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2010年12月04日

濃厚な磯の香りと歯ごたえがあるホッキ貝

正しい名前は「ウバガイ」(福島から銚子当たりまでの呼び名で貝殻が薄汚れて見えるから?)
と言いますが、この名前で呼ばれる事はほとんどありません。
ホッキ貝は漢字で「北寄貝」と書きます。
これは北海道や東北の冷たい海に生息し強い北風が吹くと海岸に打ち上げられるため
こう呼ばれたと言われています。

北海道から福島県沿岸の太平洋側で漁獲され北海道苫小牧での漁獲高が日本一のため
苫小牧市の貝に指定されています。
生息域は日本海北部から沿海州、オホーツク海で浅い砂地に生息しています。

濃厚な磯の香りと歯ごたえがあるホッキ貝
      (写真は当店使用の苫小牧産のクロホッキ)

北海道では一般的な寿司ネタでしたが、近年知名度が向上し一般に流通するようになり
市場には年中入荷が絶えなく入荷量も多くなりました。
北海道産は殻が黒く厚くて重さがあり値段も高いのですが、福島や常磐のものは安く庶民的です。
また宮城県山元町では毎年2月に「ホッキ祭り」が開かれているようです。

鮨ネタにするのは足と呼ばれる部分で生のときは紫灰色をしていますが
茹でると鮮やかなべ紅色になります(店の多くは茹でて赤くなったものを使っています)
身をはずして開き軽く湯通しして使うと生よりぐっと甘味と旨味が増すからです。

ホッキ貝は赤貝に比べると甘味が強く身もやらかく噛みしめると口の中に磯の香りが広がります。
ヒモや貝柱も美味で生のほか、かき揚げにしても美味しいですし
炊き込みご飯に炊いても、アクがなくて美味しいです。

煮豆のだし代わりにして入れると、最高の煮豆になります。
(同様にヒジキ、竹の子などと煮ても美味しい)
またバター焼きも美味しく短時間でさっと焼き上げ香りづけに
ニンニクなどを使うさらに旨味がまします。

地域食として福島県浜通名物ホッキカレーやホッキ飯が有名です。
(肉の代わりにホッキを使っているだけの素朴なカレーで
昔はこの地方で肉よりもホッキの方が安かったために作られたようです。
  
北海道室蘭市の母恋駅の駅弁(母恋めし)も有名でホッキガイの炊き込みご飯で
握ったおにぎりが入っているようです。

通年鮨ネタとしてありますが12月から2月の時期が一番美味しく
この時期のホッキ貝を是非食べてみてください。


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Posted by きくいち at 11:43│Comments(0)寿司ネタ

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