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2020年01月26日

全国津々浦々に伝わる古里の味

全国各地の農山漁村で脈々と受け継がれる郷土料理には地域の歴史や文化、そして生活がひとつのお皿に凝縮されています。日本人のソウルフードである、知られざる多くの郷土料理ナイフ&フォークをこれから、暦(月)事に、少しづつ紹介していきたいと思います人差し指まるとく

まずは1月という事で…迎えた新年を祝う料理といえばおせち料理ナイスもっとも重要な節目の日だけに、豪華な料理を食す習慣がある。また餅を主な具材としてあしらった、雑煮は日本全国で具材や出汁に大きな差異があるのが特徴ですOK

金沢を代表する正月の定番すし料理
かぶら寿し(石川県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

塩漬けにしたブリを同じく塩漬けにしたかぶではさみ、麹(甘酒)に漬けた「なれ寿司」の一種です。金沢では古くから冬の保存食として食べられていて、家庭ごとに様々な味が存在し、ブリではなくサバも用いられます。古い記録としては「金沢市史」(風俗編)に宝暦七年(1757年)の頃の年賀の客をもてなす料理として「なまこ、このわた、かぶら鮓(すし)」との記述があります。現代でも正月の定番料理として、金沢だけでなく富山などでも盛んに食べられていますニコニコ

「会津人のもてなしの心」が会津椀につまる
こづゆ(福島県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

ホタテの貝柱でだしを取り、豆麩(まめふ)、にんじん、しいたけ、里芋、キクラゲ、糸こんにゃくなどを加え、薄味に味を調えたお吸い物を、会津塗りの椀で食す料理です。多くの食材が盛られる贅沢な料理ながら「おかわりを何杯しても良い」習慣が有り、会津人のもてなしの心が表現されています。会津藩のご馳走料理としてうまれたこづゆは、現在も正月や冠婚葬祭などの特別な日には欠かせないもてなしの料理で、具だくさんの材料の数は縁起のよい奇数が習わしですナイス

鹿児島県民にとっての代表的なおもてなし料理
地鶏の煮つけ(きいこん)
全国津々浦々に伝わる古里の味

「きいこん(切いこん)」は、材料を切りこんで鍋に入れることから、その名がついたといわれています。鶏の骨付きぶつ切りを使って作る料理で、祝い膳の一つの中皿につける煮つけのことで、霧島周辺では昔から正月や来客の際に、おもてなし料理として振る舞われていたようですひみつ

王滝村の行事食・ハレの食
万年鮨(長野県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

山の中ならではの食材岩魚を使った馴れ鮨魚青正月料理・行事食として発達。岩魚(他の川魚でもよい)の内臓を取り、多量の塩で漬け込み、食べる1ヶ月前に塩出し、酢飯を詰め、樽の中に重ね並べ重石を置いて発酵させます。現在では1割程度の家庭でのみ伝承されているようですまるとく

お祝い事には欠かせないその土地の味
あいまぜ(富山県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

正月や冠婚葬祭のおもてなし料理として、全国各地で食されている郷土料理です。各地方や家庭で食材なども全く異なりますが、ひとつひとつに味を付けた食材を混ぜることから「あいまぜ」と呼ばれるようになったと言われていますフフフ

「やっちゃら」野菜を使う料理
かぶらのやちゃら(富山県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

「やちゃら」は高岡市や砺波市の辺りで普及した料理とされ、8つの食材を使用していること、または「やたら」に多くの野菜を使用することから由来しているとされています。もともとは神に供えるための料理でしたが、法事や祭り、正月などのおもてなしとして提供されるようになり、一般家庭でも食されるようになりましたおすまし

正月料理には欠かせない、栗の甘露煮が入った甘さが北海道流
どんぶりに入った茶碗蒸し(北海道)
全国津々浦々に伝わる古里の味

北海道では、茶碗蒸しは正月料理になくてはならない料理のひとつです注目その茶碗蒸しには、栗の甘露煮が1個以上入っているのが北海道流。味付けも、本州のあっさりしたものと違いはっきりとした甘さが特徴です。栗の甘露煮以外に入れる食材は、本州のものとほとんど変わりませんが、北海道らしく、大ぶりの器に作って、ハレの日を祝うのだとか…!?地方ならではの味を試してみたいものですにっこり

「角が立たないように丸くととのえる」お正月の定番料理
白みそ雑煮(大阪府)
全国津々浦々に伝わる古里の味

大阪に伝わる伝統的なお雑煮です。白味噌汁に丸もちを入れ、綺麗に形を切り整えた大根、にんじん、里芋などを加えたもので、正月に食されることが多く、時期になると雑煮用に作られた雑煮大根や金時人参などが販売店に出回ります。具材の形を丁寧に整えるのは「角が立たないよう、丸くする」と演技をかついだ為だそうですびっくり現在は元旦のお祝いにはもちろん、大阪府の食文化の継承と食育活動を目的として、雑煮づくりの体験教室を行う小学校もあるそうですフフフ

佐川町尾川地区だけで作られていた餅
きらずもち(高知県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

豆腐を作るときにできる大豆の絞りかすである「おから」を昔は、「きらず」と呼んでいました。 昔は正月前には必ず豆腐を作っていたようで、大豆を挽いてくれる請け引きの家があり、各家から大豆1升をもっていき、大豆を挽いてもらっていたそうです。豆腐を作るときにできる「おから」できらずもちを作り、豆腐同様、正月に食べていたようですにやり

儀礼や行事にも、子供のおやつにも
いも串(栃木県)
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いも串は、県北では、正月の料理として食されているようです。また、子供のおやつには、春先の屑いもを利用して作り、囲炉裡のまわりで焼いて食べ楽しんでいるとか…にっこり

お正月の縁起物
耳うどん(栃木県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

佐野市(旧葛生町)の仙波地区の正月料理で、耳うどんを食べると、一年中悪いことが聞こえないですむと言われています。干して保存したり、ゆでたものを水に入れ、冷蔵庫で数日は保存ができるお得

正月には欠かせない縁起物
鮒の甘露煮(栃木県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

県南地方では、12月になると沼や堀をかい掘りして、なまず、ふな、こい、うなぎなどの魚がとれます。特にふなは「寒ぶな」と言っておいしく、焼いて正月用の甘露煮、昆布巻きなどに利用され、正月にはお頭つきの魚となり、縁起物として扱われるアップ

お正月はあま〜い小豆と丸餅で
小豆汁の雑煮(鳥取県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

鳥取のお雑煮は小豆の煮汁に柔らかく煮た丸餅が入ったもの。煮汁がたっぷり入ったものから、小豆がごろごろしていて煮汁は少しというのもあれば、砂糖で甘くしたものや、少数派ですが塩味もあるようです。しかし、県下全域で小豆雑煮が食べられているかと言うとそうではなく、山間部ではしょうゆ味や味噌味が多いとか…。味付けは家庭や地域によって少しずつ異なりますが、大半の地域ではお餅は軟らかく煮た丸餅が用いられています。また、県中部の三朝町では、とち餅が使われますニコニコ

島原藩領だった島原半島一帯で作られている郷土料理
具雑煮(長崎県)
全国津々浦々に伝わる古里の味

島原藩領だった島原半島一帯で作られている郷土料理です。島原の乱の時、一揆軍の総大将天草四郎が農民たちに餅と兵糧としてたくわえさせ、山や海から色々な材料を集めて雑煮を炊き、栄養をとりながら約3ヶ月も戦ったと言われていますナイス


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Posted by きくいち at 08:56│Comments(0)郷土銘品

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