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2017年10月30日

神懸り武豊、大雨不良で驚愕イン突き!キタサン“ワープ”で天皇賞春・秋連覇

昨日行われたJRA秋の中距離最強馬決定戦、第156回GI天皇賞・秋は、武豊騎乗の1番人気キタサンブラックが優勝注目スタートで出遅れたものの、インを突いて一気に抜け出し史上5頭目となる同一年の天皇賞春、秋連覇を達成したのですちょき(不良馬場の勝ちタイムは2分8秒3)

神懸り武豊、大雨不良で驚愕イン突き!キタサン“ワープ”で天皇賞春・秋連覇

キタサンブラックは今回の勝利でJRA通算18戦11勝。重賞は9勝目、JRA・GI勝利数は歴代2位タイとなる6勝目。また、天皇賞3勝はテイエムオペラオー以来、史上2頭目の快挙。騎乗した武豊は08年ウオッカ以来となる天皇賞・秋6勝目、春秋通算では14勝目、同馬を管理する清水久調教師は同レース初勝利となった。なお、クビ差の2着にはミルコ・デムーロ騎乗の2番人気サトノクラウン、さらに2馬身半差の3着には岩田康誠騎乗の13番人気レインボーラインが入り、3連複で馬券も大当たりまるっ

大雨も不良馬場も関係ない。そんなキタサンブラックの強さが際立つレースではあったのだが、それ以上に驚かされたのは天才・武豊の騎乗ぶりだ。2017年、雨の天皇賞・秋は武豊に尽きる――そう思ったのは何も僕だけではないだろうし、10年後の今頃も「あの年の天皇賞・秋は何と言っても武豊だ」と語り継がれているのではないか。

決して大げさではない。それくらい、マジックを超越した神懸かり的な騎乗だったと思うし、キタサンブラックの“オヤジ”である北島三郎オーナーも「ユタカさんのすごい騎乗を見させていただきました。やはりプロ中のプロ。今日は雨の中でブラックももちろん頑張ってくれたんだけど、ユタカさんがよく1着に持ってきてくれました」と、最敬礼で武豊の腕を称えていたのだ。

神懸り武豊、大雨不良で驚愕イン突き!キタサン“ワープ”で天皇賞春・秋連覇

土曜日から雨は降り続き、日曜の午前中からすでに芝のコンディションは「不良」。それでも止む気配どころか、雨脚は強くなる一方。こうなると波乱の匂いしかしなくなるのだけど、それに拍車をかけたのはキタサンブラックのゲート出遅れだった。

「あっ…びっくり」。キタサンブラックと最も間近で接してきた清水久調教師ですら驚きの声が漏れたという、まさかのアクシデント。北島オーナーは「私だって歌を歌っているときでもタイミングが合わないときがあるんだから(笑)」と、レース後の共同会見では豪快に笑い飛ばしていたのだが、レース中は大雨で視界が悪かったせいもあり、「一瞬、どこにいったのか分からなくなった」のだという。

そんな緊急事態の中、ひとり冷静だったのだが、鞍上の武豊だったびっくり「扉が開く前に突進してしまって、その分の出遅れだったんですけど、実は以前からゲートに関してはあやしいところがあったので、“ああ、今日はやってしまったか”と。ただ、必ず前にという馬ではないので、あそこから対処していこうと思っていましたし、慌てることはなかったですね力こぶ

ここで武豊が取った驚きの選択が、終始内ラチ沿いのインを突くということだった。もし時間があるのなら、ぜひJRAの公式サイトでこの日の東京で行われた天皇賞・秋とそれ以外の芝レースをパトロールビデオで見ていただきたいのだが、馬場の内側のコンディションが悪すぎるため、どのレースを見ても各馬はコースの五分どころ――つまり真ん中から外へと進路を取っているはずだ。ボコボコに荒れ果てた馬場を通るくらいなら、多少の距離損があってもまだ荒れていない、走りやすいアウトコースを走るというのは当然のことだろう。それでもインを突くというのは、一発を狙った穴馬がイチかバチかで仕掛ける奇襲のようなものだ。それを、1番人気馬に乗る武豊があえてインにこだわったのだびっくり

