2019年11月10日
「中華調味料」の使い分け、してますか?
なかなか買いそろえることが少ない中華調味料。でも、中華調味料をうまく使うことで、いつもの中華とは一線を画す、本場の味に近づくことができます。ぜひ、それぞれの調味料の特徴を知って、料理に生かしてみませんか
一気にレパートリーが広がります
豆板醤をはじめ、甜面醤、芝麻醤、豆鼓醤、XO醤などの中華調味料は、一般的なスーパーで販売されています。ぜひ、いろいろそろえて、本格的な味を目指してみませんか
また、中華調味料はおうちで作ることもできますので、その作り方なども合わせてご紹介しましょう

四川生まれの辛味噌「豆板醤」

豆板醤の特徴と使い方…「豆板醤」は、蒸したそら豆に、麹や唐辛子・香辛料を加えて発酵させた辛味噌。四川料理によく使われます。麻婆豆腐、担々麺、回鍋肉、海老のチリソースなどにおすすめ。韓国の「コチュジャン」に似ていますが、コチュジャンはもち米麹を使うので甘みがあります。
豆板醤を使ったおすすめレシピ
■ピリリとした辛さがあとを引く「麻婆豆腐」
中国四川料理の定番、麻婆豆腐。中華料理の人気No.1ではないでしょうか。豆板醤のうまみと辛さが、食欲をそそります。より本格的な味にするには、さらに豆鼓(とうち)を入れることが多いようです。豆鼓は、黒豆に塩を加えて発酵させたものです。
■少し甘めの日本スタイルもまたおいしい「回鍋肉」
中国の回鍋肉は激辛ですが、日本では豆板醤とともに甜面醤を使って少し甘めの味にすることが多いですね、また、本場では皮付きの豚のかたまりをゆでたり蒸したりして使うとか。日本でもかたまり肉を使うと、本格的な味に近づけそう。ちなみに中国ではキャベツではなく、葉ニンニクを使うそうです。
■誰もが大好きな「海老のチリソース」
日本の海老チリソースは、中華料理人の陳建民さんが四川料理の乾燒蝦仁(カンシャオシャーレン)をアレンジして伝えたものだとか。豆板醤に慣れない日本人のためにケチャップなどを入れて辛みを抑えたそうです。いまでは、すっかりおなじみの味ですね。
コクのある甘味噌「甜面醤(テンメンジャン)」

甜面醤の特徴と使い方…甜面醤は、小麦粉を原料にした甘味噌。八丁味噌などを使って、おうちでも作ることができます。生のままで食べられますので、北京ダックや春餅などに添えたり、ジャージャー麺や豚・鶏肉の炒め料理などに使われます。
甜面醤を使ったおすすめレシピ
■ワンタンの皮で「鶏の北京ダック風」
鶏肉を使って、ワンタンや春巻きの皮で包めば、簡単な北京ダック風に♪甜面醤の甘めのタレが、さっぱりした鶏肉にもコクとうまみをプラスしてくれます。ワンタン皮のパリパリ感も心地いい♪おつまみにもおすすめです。
■肉や野菜を巻いて食べる中国のクレープ「春餅」
春餅(チュンビン、チュンピン)は、中国の北部で立春に食べるクレープのようなもの。肉や野菜、卵などを巻いて食べます。本来は季節の行事食ですが、いろいろ包んで楽しめるスタイルは、パーティーなどにもおすすめ。甜面醤の甘みのあるタレが、いい味わいを添えます。
■肉のうまみを甜面醤の甘みが引き立てる「ジャージャー麺」
日本でジャージャー麺といわれる麺料理は、中国では「炸醤麺(ジャージアンミエン)」といわれるもの。本場の炸醤は塩辛いそうですが、日本では甜面醤などで甘めに仕上げるのが一般的ですね。おうちでも簡単に作れます。
ごまの風味豊かな「芝麻醤(ジーマージャン)」

芝麻醤の特徴と使い方…芝麻醤は、白ごまを油で練ったごま味噌。白ごまを香ばしく炒ってすりつぶし、ごま油やネギ、生姜などを加えてなめらかにします。棒棒鶏やしゃぶしゃぶのごまだれ、中華の和え物、担々麺などに活躍します。練りごまを使うと、より簡単そうですね。
芝麻醤を使ったおすすめレシピ
■ごまの香りをたっぷりまとわせた「棒棒鶏」
しっとりと柔らかな蒸し鶏やゆで鶏に、コクのある芝麻醤のタレをかけて。中国では具は肉のみだそうですが、野菜のシャキシャキ感とともにごまの風味豊かな鶏肉を堪能する日本スタイルも絶品ですね。こちらは、根菜とともに。定番にしたい中華の代表料理のひとつです。
■芝麻醤のタレで一気に味わいを増す「和え物」
トマトなどの野菜に芝麻醤のタレを和えるだけで、濃厚なごまのうまみとコクがきいた充実の一品になります。サラダというよりも、むしろ前菜。おつまみにもなる深い味わいが、手間いらずでできあがり。
■辛みとうまみの絶妙バランス「担々麺」
芝麻醤をはじめ、豆板醤や甜面醤など複数の中華調味料に、干し椎茸やホタテのだしが合わさって生まれる、絶妙な辛さとうまみのバランス。中国では汁なし担々麺が一般的ですが、芝麻醤などを使ってマイルドに仕上げた日本の汁あり担々麺も、とくに寒い季節にはたまらないおいしさです。
本格中華に近づける調味料「豆鼓醤(トウチジャン)」

