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2010年08月24日

夏の(土用)しじみ

都心のオフィス街のコンビ二では早くも、おでんがよく売れているようだ。
これは長い間、冷房の効いたオフィスで働き、体が冷え切ってしまった女性が
体を暖めるために、おでんを買いもとめているらしい…

夏バテ、冷え性にうってつけの食べ物がある。

それは蜆なのだ…。
夏の(土用)しじみ
  【青森小川原湖産、大和しじみ】

2月頃が最盛期で「寒シジミ」と言われ一番美味しいが、
実は夏のシジミは子を持っていて冬につぐ美味しさで「土用シジミ」とし知られています。

昔から土用シジミは「腹薬」として夏の強壮食として食べらていますが、

今では土用の丑の日に鰻と共に食べるといいと言うような、
イベントが各地で組まれ売り出されているようです。

シジミは昔から、黄疸に効く、母乳の出をよくする、寝汗によい、二日酔いに効く、肝臓、冷え性、
疲労回復に役立つなど多くの健康にまつわる言い伝えがあります。

これはシジミにはバランスよく含まれる必須のアミノ酸があり、
オルニチンが肝臓に作用するからだそうです。

シジミは汽水湖で育ちますので(真シジミは淡水で生息する)、
上手な砂出しが必要で、少量の塩水に浸るぐらいの量で砂出しをするといいでしょう。
塩水に漬け込んでしまうと呼吸が出来ず、栄養素と旨味が半減します。

更に砂出しした後、冷凍にすると、呼吸が出来なくなったシジミがストレスで
旨味成分の「コハク酸」を溜め込むので2倍にも3倍にも、旨味が出ます。

島根県宍道湖は産地として有名ですが、北海道網走湖、千葉利根川河口、
三重木曽川河口、大阪淀川河口などでも収獲されます。

我々、職人の間では夏の時期に大粒な、青森十三湖、小川原湖の物が好んで使われます。

江戸っ子はシジミ汁の身を「セコイ」と言って汁だけ飲みますが、
身に栄養素がたくさん含まれていますので、面倒でも貝の身も食べてください。

スッポンだけでなく滋養強壮には、シジミも最適ですよ…。


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Posted by きくいち at 13:54│Comments(0)旬の魚

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