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2013年11月24日

多岐にわたる機能「人参七効説」…万能薬な高麗人参

日本では、煎じてお茶や漢方で飲むのが一般的と思われがちな高麗人参(朝鮮人参)ですが、実は様々な食べ方があります。

韓流ブームなどで、韓国料理が好きな人も多いでしょう。そのひとつである参鶏湯(サムゲタン)には、生育1~2年の若い高麗人参がよく使われています。普通の人参のように食べやすく切って使うのかと思う人もいるでしょうけど、参鶏湯に高麗人参を入れる場合、本場では切らないとのことです。皮は剥いて、芽は取り除きますが、基本的にはまるごと入れてしまうのです。参鶏湯はかなり長時間煮込みますので、最初に包丁で切らなくても煮込んでいる間に自然とほぐれていくのでしょう。

生育5~6年の成熟した高麗人参は、お酒やはちみつに漬けてそのエキスを抽出するというのが人気です。高麗人参には美容や健康に有効な成分がたっぷりと含まれていますから、お酒やはちみつにその成分を浸透させることができるのです。

高麗人参本来の味は苦手だという人でも、お酒なら飲みやすいでしょうし、はちみつならヨーグルトやフルーツにかけて食べることもできます。これなら高麗人参を食べることができないという人でも、手軽に高麗人参の有効成分を摂取することができます。他にも、すり下ろしてゼリーやホットケーキに入れたり、好みの食べ方で楽しむことができます。
 
多岐にわたる機能「人参七効説」…万能薬な高麗人参

皆さんも一度ぐらいはは口にした事があると思いますが韓国料理(北朝鮮でも…)の参鶏湯(サムゲタン)は、「参(=高麗人参)」と「鶏」を煮込んだ「湯(=スープ)」という意味で、若鶏のおなかに、もち米や高麗人参、なつめなどを詰めて、長時間煮込んだスープ料理です。

味付けはほとんどされていないので、まずスープの味見をしてから、塩・こしょうで好みの味に調えます。鶏肉はくずして別皿にうつし、塩・胡椒をつけて食べ、鶏肉の中の具は、スープと混ぜながら食べます。中に詰める具はお店によって異なりますが、なつめ、高麗人参、にんにく、栗、銀杏のほか、鹿角(血液の循環促進)やファンギ(キバナオウギ。強壮効果)といった漢方食材と、もち米が一般的で、特に夏バテ防止に効果があるといわれるスタミナ料理です。

当店ではスッポンを使った薬膳鍋をメニューに入れました。スッポンのスープに地鶏のスープをブレンドし、徳川家康がこよなく愛飲した忍耐酒を加え味を整えた、栄養満点の美味しいお鍋です。鍋の中身はもちろん、高麗人参(朝鮮人参)、なつめ、クコのみ等のスタミナ源も…。

高麗人参…

高麗人参の効能は、実に多岐にわたります。肩こりや冷え症改善などの日常生活をより快適にしてくれる効果から、ガンや糖尿病、高血圧などの重篤な生活習慣病改善などなど…その効果の高さから「万能薬」とも評され、長い歴史のなかで人々に愛飲されてきました。今から2200年前の秦の始皇帝の時代にも、高麗人参は高い評価を受けていたようです。始皇帝も高麗人参の効果に目をつけ、探し求めたと言われています。

高麗人参は今から数千年前も昔から漢方薬として使用されていたという歴史を持っています。その歴史の長さゆえに「朝鮮人参」や「オタネニンジン」など様々な名前で呼ばれますが、すべて同じものを指しています。

また、中国ではその多岐にわたる機能を「人参七効説」という言葉で表現したそうです。補氣救脱・益血復脈・養心安神・生津止渇・補肺定喘・健脾止瀉・托毒合蒼。難しい漢字ばかりですが、なんとなく意味が伝わってくるような気がします。

日本に伝わってきたのは奈良時代の頃。奈良の大仏で有名な聖武天皇の治世でした。当時から医療に役立てられ、江戸時代に日本でも栽培が開始されます。非常に栽培が難しく、高値で取引されることが多かったそうです。

現在ではサプリメントタイプが主流となっていますが、一昔前までは高麗人参茶や高麗人参酒にして飲むのが一般的でした。これらの飲み方でも十分に薬効は期待できますが、理想的な摂取方法は、やはり飲みやすいというメリットがある錠剤タイプでしょう。

特に高麗人参茶は作るのに数時間かかりますし、毎日の摂取を考えると最高の形とは言えないかもしれません。とはいえ、近年では顆粒状のエキスをお湯に溶かすという手軽なものも登場していて利便性も上がってきています。 

意外な効能がたくさん…代表的な効能といえば「アンチエイジング」や「むくみの解消」など美容面への効果をはじめ、生活習慣病予防やガン予防などの健康面への働きかけが挙げられます。しかし、その他にも意外な働きがあるのです。
例えば、二日酔いの解消や肩こりの解消が挙げられます。二日酔いに関しては、解消するだけでなく、予め摂取しておくことで予防することも可能だと考えられています。

化粧品として使用してもアンチエイジングの効果が得られます。このように高麗人参は日常の中でも、その効能を発揮してくれるということが、数千年もの間、人気を博し続けている秘訣なのかもしれません。




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