豆鼓醤の特徴と使い方…豆鼓醤は、黒豆に塩を加えて発酵させた豆鼓を刻んで、ニンニクや生姜とともに油(ごま油)に漬け込んだもの。ある程度の分量を作っておくと、炒め物などに欠かせない存在として役立ちます。具は、野菜でも肉・魚介、豆腐など何でも
豆鼓は、塩辛いですがうまみ成分も多く、味に奥行きが生まれます。
豆鼓醤を使ったおすすめレシピ
■シンプル素材も贅沢おかずに!なすの「豆鼓醤炒め」
中華の炒め物に大活躍の豆鼓醤。豆鼓や豆鼓醤を使うことで、なすなどのシンプルな野菜も、田楽を思わせる味わいのおかずになります。簡単に、本格的に!そんな欲張りなリクエストを叶えてくれる中華調味料です。
■うまさ豪快なスペアリブの「豆鼓蒸し」
豆鼓と豆鼓醤が醸す味が奥深い、いままでにないスペアリブ料理。中華調味料の実力が納得できる一品です。漬け込んで蒸すだけですから、とても簡単!お肉に限らず、魚介類もぜひ豆鼓蒸しにしてみてください。ちょっとはまるかも。
■冷凍魚もおいしく仕上がる!かじきの「豆鼓醤照り焼き」
かじきを焼いて、豆鼓醤などを使ったタレをからめるだけ。豆鼓醤は甘みがないので、好みで甘みを加えるなど味付けの幅が広いのも特徴です。冷凍しておいた魚なども、クセなくおいしくできあがります。
高級素材をふんだんに使った贅沢調味料「XO醤」

XO醤の特徴と使い方…XO醤は、干し貝柱や干しエビ、金華ハムなどを唐辛子やニンニクと合わせた調味料。1980年代の香港で生まれたソースで、贅沢なうまみとコクが料理の味をグレードアップしてくれます。高級なおつまみや箸休めとして、そのまま食べることもできます。
XO醤を使ったおすすめレシピ
■炒め物がご馳走メニューに!魚介と春雨の「XO醤炒め」
高級食材をふんだんに使ったXO醤があれば、いつもの材料で作った炒め物も贅沢な味わいに。魚介やお肉を加えれば、さらにうまみもアップして、おもてなしに使えるご馳走メニューになります。
■シンプルなのに高級感あふれる「XO醤チャーハン」
究極のシンプル食材で作るチャーハンも、XO醤でひと味もふた味も違うおいしさに。XO醤のうまみを味わうためのチャーハンといってもいいかも。ぜひお試しください。
■XO醤で煮物も!魚介の「中華風うま煮」
たらなどの魚介を、XO醤とオイスターソースでコクのある中華風のうま煮に。高級素材のXO醤だからこそ醸し出せる味わいを楽しみましょう。
テレビなどでも話題になった「怪味ソース」


怪味ソースの特徴と使い方…豆板醤、ねりごま、しょうゆ、ごま油などがブレンドされた「怪味ソース」が話題ですね。中国四川省が発祥の万能調味料で、辛味、甘味、酸味が同時に感じられるのだとか。“怪味”とは複雑な味という意味だそうです。お肉との相性は抜群。簡単に作れますので、ぜひ体験してみてくださいね。
怪味ソースを使ったおすすめレシピ
■怪味ソースが最も合う「唐揚げ」
辛い、甘い、酸っぱい、しびれる…そのすべてが一気に楽しめる怪味ソースの唐揚げ。箸が止まらなくなるおいしさです。スーパーでそろう材料ばかりですので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
■「揚げ豆腐」にも合う!怪味ソース
お肉だけでなく、揚げ豆腐にかけてもとてもおいしい怪味ソース。万能調味料ですから、迷うことなく、いろいろなお料理に試してみてください。
■時短料理にもおすすめ!怪味ソースの「そぼろ丼」
怪味ソースを作っておけば、どんな料理にもササっと使えて、時短に。シンプルな丼物も、怪味ソースの甘・辛・酸っぱい複雑なおいしさで、楽しい1杯になります。
いかがでしたか
知れば知るほど奥の深い中華調味料の世界。いろいろ試していくうちに、中華のレパートリーがぐんぐん増えていきそう。複数の中華調味料をミックスさせて、掛け算の美味しさを発見していくのもワクワクしますね


