2017年02月20日
煮魚を上手に仕上げるコツ
煮崩れしてしまう、味付けが決まらない、生臭くなってしまうなど悩みが尽きない煮魚の調理
ポイントを抑えれば手早く失敗も少なく作れます
どんな魚でも応用可能な煮魚の基本を紹介します
まずは魚の下処理の基本
できるだけ新鮮な魚を用意し、うろこは尾から頭に向かって包丁でこそげ取ります(尾びれの付け根や腹びれの下などは特に残りやすいので丁寧に
)
続いて、腹に切り込みを入れて内臓、えらを取り出した後、軽く魚の表面と腹の中を洗い、すぐに次の霜降りの工程に入ります。
鯛やかさご、めばるなど、まるごと一尾の魚はまずは下ごしらえが必要です。お魚屋さんやスーパーで下処理をサービスしてくれる場合もあるので利用するのも手です。
煮魚には欠かせない「霜降り」
ボウルに魚を入れ、沸騰した湯に少し水を差した熱湯(90~95℃くらい)を注ぎ入れます。腹びれがピンとたつくらい身の表面がきゅっと締まったら、しっかり霜降りできた目安。そこに水を入れて冷まします。 霜降りした後の掃除もとても大切です。水の中で残ったうろこやぬめりを手で丁寧に取り除きます。魚の表面はもちろん腹の中も掃除します。
キッチンペーパーで水気をふき取り、煮崩れを防ぎ、味の染み込みをよくするため、表に斜めに2本、裏に横に1本の切り込みを入れます( 裏は見栄えのする必要がないので、横一文字で
です)
煮魚の失敗でよくある、煮崩れや生臭さは霜降りで解決します。
まるごと一匹で調理する場合や、青魚の切り身など特に生臭さが気になる魚は、霜降りの後お湯に水を差して冷ましてから掃除します。 霜降り、掃除が終わったら、キッチンペーパーや布巾でしっかりと水分をふき取るのもポイント。短時間の煮込みでも煮汁が染み込みやすくなり煮崩れも防げます。

煮汁の調味料の割合は
煮魚を作る場合によく使う比率は【水5+酒1】と【水4+酒2】で、あとは煮る魚に応じて若干、水と酒の分量を調節してください。この比率を【水3+酒3】の同割りにすると、お酒の苦手な方や子供さんにはアルコール臭が強過ぎて食べられなくなってしまいますので、酒の臭いが強いと感じる場合は煮汁にしっかりと火を入れてアルコール分を飛ばしてください(このアルコール分を飛ばすことを「煮切る」といいます)
そして、【水5+酒1】にした場合は、魚を煮ながらアルコール分が少しずつ飛んでいきますのでほとんど気になりません。この水と酒を合わせた「6」に対して醤油を「1」加えて【6:1】の煮汁を作り、これに砂糖で甘味をつけて、魚を煮てください。
味醂は使わなくてもよいのか
野菜の煮物の場合は味醂をよく使いますが、魚や肉を煮る場合にたくさん入れると、仕上がりが固くなる作用が働きます。この作用から、煮魚を作る場合の味醂は、最後の仕上げに照りとコクを出すのに使って甘味は砂糖で補ってください(これとは逆に、身がくずれやすい魚などを煮る場合は煮くずれを防ぐため、あえて味醂を多く使うこともあります)
慣れない方はまずは基本の割合で煮込んで…。
慣れないうちは全ての調味料を合わせて沸騰させ、味を確認してから魚を入れると良いかも…
最後の仕上げで煮汁を煮詰める時に、味見をしながらみりん・醤油で味を整えていきます。
煮付ける時のポイント
魚を煮付ける際のポイントは2つ。「煮汁が沸いてから魚を鍋に入れる事」と「魚の煮付けは魚の中に味をしみ込ませずに汁を残して仕上げ、少し濃いめの煮汁に身をつけながら食べる事」です。
鍋を火にかけてサッと煮立ったところでアクを取り、火を吹きこぼれないように調節して約5分煮てください。ここでグツグツと沸騰させて煮ると、煮汁がにごり、魚の身がくずれる原因になってしまいます。
長時間煮込まない煮魚はムラなく加熱・味付けするために、落し蓋は必須です。 4~5分煮込んで煮汁が少なくなってきたら、落し蓋をとって仕上げていきます(長葱などの火の通りやすい野菜があれば落し蓋を取るタイミングで煮汁の中に入れてください) 落し蓋を取ってから、 さらに2~3分煮詰め、煮汁をなめてみて少し甘辛い味(味の染み込んでいない魚の身をつけて食べてちょうどよいくらいの濃さ)であれば火を止めて完成です。
最後の仕上げに煮汁を魚にかけながら煮ているときは鍋を見ながら調理していますので、こがす心配がありませんから、強火でもかまいません。
「味付けの目安」…仕上がりの煮汁が少し濃いかな
くらいで火を止めると上手に仕上がります。仕上げの際の味見は必須
少し濃いめの味付けになるまで焦がさないように気をつけながら煮込みます。 味醂を加えるならこのタイミングで、照りが出て食欲をそそる仕上がりになります。
抑えるポイントは多いですが、煮込む時間は短いので集中して作る事が一番のポイントです
慣れないうちは「ながら調理」は難しいので、煮魚初心者の方は副菜や汁物はあらかじめ調理してから煮魚に取り掛かるのも失敗しないコツの一つです
基本のコツを掴んでしまえばどんなお魚も美味しく仕上げられますよ



