2013年01月24日
「先の見通しが良い」縁起物の野菜
蓮根は穴があいてところから「先が見通せる」として、日本ではお節料理やお祝い事などの慶事に欠かせない食べ物となっています。また、古代インドでは神がハスから誕生したという神話があり、聖なる花、吉祥の象徴とされ、種が多いので、多産、生命、神秘のシンボルにもなっているのです。
どの蓮根にも必ず穴があります。数えてみると、例外はあるものの、太いのも細いのも、真中に1個、周りに9個か10個あいています。この穴は空気を送るための通気孔の役割を果たしています。蓮根を水槽の中につけ、その穴に空気を吹き込んでみると、いくつも蓮根がつながった先の遠くの切れ目から、ぷくぷくと泡が出てきます。蓮根の穴は地中から葉までずっとつながっており、地上の葉から地中の各所へ空気を供給する通り道の役割を果たしているのです。そのため、蓮根の節や蓮の茎にもすべて穴があいているのです。

日本各地の城のお堀には、よく蓮が植えられています。これは非常食の目的であったと言われています。蓮根は、泥の中を泳ぐようにして掘り出されます。しかもその時期は10~12月の寒い時期ということで、非常な重労働なのです。皆さん、冬の蓮根は、心して食べてくださいね。(蓮根はほぼ通年出荷されていますが、旬は収穫が始まる9月~10月の秋と、最も正月のおせち料理で需要が多い冬です。7月の下旬ごろから早掘りの蓮根が、新蓮根として出回り、翌年5月までに順次出回りますが11~三月がピークとなります。夏に晴天が多く気温が高かった年ほど豊作になります。 秋に出荷される新蓮根は柔らかくあっさりとしていて、冬のものは粘りが出て甘味もまします)

今、市場に出荷されているものにはかなり昔に中国から伝えられた在来種と、明治時代以降に中国から入ってきた中国種があります。
●在来種…細長く、やや茶色っぽい色をしています。中国種よりも粘りがあり切ると糸を引きます。肉質は柔らかく味が濃いようです。しかし、地下茎が深く手間がかかるため今では関東、東海地方などで少量出荷されているだけになり、あまり栽培されなくなってきているようです。
●備中種…徳島など関西を中心に栽培されているもので、明治時代になって中国から入ってきた品種だそうです。中国種よりも細めで、在来種と中国種の中間的な外観をしています。
●中国種…明治時代になってから中国から入ってきました。形はずんぐりと太短く色が白っぽいです。肉厚で歯ざわりがよく、今市場に流れている大半がこの品種です。
●加賀蓮根…金沢の伝統野菜になっています。中国種の改良品種と言われており、粘りが強く、すりおろしてハス蒸し煮に適しているそうです。また、岩国の「支那白花種」もかなり糸を引く粘りがあります。
蓮根の主な産地ですが蓮根は茨城県霞ケ浦が有名ですね。全国の半分近くを生産しています。次いで徳島県。その他、新潟の「大口蓮根」、石川の「加賀蓮根」などのブランド蓮根もあります。
蓮根の加工品で有名なのが熊本名物「辛子蓮根」です
茹でた蓮根の穴にからしみそを詰め、空豆粉入りの衣をつけて揚げたものです。細川家三代藩主綱利の時代に作られ始めたそうで、蓮根のかりっとした歯ざわりや、辛子味噌の調和が舌に楽しい一品です。
その他、蓮の熟した実をよく茹でて乾燥させたもの(蓮肉(れんにく)蓮子(れんし)と呼ぶ)を、お菓子の材料や炊きこみご飯に入れて使います。滋養強壮食や漢方薬、薬膳料理にも用いられて風邪の予防や美肌に効果があるとか…。
シャキッとした歯ざわりを楽しめ、色々な効能がある、冬の縁起物野菜「蓮根」を皆さんも調理してみて下さい。
どの蓮根にも必ず穴があります。数えてみると、例外はあるものの、太いのも細いのも、真中に1個、周りに9個か10個あいています。この穴は空気を送るための通気孔の役割を果たしています。蓮根を水槽の中につけ、その穴に空気を吹き込んでみると、いくつも蓮根がつながった先の遠くの切れ目から、ぷくぷくと泡が出てきます。蓮根の穴は地中から葉までずっとつながっており、地上の葉から地中の各所へ空気を供給する通り道の役割を果たしているのです。そのため、蓮根の節や蓮の茎にもすべて穴があいているのです。

日本各地の城のお堀には、よく蓮が植えられています。これは非常食の目的であったと言われています。蓮根は、泥の中を泳ぐようにして掘り出されます。しかもその時期は10~12月の寒い時期ということで、非常な重労働なのです。皆さん、冬の蓮根は、心して食べてくださいね。(蓮根はほぼ通年出荷されていますが、旬は収穫が始まる9月~10月の秋と、最も正月のおせち料理で需要が多い冬です。7月の下旬ごろから早掘りの蓮根が、新蓮根として出回り、翌年5月までに順次出回りますが11~三月がピークとなります。夏に晴天が多く気温が高かった年ほど豊作になります。 秋に出荷される新蓮根は柔らかくあっさりとしていて、冬のものは粘りが出て甘味もまします)

今、市場に出荷されているものにはかなり昔に中国から伝えられた在来種と、明治時代以降に中国から入ってきた中国種があります。
●在来種…細長く、やや茶色っぽい色をしています。中国種よりも粘りがあり切ると糸を引きます。肉質は柔らかく味が濃いようです。しかし、地下茎が深く手間がかかるため今では関東、東海地方などで少量出荷されているだけになり、あまり栽培されなくなってきているようです。
●備中種…徳島など関西を中心に栽培されているもので、明治時代になって中国から入ってきた品種だそうです。中国種よりも細めで、在来種と中国種の中間的な外観をしています。
●中国種…明治時代になってから中国から入ってきました。形はずんぐりと太短く色が白っぽいです。肉厚で歯ざわりがよく、今市場に流れている大半がこの品種です。
●加賀蓮根…金沢の伝統野菜になっています。中国種の改良品種と言われており、粘りが強く、すりおろしてハス蒸し煮に適しているそうです。また、岩国の「支那白花種」もかなり糸を引く粘りがあります。
蓮根の主な産地ですが蓮根は茨城県霞ケ浦が有名ですね。全国の半分近くを生産しています。次いで徳島県。その他、新潟の「大口蓮根」、石川の「加賀蓮根」などのブランド蓮根もあります。
蓮根の加工品で有名なのが熊本名物「辛子蓮根」です
茹でた蓮根の穴にからしみそを詰め、空豆粉入りの衣をつけて揚げたものです。細川家三代藩主綱利の時代に作られ始めたそうで、蓮根のかりっとした歯ざわりや、辛子味噌の調和が舌に楽しい一品です。
その他、蓮の熟した実をよく茹でて乾燥させたもの(蓮肉(れんにく)蓮子(れんし)と呼ぶ)を、お菓子の材料や炊きこみご飯に入れて使います。滋養強壮食や漢方薬、薬膳料理にも用いられて風邪の予防や美肌に効果があるとか…。
シャキッとした歯ざわりを楽しめ、色々な効能がある、冬の縁起物野菜「蓮根」を皆さんも調理してみて下さい。
Posted by きくいち at 10:48│Comments(0)
│季節の野菜と果実