豆板醤をはじめ、甜面醤、芝麻醤、豆鼓醤、XO醤などの中華調味料は、一般的なスーパーで販売されています。ぜひ、いろいろそろえて、本格的な味を目指してみませんか

また、中華調味料はおうちで作ることもできますので、その作り方なども合わせてご紹介しましょう


四川生まれの辛味噌「豆板醤」

豆板醤の特徴と使い方…「豆板醤」は、蒸したそら豆に、麹や唐辛子・香辛料を加えて発酵させた辛味噌。四川料理によく使われます。麻婆豆腐、担々麺、回鍋肉、海老のチリソースなどにおすすめ。韓国の「コチュジャン」に似ていますが、コチュジャンはもち米麹を使うので甘みがあります。
豆板醤を使ったおすすめレシピ
■ピリリとした辛さがあとを引く「麻婆豆腐」
中国四川料理の定番、麻婆豆腐。中華料理の人気No.1ではないでしょうか。豆板醤のうまみと辛さが、食欲をそそります。より本格的な味にするには、さらに豆鼓(とうち)を入れることが多いようです。豆鼓は、黒豆に塩を加えて発酵させたものです。
■少し甘めの日本スタイルもまたおいしい「回鍋肉」
中国の回鍋肉は激辛ですが、日本では豆板醤とともに甜面醤を使って少し甘めの味にすることが多いですね、また、本場では皮付きの豚のかたまりをゆでたり蒸したりして使うとか。日本でもかたまり肉を使うと、本格的な味に近づけそう。ちなみに中国ではキャベツではなく、葉ニンニクを使うそうです。
■誰もが大好きな「海老のチリソース」
日本の海老チリソースは、中華料理人の陳建民さんが四川料理の乾燒蝦仁(カンシャオシャーレン)をアレンジして伝えたものだとか。豆板醤に慣れない日本人のためにケチャップなどを入れて辛みを抑えたそうです。いまでは、すっかりおなじみの味ですね。
コクのある甘味噌「甜面醤(テンメンジャン)」

甜面醤の特徴と使い方…甜面醤は、小麦粉を原料にした甘味噌。八丁味噌などを使って、おうちでも作ることができます。生のままで食べられますので、北京ダックや春餅などに添えたり、ジャージャー麺や豚・鶏肉の炒め料理などに使われます。
甜面醤を使ったおすすめレシピ
■ワンタンの皮で「鶏の北京ダック風」
鶏肉を使って、ワンタンや春巻きの皮で包めば、簡単な北京ダック風に♪甜面醤の甘めのタレが、さっぱりした鶏肉にもコクとうまみをプラスしてくれます。ワンタン皮のパリパリ感も心地いい♪おつまみにもおすすめです。
■肉や野菜を巻いて食べる中国のクレープ「春餅」
春餅(チュンビン、チュンピン)は、中国の北部で立春に食べるクレープのようなもの。肉や野菜、卵などを巻いて食べます。本来は季節の行事食ですが、いろいろ包んで楽しめるスタイルは、パーティーなどにもおすすめ。甜面醤の甘みのあるタレが、いい味わいを添えます。
■肉のうまみを甜面醤の甘みが引き立てる「ジャージャー麺」
日本でジャージャー麺といわれる麺料理は、中国では「炸醤麺(ジャージアンミエン)」といわれるもの。本場の炸醤は塩辛いそうですが、日本では甜面醤などで甘めに仕上げるのが一般的ですね。おうちでも簡単に作れます。
ごまの風味豊かな「芝麻醤(ジーマージャン)」

芝麻醤の特徴と使い方…芝麻醤は、白ごまを油で練ったごま味噌。白ごまを香ばしく炒ってすりつぶし、ごま油やネギ、生姜などを加えてなめらかにします。棒棒鶏やしゃぶしゃぶのごまだれ、中華の和え物、担々麺などに活躍します。練りごまを使うと、より簡単そうですね。
芝麻醤を使ったおすすめレシピ
■ごまの香りをたっぷりまとわせた「棒棒鶏」
しっとりと柔らかな蒸し鶏やゆで鶏に、コクのある芝麻醤のタレをかけて。中国では具は肉のみだそうですが、野菜のシャキシャキ感とともにごまの風味豊かな鶏肉を堪能する日本スタイルも絶品ですね。こちらは、根菜とともに。定番にしたい中華の代表料理のひとつです。
■芝麻醤のタレで一気に味わいを増す「和え物」
トマトなどの野菜に芝麻醤のタレを和えるだけで、濃厚なごまのうまみとコクがきいた充実の一品になります。サラダというよりも、むしろ前菜。おつまみにもなる深い味わいが、手間いらずでできあがり。
■辛みとうまみの絶妙バランス「担々麺」
芝麻醤をはじめ、豆板醤や甜面醤など複数の中華調味料に、干し椎茸やホタテのだしが合わさって生まれる、絶妙な辛さとうまみのバランス。中国では汁なし担々麺が一般的ですが、芝麻醤などを使ってマイルドに仕上げた日本の汁あり担々麺も、とくに寒い季節にはたまらないおいしさです。
本格中華に近づける調味料「豆鼓醤(トウチジャン)」

