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2019年03月11日

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ブリ・ヒラマサ・カンパチの違い…今日はヒラマサ・カンパチについて解説します
ひみつ
ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ヒラマサの基本情報
ヒラマサはブリの仲間ですがブリとは違い出世魚ではありません。ブリ、カンパチと比べるとヒラマサが最も脂肪が少なくさっぱりとした味わいで、ブリよりも高級魚とされます。絞めてから時間がたっていないものは歯ごたえがあります。一日置いて熟成させた身はねとっとした食感とうま味が出てくることから「青背の貴公子」といわれています。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ヒラマサの生態
全世界の亜熱帯や温帯海域に多く生息しています。日本近海では東北以南に生息しています。ヒラマサはアジ科の中で最大級の魚で成魚は1m以上になります。寿命は12年程度とされていますが、長生きした個体で2メートル、50キロ近いヒラマサも存在します。ヒラマサは沿岸や沖合の中層を群れをつくり回遊します。時速50キロで泳ぐことができます。小魚や甲殻類を捕食します。ヒラマサの産卵期は4月~8月です。子供のころは体に10本前後の横縞がありますが成長に応じてなくなります。ヒラマサの成長はブリより早く1年で40㎝、2年で60㎝、3年で80㎝、4年で90㎝以上になります。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ヒラマサの旬
ヒラマサの旬は夏場の5月~7月とされます。大型のものより4㎏程度の若いものの方が美味とされます。たんぱく質、カリウム、ビタミンD、ビタミンE、不飽和脂肪酸(DHA、EPA)などが豊富に含まれています。ヒラマサの鮮度の見分け方は目が澄んでいて、体の黄色い帯がはっきりしているものが新鮮です。サイズは5㎏までのものが美味とされます。それより大きなヒラマサはシガテラ毒のリスクもあるので注意が必要です。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ヒラマサの食べ方
ヒラマサは夏場にはお刺身やお寿司のネタとして人気が高い魚で、高級料亭でも重宝されます。漬け丼、塩焼き、照り焼き、フライ、ムニエルが定番の食べ方です。ヒラマサの身は筋肉質なため、火を通し過ぎると身が締まってしまうので注意が必要です。火を通し過ぎなければ熱を入れてもふっくらした上品な味わいを楽しめます。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ヒラマサの釣り方
ヒラマサは関東では釣り人に非常に人気な魚です。かもし天びんとコマセ袋の先に一本針をセットした仕掛けで釣るかもし釣りが主流です。その他にも活きアジや活きイワシを餌とする泳がせ釣りも盛んです。ルアー釣りの場合はオフショアでのジギングや、磯からもキャスティングで狙うことができます。高速で泳ぐヒラマサならではの力強くて走る引き味が醍醐味です。

カンパチの基本情報
60㎝以下のものをショゴ、それ以上のものをカンパチ(60㎝以上)と呼び分けたりしますが、一般的にカンパチは出世魚ではないとされます。ブリとは違い、まとまって取れることが少ないため天然物はヒラマサのような値段が付く高級魚です。近年では鹿児島県などで養殖も盛んに行われ、年間通じて出荷されます。養殖の刺身ではシマアジ、カンパチ、ブリの順番で値段が付きます。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

カンパチの生態
カンパチは全世界の温帯、熱帯地方に生息しています。日本近海では太平洋から九州南岸にかけて幅広く生息しています。ブリよりも温かい海域に多く、関東より西日本に多く生息します。群をつくり回遊しながらイワシやアジなどの小魚、甲殻類を捕食します。個体によっては回遊せず、根回りに単独で居つくものもいます。最大で190㎝、80㎏という記録がありアジ科の中ではヒラマサに次ぐ大型種です。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

カンパチの旬
ショゴの旬は秋、カンパチの旬は秋から冬です。産卵期の3月から9月は味が落ちるため、産卵期の前の時期が旬となります。小ぶりのカンパチもおいしく、ブリよりも全体的に身が締まっておりコリコリした食感を楽しめます。血合いが美味で、脂の甘みも特徴です。ヒラマサ同様大きすぎるサイズのものはあまり流通しません

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

カンパチの食べ方
カンパチは生で食べるのが一番美味とされます。何といっても刺身やお寿司のネタが定番で人気があります。その他にもカルパッチョ、しゃぶしゃぶ、あら煮、塩焼き、照り焼き、フライなどおいしい食べ方がいろいろあります。小さいサイズのものは開き干しにされることもあります。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

カンパチの釣り方
カンパチの釣り方は「かったくり」という擬餌バリを使うカッタクリ釣りが有名です。コマセかごを付けてカンパチを引き寄せエサの付いていない擬餌バリに食わせる釣り方です。また、活きムロアジ・サバを使った泳がせ釣り、メタルジグを使ったルアー釣りも人気があります。

ブリの見分け方
ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ブリはヒラマサとの見分け方が難しい魚です。ブリは目のすぐ下にある上顎の口端がヒラマサより角ばっていること、体全体がヒラマサより丸みを帯びています。胸びれが腹びれよりながく、黄色の縦縞にくっきりした境がないのが特徴です。

ヒラマサの見分け方
ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ヒラマサはブリの仲間の中で最も平たいことが特徴です。ブリのようにお腹がパンパンに張っていません。ブリとは違いヒラマサの上顎の口端はわずかに丸みを帯びていて、その部分で見分けられます。ヒラマサの体の中央にある黄色い縦縞はブリよりくっきりしています。また、胸びれが黄色い縦縞にかかっているのがヒラマサで、ブリの胸びれは黄色い縦縞にかかりません。

カンパチの見分け方
ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方
ブリ、ヒラマサ、カンパチの中ではカンパチが一番見分けやすい魚です。全体的にうっすら赤みがかっているのが特徴です。カンパチが泳いでいる時の状態にして、上から見ると頭に八の字のラインが入っています。そして、カンパチの目は上顎の先端と尾びれの中央を結ぶ線より上にあります。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方
ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

ブリ・ヒラマサ・カンパチの値段
旬の寒ブリの値段は年によって変動しますが、大体1キロ1,000円~2,000円です。ヒラマサは流通量が少ないため、それより高い値段が付きます。ヒラマサに付けられる値段は旬のブリの2倍といわれていますので、1キロ2,000円~4,000円がヒラマサの相場になります。カンパチの値段はブリとヒラマサの中間ぐらいです。1キロ当たり1,500円前後の値段が付きます。

ブリ・ヒラマサ・カンパチの見分け方

まとめ
ブリ、ヒラマサ、カンパチのなかで出世魚なのはブリだけです。つまり、ブリは成長に応じて味が大きく変わります。イナダ、ワラサ、ハマチはブリの子供と覚えておくことができます。次回お寿司屋で成長段階ごとに食べ比べてみてはいかがでしょうか。風味の違いに気づくとき出世魚として扱われる理由に納得できるはずです。もちろん、高級魚ヒラマサとカンパチも、それぞれ独特のうまみと歯ごたえを持っています。これらを整理しながら食すとき、お寿司の世界観が変わるはずです目上昇ナイス


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