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2013年03月20日

駿河湾特産の桜海老

駿河湾特産の桜海老の初競りが18日早朝、例年より約2週間早く、静岡市清水区の由比漁港と焼津市の大井川港で行われました。初日の水揚げ量は昨春に比べ30トン少ない4トンだったようで、量が少なかったこともあり、由比漁港では1箱(15キロ)平均4万3000円で、昨春に比べ1万4000円ほど高かったようです。
今年は春にしてはまだ小さめですが、日に日に大きくなり、4月にはたくさんの桜海老が市場をにぎわすことでしょう…。

駿河湾特産の桜海老

駿河湾は日本で一番深い湾だと言われています。その水深はおよそ2800メートル。湾の深度第三位の富山湾(最深部900メートル)と比べて1900メートル、二位の相模湾(最深部1500メートル)と比べても1300メートルほど深いことになります。一般的に深海と呼ばれるのは水深200メートルより深いところを言うよですから、この三つの湾がどれ程深いかがわかります。
( 駿河湾はユーラシアプレートとフィリピン海プレートの境界に位置し、その部分が谷のように落ち込んでいるので深い)

そして駿河湾、相模湾、富山湾と深度1、2、3位の湾はどれも好漁場で有名な湾なのです。
特に駿河湾には、アジ、サバ、イワシ、カツオ、タチウオ、桜海老、キンメダイ、ムツ、ヒラメ、ボタン海老、伊勢海老、貝類などおよそ1000~1200種の魚介類が生息していると言われ、日本近海にいると言われる2800種の魚介類のほぼ半数近くがいることになります。
 
駿河湾の奥部にある沼津漁港は年間の水揚げ量3万4000トンと全国でも有数の水揚げ量を誇る港で、栄養豊富な駿河湾の海水に育まれたサバ・アジ・イワシ・カツオ・マグロをはじめ多い時には350種類もの魚介類が水揚げされるのです。

その水揚げの多さに比例して、干物の生産量も全国一を誇っていて「干物といえば沼津」という人がいるほど、生産が盛んで、種類や生産量も豊富です。また、金目鯛や桜海老など深海に棲む魚介類も良く獲れ、まさに水深のある駿河湾ならではです。桜海老に関しては国内のほぼ100%が駿河湾で獲れたもので、清水港や由比漁港などと共に沼津港に水揚げされます。(ちなみに富山湾の名物である白エビも深海に棲む)

輸送中のストレスでアンモニアを発しやすい桜海老は、生のまま出荷されることは少なく、一般的に茹でられて冷凍か天日で干されてから出荷されますが、地元ではそれを生で食べる事ができるのです。鮮烈な潮の香りと、口いっぱいに広がる甘みの中にほのかに苦味もあり、その身のみずみずしさとあいまって、思わず知らず笑みがこぼれるような美味しさです。

最近では流通や保存の技術も上がった為、都市部でも生の桜海老を見かけますが、やはり獲れたての新鮮な味はたまりません。桜海老の漁期は例年4月~6月と10月~11月のみ。(シラス漁は1月~3月までが禁漁で例年3月下旬から漁が解禁される)

捕れたて生桜海老と生シラスこれからが旬です。うすピンク色の小さな体一匹一匹に美味しさがぎゅっと詰まった桜海老(旬の時期にはぜひ生で食したい)、そしてその透き通った美しさが鮮度を示すシラスも、生のまま口に含んで鼻中に広がる磯の香りとチュルッとした食感を是非、皆さんもこの時期に堪能して下さい。


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Posted by きくいち at 11:19│Comments(0)旬の魚

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