2017年10月31日
紹興酒東路の横綱「女児紅10年」
中国でも選ばれ続けている「紹興酒」は、世界でも評価されています
米や麦などの穀物を原料にした醸造酒のことを中国酒の分類上では黄酒(ホアンチュウ)とよび、この黄酒を長年熟成させたものだけが老酒(ラオチュウ)と呼ばれます。さらに、その老酒の中でも浙江省紹興で造られるものだけが「紹興酒」と名乗ることができます。黄酒は中国でもっとも古いとされている酒のひとつですが、その製造技術は日本へ伝播したのちに清酒となって開花しています。
紹興酒はもち米・麦麹と紹興市にある「鑑湖水系」の水を使い、長い年月を費やして丹念につくられます。小麦のたんぱく質が麦麹の酵素によって分解され「うまみ」の素であるアミノ酸になるため、紹興酒はうまみの濃いお酒になるのです。

紹興では、女の子が生まれると、上等の紹興酒をひと甕造ってその家の庭に埋める習慣がありました。女の子が花嫁になる日、その紹興酒は掘り起こされ、甕にきれいな絵が描かれ、披露宴の席で皆に振る舞われました。このお酒のことを花彫酒と言いました。今では愛称として用いられたり、長期間熟成させた紹興酒を意味するようになっています。
【おすすめの飲み方】
すっきりとした味わいのオンザロック …紹興酒を少し冷やすことで、重厚な味わいも和らいで一段と飲み易くなり、辛みの強い料理でも口の中を爽やかにしてくれます。
本来の味を常温でストレート…紹興酒の本来の飲み方です。まず華やかな香りを、そしてゆっくりと口に含んで豊かな味わいをお楽しみください。
味わいが深まるホット…温めて飲むのもまた味わい深いものです。あまり熱しすぎないように人肌くらいのぬるめの燗でお楽しみください。
【飲み方アレンジ】
甘い香りが爽やかな梅ロック…梅酒を少し加えて爽やかな甘さをお楽しみください。ブレンドはお好みですが、紹興酒2に対して、梅酒1がおすすめです。
ボトルごと冷やしてストレート…暑い夏にはスパイシーなお料理と。冬にはホットな鍋料理などにぴったりの飲み方です。8~10℃が飲み頃。
クールに美味しい クラッシュアイスのロック…クラッシュアイスで紹興酒を一気に冷やして爽やかに味わえます。カットレモンを添えれば爽快感もアップ。
ほっこり温まる ウーロンホット…熱いウーロン茶で割って暖まりましょう。おすすめは、紹興酒2に対してウーロン茶1です。
すっきりとした飲み口 ジャスミンホット…温めたジャスミンティーで紹興酒を割ると、より香り高く楽しめます。おすすめは、紹興酒2に対してジャスミンティー1です。
生姜が香る ジンジャーホット…ゆるめに燗した紹興酒に生姜の千切りを2~3本浮かべるだけで、暖かさが体を包んでくれます。寒い冬にお試しください。
【豆知識】
紹興酒に氷砂糖やザラメを入れるのは正式な飲み方ではありません。
氷砂糖を入れるようになった理由には諸説ありますが、◾上質な紹興酒を輸入できなかった戦前、強すぎる酸味などをごまかすために氷砂糖を使っていたため◾中国の習慣で、お客様に紹興酒を出すときに、『大したお酒はお出しできませんが、お口に合わないようでしたら、砂糖でも入れてお飲みください』との謙遜の意味で添えていたことからという説があります。