豆鼓醤の特徴と使い方…豆鼓醤は、黒豆に塩を加えて発酵させた豆鼓を刻んで、ニンニクや生姜とともに油(ごま油)に漬け込んだもの。ある程度の分量を作っておくと、炒め物などに欠かせない存在として役立ちます。具は、野菜でも肉・魚介、豆腐など何でも

豆鼓醤を使ったおすすめレシピ
■シンプル素材も贅沢おかずに!なすの「豆鼓醤炒め」
中華の炒め物に大活躍の豆鼓醤。豆鼓や豆鼓醤を使うことで、なすなどのシンプルな野菜も、田楽を思わせる味わいのおかずになります。簡単に、本格的に!そんな欲張りなリクエストを叶えてくれる中華調味料です。
■うまさ豪快なスペアリブの「豆鼓蒸し」
豆鼓と豆鼓醤が醸す味が奥深い、いままでにないスペアリブ料理。中華調味料の実力が納得できる一品です。漬け込んで蒸すだけですから、とても簡単!お肉に限らず、魚介類もぜひ豆鼓蒸しにしてみてください。ちょっとはまるかも。
■冷凍魚もおいしく仕上がる!かじきの「豆鼓醤照り焼き」
かじきを焼いて、豆鼓醤などを使ったタレをからめるだけ。豆鼓醤は甘みがないので、好みで甘みを加えるなど味付けの幅が広いのも特徴です。冷凍しておいた魚なども、クセなくおいしくできあがります。
高級素材をふんだんに使った贅沢調味料「XO醤」

XO醤の特徴と使い方…XO醤は、干し貝柱や干しエビ、金華ハムなどを唐辛子やニンニクと合わせた調味料。1980年代の香港で生まれたソースで、贅沢なうまみとコクが料理の味をグレードアップしてくれます。高級なおつまみや箸休めとして、そのまま食べることもできます。
XO醤を使ったおすすめレシピ
■炒め物がご馳走メニューに!魚介と春雨の「XO醤炒め」
高級食材をふんだんに使ったXO醤があれば、いつもの材料で作った炒め物も贅沢な味わいに。魚介やお肉を加えれば、さらにうまみもアップして、おもてなしに使えるご馳走メニューになります。
■シンプルなのに高級感あふれる「XO醤チャーハン」
究極のシンプル食材で作るチャーハンも、XO醤でひと味もふた味も違うおいしさに。XO醤のうまみを味わうためのチャーハンといってもいいかも。ぜひお試しください。
■XO醤で煮物も!魚介の「中華風うま煮」
たらなどの魚介を、XO醤とオイスターソースでコクのある中華風のうま煮に。高級素材のXO醤だからこそ醸し出せる味わいを楽しみましょう。
テレビなどでも話題になった「怪味ソース」


怪味ソースの特徴と使い方…豆板醤、ねりごま、しょうゆ、ごま油などがブレンドされた「怪味ソース」が話題ですね。中国四川省が発祥の万能調味料で、辛味、甘味、酸味が同時に感じられるのだとか。“怪味”とは複雑な味という意味だそうです。お肉との相性は抜群。簡単に作れますので、ぜひ体験してみてくださいね。
怪味ソースを使ったおすすめレシピ
■怪味ソースが最も合う「唐揚げ」
辛い、甘い、酸っぱい、しびれる…そのすべてが一気に楽しめる怪味ソースの唐揚げ。箸が止まらなくなるおいしさです。スーパーでそろう材料ばかりですので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
■「揚げ豆腐」にも合う!怪味ソース
お肉だけでなく、揚げ豆腐にかけてもとてもおいしい怪味ソース。万能調味料ですから、迷うことなく、いろいろなお料理に試してみてください。
■時短料理にもおすすめ!怪味ソースの「そぼろ丼」
怪味ソースを作っておけば、どんな料理にもササっと使えて、時短に。シンプルな丼物も、怪味ソースの甘・辛・酸っぱい複雑なおいしさで、楽しい1杯になります。
いかがでしたか


Posted by きくいち at 10:18│Comments(0)
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