まずは魚の下処理の基本
できるだけ新鮮な魚を用意し、うろこは尾から頭に向かって包丁でこそげ取ります(尾びれの付け根や腹びれの下などは特に残りやすいので丁寧に

続いて、腹に切り込みを入れて内臓、えらを取り出した後、軽く魚の表面と腹の中を洗い、すぐに次の霜降りの工程に入ります。
鯛やかさご、めばるなど、まるごと一尾の魚はまずは下ごしらえが必要です。お魚屋さんやスーパーで下処理をサービスしてくれる場合もあるので利用するのも手です。
煮魚には欠かせない「霜降り」
ボウルに魚を入れ、沸騰した湯に少し水を差した熱湯(90~95℃くらい)を注ぎ入れます。腹びれがピンとたつくらい身の表面がきゅっと締まったら、しっかり霜降りできた目安。そこに水を入れて冷まします。 霜降りした後の掃除もとても大切です。水の中で残ったうろこやぬめりを手で丁寧に取り除きます。魚の表面はもちろん腹の中も掃除します。
キッチンペーパーで水気をふき取り、煮崩れを防ぎ、味の染み込みをよくするため、表に斜めに2本、裏に横に1本の切り込みを入れます( 裏は見栄えのする必要がないので、横一文字で

煮魚の失敗でよくある、煮崩れや生臭さは霜降りで解決します。
まるごと一匹で調理する場合や、青魚の切り身など特に生臭さが気になる魚は、霜降りの後お湯に水を差して冷ましてから掃除します。 霜降り、掃除が終わったら、キッチンペーパーや布巾でしっかりと水分をふき取るのもポイント。短時間の煮込みでも煮汁が染み込みやすくなり煮崩れも防げます。

煮汁の調味料の割合は

煮魚を作る場合によく使う比率は【水5+酒1】と【水4+酒2】で、あとは煮る魚に応じて若干、水と酒の分量を調節してください。この比率を【水3+酒3】の同割りにすると、お酒の苦手な方や子供さんにはアルコール臭が強過ぎて食べられなくなってしまいますので、酒の臭いが強いと感じる場合は煮汁にしっかりと火を入れてアルコール分を飛ばしてください(このアルコール分を飛ばすことを「煮切る」といいます)
そして、【水5+酒1】にした場合は、魚を煮ながらアルコール分が少しずつ飛んでいきますのでほとんど気になりません。この水と酒を合わせた「6」に対して醤油を「1」加えて【6:1】の煮汁を作り、これに砂糖で甘味をつけて、魚を煮てください。
味醂は使わなくてもよいのか

野菜の煮物の場合は味醂をよく使いますが、魚や肉を煮る場合にたくさん入れると、仕上がりが固くなる作用が働きます。この作用から、煮魚を作る場合の味醂は、最後の仕上げに照りとコクを出すのに使って甘味は砂糖で補ってください(これとは逆に、身がくずれやすい魚などを煮る場合は煮くずれを防ぐため、あえて味醂を多く使うこともあります)
慣れない方はまずは基本の割合で煮込んで…。
慣れないうちは全ての調味料を合わせて沸騰させ、味を確認してから魚を入れると良いかも…

煮付ける時のポイント
魚を煮付ける際のポイントは2つ。「煮汁が沸いてから魚を鍋に入れる事」と「魚の煮付けは魚の中に味をしみ込ませずに汁を残して仕上げ、少し濃いめの煮汁に身をつけながら食べる事」です。
鍋を火にかけてサッと煮立ったところでアクを取り、火を吹きこぼれないように調節して約5分煮てください。ここでグツグツと沸騰させて煮ると、煮汁がにごり、魚の身がくずれる原因になってしまいます。
長時間煮込まない煮魚はムラなく加熱・味付けするために、落し蓋は必須です。 4~5分煮込んで煮汁が少なくなってきたら、落し蓋をとって仕上げていきます(長葱などの火の通りやすい野菜があれば落し蓋を取るタイミングで煮汁の中に入れてください) 落し蓋を取ってから、 さらに2~3分煮詰め、煮汁をなめてみて少し甘辛い味(味の染み込んでいない魚の身をつけて食べてちょうどよいくらいの濃さ)であれば火を止めて完成です。
最後の仕上げに煮汁を魚にかけながら煮ているときは鍋を見ながら調理していますので、こがす心配がありませんから、強火でもかまいません。
「味付けの目安」…仕上がりの煮汁が少し濃いかな


抑えるポイントは多いですが、煮込む時間は短いので集中して作る事が一番のポイントです



Posted by きくいち at 09:32│Comments(0)
│旬の魚