「今日は特殊な芝の状態でしたが、返し馬で走り方をチェックするように乗ってみたところ、普通の馬とは違う体の強さがある馬ですし、これならこの馬場でもこなせるなと思いました。それに、枠順(4枠7番)が良かったですし、各馬が内に殺到しない状態の馬場でしたから、他の馬がどこを通るかまでは分かりませんでしたが、外に行くつもりはありませんでした。リスクはありましたが、思い切って行きました」

向こう正面では後ろから数えた方が早いくらいの後方ポジションだったのに、3コーナー、4コーナーと誰もいない最内の経済コースを通ってスルスルと順位をアップしていくと、直線入り口ではいつの間にか2番手で姿を現し、先頭まで早くも射程圏。まるでキタサンブラックがワープしたかのような錯覚にも陥る…そんな勝負どころの攻防だったVS

こうなると、あとはいつものように前を捕まえて、返す刀で後続をねじ伏せるだけ。「思ったように早く抜け出してしまったことで、馬が気を抜いてしまった」と、最後はサトノクラウンに詰め寄られたが、「後ろから来ればまた伸びてくれるタイプ。押し切ってくれると思っていました」と武豊。その言葉通り、ゴール前でもうひとふん張りを見せ、宝塚記念の借りを返す劇的な勝利ととともに、ターフの主役へと見事に返り咲いたちょき

「ポジションどうこうではなく、リズム良く走ることができれば強い馬。今日はそれができたと思います」 武豊の言葉を隣で聞き、大きくうなずいた北島オーナーは改めて、キタサンブラックとの出会いに感謝の言葉を贈ったプレゼント

「何も言うことはないです。武豊さん、清水調教師、厩舎の皆さんに本当に感謝です。そしてキタサンブラックはデビューしてからこんなに頑張ってくれて、素晴らしい成績を残してくれて、いっぱい夢をくださって、ファンの皆さんからもたくさん「おめでとうびっくり」と言っていただけた。自分の体調が本調子じゃないときにブラックがこんなに走ってくれて、まるで神様からの贈り物のようです」

神懸り武豊、大雨不良で驚愕イン突き!キタサン“ワープ”で天皇賞春・秋連覇

そして、キタサンブラックのレースはジャパンカップ、有馬記念の2戦を残すのみとなった。北島オーナーが続けた。「今年いっぱいで現役を終えるのは本当は寂しいです。でも、引き際の美しさを大事にしたい。かっこいいままで引退させてあげたい。ジャパンカップ、有馬記念と、着は別にいいんです…いや、もちろん1着で来てほしいですがニコニコ、無事に走り終えて、生まれ故郷に帰れるようにしたいですね」

武豊としてもこの思いを受けてさらに気合が入ったか、北島オーナーの期待に応えるべく、そして、希代の名馬へと成長した愛馬の有終の美を飾るべく、残り2戦の全勝を誓った。「ラスト3戦と聞いてから挑んだレースだったので、まずはホッとしています。これだけの馬ですから、残り2戦をいい形で、勝って終わりたいですね」

順不可解な宝塚記念の敗戦から4カ月。清水久調教師の言葉を借りれば「本当のキタサンブラックはもっと強いびっくり」という姿を改めて知らしめた秋の盾は、“引退ロード”の開幕を飾るにふさわしい満点の船出だった。

次は連覇を狙うジャパンカップ。毎回キタサンブラックのハイレベルな強さには驚かされるのだけど、今度はどんな走りで、そしてどんな騎乗で驚かせてくれるのだろうか!?残り2戦を考えると、もちろん寂しいめそめそしかし、今年のダービー馬・レイデオロとの初対決も含めて、寂しさ以上に楽しみと期待感であふれているのも、また確かだアップ


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Posted by きくいち at 15:57│Comments(0)趣味

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