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2011年09月27日

北の海の寒の恵み(ハッカク)

北海道でお馴染みの「八角」が入荷しました。
私も以前北海道の市場の中にあるお鮨屋さんで食べたことがありますが、その恐い顔に巨大な背ビレが特徴で、食べる所は少ないのですが、脂の乗った白身は甘くとろけるようです。まさしく北の海の寒の恵みと言えます。最近では東京市場にも出回るようになってきました。
 
正式名称は特鰭(トビクレ)で特に大きな鰭を持つ事からそう言われているのです。
関東の市場では量的には少なく値段も小さくても高値です。大型のものは高級魚で八角は雄の呼び名でその商品価値も高いのに対して雌は小形で、脂も少ないがために人気があまりありません。値段の安い小振りなものには雄雌が混ざって箱詰めされて入荷することがあります。 

北の海の寒の恵み(ハッカク)
 
日本海側の富山湾、太平洋側は宮城県塩釜以北、および朝鮮半島東岸に分布する寒海性の魚で北海道西岸の小樽から積丹半島には特に多く生息しています。一年中採れますが、旬は冬で特に厳寒の2月と3月頃までが脂が好く乗っています。
身が少なく皮が固いのでさばきにくい魚ですが身は白濁していて脂が混ざり込んでいて刺身は身の味というより脂の味がしこれが舌に甘く、うま味が薄く広く口中に広がります。また鱗は硬くて食べられませんが、焼くと香りが立ちます。 

焼き物が絶品で頭から半割にして、肝をつけたまま、塩を振り、少し置いてから焼くと最高に美味しく干物にしても美味です。白焼きした後、ネギ味噌を塗って焦げ目がつく程度に焼いた魚田(みそ焼き)も最高です。また北海道では「軍艦焼き」と言って甘味のある加減味噌に肝を溶かし込んで焼き味噌と肝を身にまぶしながら食べるそうですが、これはまずいわけはないと思います。
ぶつ切りの鍋や唐揚げも美味しくヒレや中骨は半日ほど陰干ししてから唐揚げにするとこれも美味です。名産品として開き干しも北海道などから多少入荷してきます。 

寒い時期の八角は値段が高くそれが初夏とか夏にはグンと安くなります。
安い時期ならみそ汁にいいと思います。トクビレからは素晴らしい出汁がでるので鍋やブイヤベースにしても美味しいのです。 


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Posted by きくいち at 11:15│Comments(0)寿司ネタ

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