昆布、鰹、煮干しなど出汁には様々な種類がありますが、中でも「あごだし」は上品な味と深いコクが特徴で、いつもの料理に使うだけで、より美味しく仕上がります。 今日はそんな「あごだし」を紹介します。



あごだしとはトビウオの出汁のことをいいます。九州ではトビウオのことをあごといい、あごだしは煮干しや鰹節に比べると、上品な味とコクが特徴です。そのため、出汁の中でも高級品となっています。

トビウオは、海面よりも上を飛んだりすることから運動量が多く、他の魚に比べると脂肪分が少ない魚でもあります。脂肪分が少ないと青臭さが少なく、料理の相性も良いとされています。



上品であっさりとした味わいでありながら旨みとコクは深いので、お吸い物やだし巻き、煮物などをワンランク上の味にしてくれます。この他にも、鍋料理やラーメン、うどんの汁や天汁など様々な料理に使えるだしなので、1つストックしておくと便利です。

【あごだしを使った料理】
①「炊き込みご飯」
「あごだし」と鯵を合わせた「炊き込みご飯」です。 白ゴマや大葉の風味がアクセントになり、さっぱりとした味わいになります。
焼いた鯵の干物は骨を取り除き、ほぐし身を加えたほうが「あごだし」の風味が生かされて、美味しく仕上がります。 具材の魚は鯵の代わりに、鯖やカマスなどを使ってアレンジすることも出来ます。
②「あごだしうどん」
独特の風味と強い旨みを持つ「あごだし」を使った「うどん」です。 水溶き片栗粉でとろみをつけているので冷めにくく、寒い日に体を温めるのにぴったり。
③「だし巻き卵」
「あごだし」と味醂で上品に味付けする「だし巻き卵」です。 お弁当のおかずや、おせち料理にもお勧め。
④「南瓜のいとこ煮」
「あごだし」で味付けした南瓜と小豆を使った「いとこ煮」。 小豆を加えれば見た目も美しく、栄養価もアップします。
⑤「きのこ鍋」
「あごだし」と醤油で作るあっさりヘルシーな「きのこ鍋」。 お好みのきのこを数種類入れるのが、美味しく仕上げるポイント。
⑥「カレー風味の豚肉じゃが」
煮物の定番「肉じゃが」を「あごだし」とカレー粉を使ってアレンジ。 基本の味付けは和風なので、飽きのこない落ち着く味になります。

九州発祥の「あごだし」は和食との相性が良く、上品な味に仕上がることから全国に人気が広がっているそうです。 「あごだし」を活用すれば、いつもの料理も一風変わったものになります