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2010年10月05日

甘いウニを求めて(バフンウニ)

ウニは夏のイメージがありますが、1年中どこかで漁がおこなわれています。

国内生産量のうち約半分を占める北海道では、日本海近海は春から夏にかけてが旬で、
主にムラサキウニが多く獲れ,バフンウニ漁獲高が極端に少なくなってきます。
(太平洋近海も同様にムラサキウニ、バフンウニが獲れます)

今の時期は品不足で価格も高騰して普段の1.5倍から2倍しているのは 
バフンウニが終わる端境期と、このところまだ水温が下がらず
先日の時化で、沖がかなり荒れていて、漁に出れないからです。
もうしばらくは品不足が続くと思われます…

晩秋から冬の寒い季節になれば、オホーツク、道東が旬をむかえます。 

オホーツク海方面では羅臼が2月~5月、雄武(おうむ)、枝幸(えさし)では4月~6月、
襟裳では1月~3月に漁が行われ
礼文島のウニ類の水揚げ量は北海道全体の約20%近くを占めており、
礼文島の水揚げが市場価格を大きく左右するのですが…。

冬季、ムラサキウニは函館方面で極わずかに獲れているようですが、
この地域は(オホーツク、道東)バフンウニのみが獲れます。

根室沖の海域のバフンウニは「ロシア産」と表記されますが、
質は申し分ありません。

当店でもこの産地のバフンウニを好んで仕入れています。

さらに地域をもっと限定するのであれば、「浜中産・昆布森産」のバフンウニは、
日本一でしょう。味も価格も…。

甘いウニを求めて(バフンウニ)


ウニ(海胆、海栗)は、棘皮(きょくひ)動物の総称のようで、ヒトデやナマコと同種類らしいです。
食用とされるのはウニの生殖腺(精巣・卵巣)部分です。塩蔵加工品は雲丹と表記されています。

主に食用とされるのはバフンウニ、エゾバフンウニ、アカウニ、ムラサキウニなどですが
沖縄ではシラヒゲウニと言うのが標準的だそうです。

浅い海の砂地や岩場に生息していて、 生きているものの殻を割ってその場で食べると
特に美味です。(消化器官やその中にあることの多い海藻類はあまり食べない。)

市販されるものは、時間が経っているため、生臭さがあったり、保存や型くずれ防止のために
ミョウバンやアルコールが添加されているため、食味、風味が劣ることも多いのです。

一般に生うにとして板に載せ販売されているものは、精巣・卵巣が混ざったもので
卵巣は切るとトロッと流れるようになる特徴があります。

精巣は白く半透明の精子が絡み付いていることもあり、精巣の方が味が濃く美味とされており、
精巣のみを集めたものは高価で、われわれ寿司店などに卸されているのです。



  


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Posted by きくいち at 13:54│Comments(0)寿司ネタ

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