先日吞んだ
…女児紅10年
紹興酒は、そもそも餅米と麦麹を原料とする(醸造酒)老酒の一種です。老酒とは「永く寝かせた(年老いた)お酒」という意味が含まれています。 老酒には、上海老酒、蘇州老酒、福建老酒、台湾老酒が知られていますが、中でも中国浙江省の紹興地区で醸造する老酒を紹興酒と呼ばれ、フランスのシャンパーニュ地方で造られるお酒がシャンパンと呼ばれるように産地呼称です。 フランスのワイン・日本の純米吟醸酒と並び紹興酒は「世界三大美酒」と称されています。
紹興酒の分類(醸造法により4つに分類される)
1.元紅酒(げんこうしゅ)…もっとも歴史の古い伝統的な製造法によるものであり、紹興酒造りの基本。殆どが中国国内で消費される。アルコール分15~16% 糖分0.5%以下
2.加飯酒(かはんしゅ)…元紅酒に次ぐ歴史を持つ伝統的な製造法によるもの。元紅酒より1割以上もち米を多く使用しており(加飯とはこの意)、その分コクと香に富む高級品。食中酒として最適であり、最も輸出量の多い紹興酒である。一般的に紹興酒と呼ばれるのが加飯酒である。アルコール分17~18% 糖分2%
3.善醸酒(ぜんじょうしゅ)…今世紀初頭に開発された甘口の紹興酒。1~3年貯蔵した元紅酒を仕込水に一部使用する。 アルコール分15% 糖分8%
4.香雪酒(こうせつしゅ)…仕込水の代わりに紹興酒の酒粕より取った焼酎を使用する。かつては、紹興酒の甘さ調整に使われた。日本のみりんの製造に似ている。アルコール分18~20% 糖分20%

日本で販売されている紹興酒は90%以上殆どが西路の酒(花彫)であり、 濃厚で甘口タイプのお酒です。東路という事だけでも希少なのですがその中でも"東の横綱"とも言える酒蔵さんのお酒、それが「女児紅」です
国内だと丸いボトルでよく知られている女児紅。10年物は、5年よりも遥かに香り豊かで旨味ともいえる酸味が しっかりと感じられ、飲み応えあるお酒です。紹興酒好きな方にはオススメすることが多いです
そもそも女児紅とは浙江省に伝わる習慣の一つで、女の子が生まれたときに紹興酒を瓶ごと地中に埋めて、嫁ぐ際に掘り起こし、嫁ぎ先に持っていかせたり そのお酒で祝う習慣を言います。それともう一つ、旦那さん曰く、紹興市の人たちの中では風格を表す言葉としても意味を持つようです。
西路は花彫=濃厚で甘口、東路は女児紅=さっぱり辛口…東西の紹興酒を飲み比べてみるのも一興ですね


米や麦などの穀物を原料にした醸造酒のことを中国酒の分類上では黄酒(ホアンチュウ)とよび、この黄酒を長年熟成させたものだけが老酒(ラオチュウ)と呼ばれます。さらに、その老酒の中でも浙江省紹興で造られるものだけが「紹興酒」と名乗ることができます。黄酒は中国でもっとも古いとされている酒のひとつですが、その製造技術は日本へ伝播したのちに清酒となって開花しています。
紹興酒はもち米・麦麹と紹興市にある「鑑湖水系」の水を使い、長い年月を費やして丹念につくられます。小麦のたんぱく質が麦麹の酵素によって分解され「うまみ」の素であるアミノ酸になるため、紹興酒はうまみの濃いお酒になるのです。

