチョウザメを養殖しています。
ちなみに、HCVを北上して行くとサントリーの南アルプスの天然水が産出される場所に至ります。ともに硬度30度、ピュアな地下水


チョウザメは自己回復能力がとても強いそうです。雌雄の見極めは生後3年ほど経過しないとわからないので、その為、腹部を切開し、肉眼で生殖器か卵巣かを判断。その後、腹部を縫合して、プールに戻しますが、治癒に要する日数は1ヶ月程。その再生能力の凄さに感嘆です

このところ、人生100年時代なる表現をよく聞きますが、チョウザメの寿命は152年(出典:平成23年理科年表)、ウナギは88年と、これまた驚くべき数字でした


チョウザメと鮫を混同しないで

チョウザメ目チョウザメ科、学名はAcipenseroidei、英語名はSturgeon、和名はチョウザメ(蝶鮫)、北半球にしか生息せず、餌はプランクトンや小魚です。「キャビアはチョウザメの卵なのですが、よく鮫の卵と間違えられます


一方のチョウザメは歯がなく、腎臓があり、アンモニア臭はしません。ヘルシーな食材として人気で、コラーゲンもたっぷり。HCVの場合は、短期間で消費することを前提にしたフレッシュキャビアで、おいしさを引き出す為、必要最低限の塩しか添加していないので、物理的に国内でしか流通できません。
HCVで飼育しているのシベリアチョウザメ、オシェトラ、シロチョウザメ、コチョウザメとベステルの5種です。チョウザメの種類は全部で27種あり、キャビアを生む種は19です。ロシア政府がブランド化するために力を入れていたのがオシェトラ、セブルーガ、ベルーガで、なかでもベル-ガは最高級品で採卵するのに25年もかかります。HCVで育てているベステルはベルーガの雌とコチョウザメの雄の交雑種。採卵までの期間は7~8年だそうです

2010年、乱獲で絶滅の恐れがあるチョウザメの主要産地カスピ海の沿岸5ヶ国(ロシア、アゼルバイジャン、カザフスタン、トルクメニスタン、イラン)は首脳会議で「チョウザメ類の捕獲を5年間禁止する措置」を締結しています。この取り決めは2018年も継続しているようなので、高品質な国産キャビアは今後、国内のみならず、世界から注目される可能性は高いと思います



Posted by きくいち at 14:56│Comments(0)
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