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2011年02月21日

伊豆天城山の真妻わさび

伊豆の天城から山葵の最高級品種「真妻わさび」が届きました。
甘みと辛味が強いのが特徴です。

伊豆天城山の真妻わさび

山葵は日本原産の植物で古来から日本料理の薬味として珍重されてきました。
さわやかな薄緑と深山を想わせる香りは、刺身、寿司、茶漬け、蕎麦など和食には
無くてはならない物です。

握り寿司には当初から山葵が使われてきましたが、魚の生臭さを消し、殺菌作用によって
腐敗を防ぐのが目的でした。鮮度のよい魚が流通するようになった現在でもこの役割に
変わりはありませんがネタを引き立てる味と香りが重要になってきているのです。

山葵の風味、特に辛味は揮発性のものが多いため、すり卸して余り時間を置くと
風味を失ってしまうのでこまめにすり卸し、使わないときは密封しておきます。
すってから包丁で叩くと粘りが出て一層辛さが増します。
ただ、すってすぐの物も味にカドが有るので少しだけ時間を置くのがいいでしょう。
 
「山葵を卸す時は目の細かい鮫肌の卸しで、頭(茎)の方から練るようにすり卸す」と言います。
これは、きめ細かくすって香りを殺さないためです。
金属の卸しを使う時はすった後すぐに別の容器に移すようにしましょう。
頭の方からする理由は、茎に近い部分の方が辛みが強く香りも豊かだからです。
保存する時は、ぬらした新聞紙に包んだ上からラップして冷蔵庫に入れれば
一ヶ月は保存できます。

伊豆天城山の真妻わさび

一緒に送ってきてもらったのは山葵の新芽の三杯酢漬けです。
取引している山葵農家の主人が漬けた物で無添加、山葵の香りと辛さがツーンと
鼻から頭に抜けて絶品です。
 
通常は根茎を利用しますが、葉、茎などにも同じ辛味成分があります。
茎は山葵漬け、根から分かれて生えているヒゲ根は練ワサビの原料にされます。
3月〜4月にだけ出まわる花山葵は山葵の花で、葉とともに天婦羅、お浸しにします。
次回は一緒に送って貰いますので、山葵の料理を提供できると思います。
その他山葵風味のデザートも考えたいと思っていますからお楽しみにして下さい。
 
山葵は一年中採れますが、地上部分の成長が止まる秋・冬の方が根の辛味は強くなります。
この時期に、本山葵の海苔巻き(なみだ巻き)を一度召し上がってみて下さい。

粉山葵

粉ワサビや、チューブ入りの練ワサビは、ほとんどが西洋ワサビを原料としています。
西洋ワサビは本山葵と同じ辛さと香りの成分を持ち、本山葵5分の1程度の価格なのです。

水かお湯で溶いて練り、数分間置くと辛味が出てきます。
水よりお湯のほうが辛さが増します。
香りは本山葵に比べるとかないませんが辛さは比較的長持ちします。

高級品の本山葵は粘りも強く指の先にかかりにくく早い仕事ができないので
本山葵と粉ワサビを半々に混ぜて使っているところも多いようです。


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Posted by きくいち at 10:24│Comments(0)寿司ネタ

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