紹興では、女の子が生まれると、上等の紹興酒をひと甕造ってその家の庭に埋める習慣がありました。女の子が花嫁になる日、その紹興酒は掘り起こされ、甕にきれいな絵が描かれ、披露宴の席で皆に振る舞われました。このお酒のことを花彫酒と言いました。今では愛称として用いられたり、長期間熟成させた紹興酒を意味するようになっています。
【おすすめの飲み方】
すっきりとした味わいのオンザロック …紹興酒を少し冷やすことで、重厚な味わいも和らいで一段と飲み易くなり、辛みの強い料理でも口の中を爽やかにしてくれます。
本来の味を常温でストレート…紹興酒の本来の飲み方です。まず華やかな香りを、そしてゆっくりと口に含んで豊かな味わいをお楽しみください。
味わいが深まるホット…温めて飲むのもまた味わい深いものです。あまり熱しすぎないように人肌くらいのぬるめの燗でお楽しみください。
【飲み方アレンジ】
甘い香りが爽やかな梅ロック…梅酒を少し加えて爽やかな甘さをお楽しみください。ブレンドはお好みですが、紹興酒2に対して、梅酒1がおすすめです。
ボトルごと冷やしてストレート…暑い夏にはスパイシーなお料理と。冬にはホットな鍋料理などにぴったりの飲み方です。8~10℃が飲み頃。
クールに美味しい クラッシュアイスのロック…クラッシュアイスで紹興酒を一気に冷やして爽やかに味わえます。カットレモンを添えれば爽快感もアップ。
ほっこり温まる ウーロンホット…熱いウーロン茶で割って暖まりましょう。おすすめは、紹興酒2に対してウーロン茶1です。
すっきりとした飲み口 ジャスミンホット…温めたジャスミンティーで紹興酒を割ると、より香り高く楽しめます。おすすめは、紹興酒2に対してジャスミンティー1です。
生姜が香る ジンジャーホット…ゆるめに燗した紹興酒に生姜の千切りを2~3本浮かべるだけで、暖かさが体を包んでくれます。寒い冬にお試しください。
【豆知識】
紹興酒に氷砂糖やザラメを入れるのは正式な飲み方ではありません。
氷砂糖を入れるようになった理由には諸説ありますが、◾上質な紹興酒を輸入できなかった戦前、強すぎる酸味などをごまかすために氷砂糖を使っていたため◾中国の習慣で、お客様に紹興酒を出すときに、『大したお酒はお出しできませんが、お口に合わないようでしたら、砂糖でも入れてお飲みください』との謙遜の意味で添えていたことからという説があります。

先日吞んだ


紹興酒は、そもそも餅米と麦麹を原料とする(醸造酒)老酒の一種です。老酒とは「永く寝かせた(年老いた)お酒」という意味が含まれています。 老酒には、上海老酒、蘇州老酒、福建老酒、台湾老酒が知られていますが、中でも中国浙江省の紹興地区で醸造する老酒を紹興酒と呼ばれ、フランスのシャンパーニュ地方で造られるお酒がシャンパンと呼ばれるように産地呼称です。 フランスのワイン・日本の純米吟醸酒と並び紹興酒は「世界三大美酒」と称されています。
紹興酒の分類(醸造法により4つに分類される)
1.元紅酒(げんこうしゅ)…もっとも歴史の古い伝統的な製造法によるものであり、紹興酒造りの基本。殆どが中国国内で消費される。アルコール分15~16% 糖分0.5%以下
2.加飯酒(かはんしゅ)…元紅酒に次ぐ歴史を持つ伝統的な製造法によるもの。元紅酒より1割以上もち米を多く使用しており(加飯とはこの意)、その分コクと香に富む高級品。食中酒として最適であり、最も輸出量の多い紹興酒である。一般的に紹興酒と呼ばれるのが加飯酒である。アルコール分17~18% 糖分2%
3.善醸酒(ぜんじょうしゅ)…今世紀初頭に開発された甘口の紹興酒。1~3年貯蔵した元紅酒を仕込水に一部使用する。 アルコール分15% 糖分8%
4.香雪酒(こうせつしゅ)…仕込水の代わりに紹興酒の酒粕より取った焼酎を使用する。かつては、紹興酒の甘さ調整に使われた。日本のみりんの製造に似ている。アルコール分18~20% 糖分20%

日本で販売されている紹興酒は90%以上殆どが西路の酒(花彫)であり、 濃厚で甘口タイプのお酒です。東路という事だけでも希少なのですがその中でも"東の横綱"とも言える酒蔵さんのお酒、それが「女児紅」です

国内だと丸いボトルでよく知られている女児紅。10年物は、5年よりも遥かに香り豊かで旨味ともいえる酸味が しっかりと感じられ、飲み応えあるお酒です。紹興酒好きな方にはオススメすることが多いです

そもそも女児紅とは浙江省に伝わる習慣の一つで、女の子が生まれたときに紹興酒を瓶ごと地中に埋めて、嫁ぐ際に掘り起こし、嫁ぎ先に持っていかせたり そのお酒で祝う習慣を言います。それともう一つ、旦那さん曰く、紹興市の人たちの中では風格を表す言葉としても意味を持つようです。
西路は花彫=濃厚で甘口、東路は女児紅=さっぱり辛口…東西の紹興酒を飲み比べてみるのも一興ですね


Posted by きくいち at 09:33│Comments(0)
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